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第72号:良い職場なのに人が集まらない・・1人粗利を上げていく採用費用の掛け方

SPECIAL

1人粗利最大化事業づくりコンサルタント

株式会社ポリフォニアコンサルティング

代表取締役 

経営の最重要指標である「1人粗利」を極限まで高める手法の指導に特化した専門コンサルタント。徹底的に“数字”で先導する事業/組織設計による、1人粗利が「増えるべくして増える仕組み」を導入指導する専門機関。事業活動、組織活動をダイレクトに数字に接続していく「BLACKメソッド」を独自開発し、“勘やセンス”ではなく“科学と論理”による再現可能な1人粗利最大化構造を体系化。氏が関わった経営者からは「本当に1人粗利とお金が増えた」「実務感が半端ではない」「勇気ある意思決定ができるようになり経営が楽になった」「あくせくしないゆとりある経営を手に入れた」と絶大な反響が寄せられている。

「シライ先生、なかなか今は採用できないですね」こう話されるのは、運送業を営むT社長です。

採用エージェントや求人媒体にそれなりの金額を投じているものの、応募が来ない。来たとしても続かない。そんな状況が続いているとのこと。

職場環境は決して悪くありません。極端な長時間労働があるわけでもなく、給与水準が特別低いわけでもない。体力的に無理のある仕事ばかりをさせているわけでもありません。それでも、人が集まらない。

「今はどこも同じですよね」T社長はそう言われます。確かに、採用環境が厳しいのは事実でしょう。しかし、その一言で片付けてしまうと、見えなくなるものがあります。

採用とは、人材との契約を結ぶ行為です。これは、自社のウリモノをお客様に売ることと、本質的には同じ行為です。

自社の商品やサービスを売ろうとするなら、まずはウリモノを磨くでしょう。品質を高め、内容を見直し、技術や技能を研ぎ澄ませ、「これはよそにはない」と言える価値をつくる。そして、それを市場に向けて啓蒙し、発信していく。

採用も本来は全く同じです。では採用におけるウリモノとは何か?それは、社員が1日8時間程度を過ごす「環境」そのものです。

ところが現実には、そのウリモノを磨いたり価値を可視化する前に「人が足りないから募集を出す」「とりあえずエージェントに頼む」という順番になっている会社が少なくありません。この順番で人が集まらないのは、ある意味で自然な結果です。

採用したい、新規顧客を増やしたいといったように、何かを「増やそう」とする局面では、必ずお金が必要になります。問題は、そのお金を何のために使っているのかです。

多くの社長は、「今の数」を増やすためにお金を使います。採用エージェントへの成功報酬、求人媒体への掲載費、広告代理店への手数料ーーもちろん、それ自体が悪いわけではありません。ただし、1人粗利の視点で見ると、ここには決定的な視点の抜け漏れがあります。

それは、かけたお金の成果が残らないということです。

その場では人が来るかもしれません。しかし、次も同じ成果を得ようとすれば、また同じだけのお金を払い続ける必要があります。簡単に言えば、お金の使い方が「経費」で終わってしまい、「投資」になっていないのです。

一方で、1人粗利を伸ばし続けている会社は、お金の使い方が違います。採用においても、「今の採用」のためだけではなく、「将来に残る採用の仕組みをつくる」ためにお金を使います。

つまり、独自の職場価値を作り、これを可視化し、啓蒙コンテンツを積み上げ、販売における受注導線のごとく採用導線を作り、これを日々の運用で強く太くしていき、一定確率で採用者が入り続ける仕組み作りにお金を使うのです。

外部エージェントに丸投げするのではなく、採用機能を独自機能化していくのです。

自社独自の職場価値が導線として積み上がるからこそ、中長期的に採用コストは下がり、費用対効果は徐々に高まっていきます。そして数年後、「以前より採用にお金をかけていないのに、人が集まるようになった」という状態が生まれます。これは偶然ではありません。活動を資産に変えてきた結果です。

投資的な採用活動の中で出会った人材は、その後も投資的な仕事をしてくれます。自社の思想に触れ、将来像に共感し、「この会社はどこへ向かっているのか」を理解した上で入ってくる人材は、自然と未来に向けた成果を生み出す行動を取るようになります。

一方で、費用としての採用活動の中で集まった人材はどうなるか?

多くの場合、「今、ここが足りない」「今、この穴を埋めてほしい」という文脈で会社と出会っています。結果として、働く側も短期的な視点になりやすく、離職も起きやすくなります。これは本人の資質の問題ではありません。採用の入口で、すでにそういう関係性がつくられているのです。

  • 投資的な活動の中で得た人材は、未来の成果につながる投資的な活動をしてくれる。
  • 費用的な活動の中で得た人材は、今の人手不足を埋める活動に引き寄せられてしまう。

採用のやり方が、その後の働き方を決めてしまう、そう言っても決して言い過ぎではないでしょう。

ここで、K社長は気が付いたようにご発言されます。「つまり、これは顧客開拓についても同じことが言えるわけですね」

その通りです。これは採用に限った話ではなく、新規集客も、顧客との関係構築も、現場業務の改善も、すべて根本は同じで、「様々な活動を資産に変え、積み上げ可能な状態にする仕組みが、会社にあるかどうか」です。

毎日発生する「お金・人・時間」。それらをその場の必要経費とするか?投資として将来も価値を生む資産として積み上げるか?これによって数年後の1人粗利が大きく異なってくるのです。

あなたは、お金を「消えてなくなる費用」として使っていますか。それとも、「未来をつくる投資」として使っていますか。

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