空気が変われば、成果が変わる方程式──「透明資産」が導く持続的成長経営３つのポイント

 

空気が変われば、成果が変わる方程式──「透明資産」が導く持続的成長経営３つのポイント

 

こんにちは！
企業の“空気”をおカネに変える専門家、透明資産コンサルタントの勝田耕司です。

 

企業の業績を支えるのは、目に見える商品力や数字だけではありません。
むしろ、社内に満ちる“空気感”こそが、働く人の行動を左右し、成果の総量を決定づけています。

 

私が提唱する透明資産を取り入れた経営とは、この“空気感”を意図的に設計し、持続的に運用していく経営の仕組みです。
今回は、その中核をなす「成果の方程式」を軸に、企業が自律的かつ創造的に成長するための3つのポイントをお伝えします。

 

―Point 1―　「在り方」が整えば、「やり方」は自ずと定まる

 

成果は、やり方（ノウハウ）だけでは生まれません。その土台には、「私たちは何者か」「なぜこれをやるのか」という“在り方”が必要です。多くの企業が「やり方」の改善には注力します。しかし、「在り方」が曖昧なままでは、どれだけスキルや手法を磨いても、成果は一過性に終わります。透明資産を取り入れた経営では、社長が組織の“在り方”を明確に示すことが最重要課題です。それは理念でもビジョンでもなく、「行動に落とし込まれた価値観」に他なりません。この“在り方”を羅針盤として社内に示すことで、社員は自ら考え、最適な“やり方”を選択するようになります。自分で選んだやり方だからこそ、モチベーションが上がるー心理学でも、自律性が高い行動にはドーパミンが分泌されることがわかっています。つまり、「在り方」を磨けば、社員のやる気も、組織の成果も自然と高まっていくのです。

 

―Point 2―　スキルの質は、「個性」と「関係性」が決める

 

成果の方程式をさらに分解すると、こう表現できます。〝仕事の成果＝（基本スキル × 個性） × 関係構築力〟社員の基本スキルは教育によって伸ばせます。しかし、それと同じくらい重要なのが、「個性を活かすこと」と「他者との関係性を育むこと」です。透明資産を取り入れた経営では、社員一人ひとりの個性を“強み”と捉え、埋もれさせない設計をします。画一的な育成ではなく、その人にしかない視点や経験、関心を見つけ出し、社内で価値化するのです。さらに重要なのが、「個と個の関係構築力」です。どれだけ優秀な個人が集まっても、関係性が弱ければ、成果は掛け算になりません。透明資産経営では、社員同士の関係性を深めるために、心理的安全性を確保し、フラットな対話の場を設けます。互いの考えを尊重し、失敗も含めて共有できる空気感が、新しいアイデアや創造的な協働を生み出します。

 

―Point 3―　組織に“共鳴”が生まれると、創造性が加速する

 

優れた組織は、単に「指示を受けて動く集団」ではありません。社長が掲げた“旗”に共鳴し、社員一人ひとりが“自分の旗”としてその理念を内面化して動くチームです。この“共鳴”を生み出すには、企業の情報発信が欠かせません。理念やビジョンは、掲げただけでは社内に浸透しないのです。日常的な業務の中に、その価値観がどう根ざしているのか──これを繰り返し「情報局」から発信していく必要があります。こうした情報の環流は、やがて社員同士の感情や意図を共鳴させる「空気感」へと昇華します。この空気が、創造性の土壌となり、予測不能な化学反応を呼び起こします。現場からのアイデアが経営層に届き、他部署がそれに共感して新たなプロジェクトが動き出す。そんな“組織的共鳴”が連鎖する企業は、変化に強く、しなやかに成長します。

 

―まとめー　空気感は、最高の経営資源になる

 

成果とは、単なる個人の努力の結果ではありません。「在り方」が整い、「個性」が活かされ、「関係性」が育まれることで、組織は初めて本来の力を発揮します。そして、そのすべてを支える“空気感”こそが、目に見えない最大の資産──透明資産です。透明資産を取り入れた経営は、経営の羅針盤です。目先のノウハウではなく、見えない空気を設計し、成果を最大化させる真の仕組み。この羅針盤を手にした企業こそ、これからの時代を進化と共鳴で乗り越えていくのです。

 

── 勝田耕司