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第11話 管理職が社員面談を怖がる本当の理由

SPECIAL

プラチナ社員づくりコンサルタント

株式会社園田コンサルティング

代表取締役 

労使交渉1千回以上の実績から、社長と社員の夢を一体化する仕組みを体系化、「プラチナ社員づくり」コンサルティングを行う注目のコンサルタント。ブラック社員をつくらず、社長の夢に共感して一緒に働いてくれる社員を独自の対話方式で生み出す仕組みづくりは、人手を多く活用する企業から熱い支持が集まる。

fc74eba50384b61d9dcd888990a17e4e (1) 「ソノダさん、私の方が逆に評価されるようで、実は社員面談が怖いんです。」 ー社員50名ほどの顧問先での管理職の皆さんとの会話です。人事評価制度の枠組みも出来上がり、いよいよ来年から社員面談を実施する運びになったのですが、管理職は一様に暗い表情です。

念願の社員育成の仕組みが動き出すと言うのに・・・ よくよく実状を聴けば、経営理念や戦略について、社長の代弁ができるほど腹に落とし込みができておらず、淀みなく社員に説明し、質問に答えることができない・・・という不安を皆さん抱えているようです。

日頃は「社員の育成をすべきだ!」と声高に叫んでいる管理職であっても、最後は社長が何とかしてくれると油断していると、面談で社員と向かい合う時になってはじめて、不安になるのです。

確かに、生半可な受け答えでは、実のある社員面談はできません。「管理職なのに何も知らないじゃないか」・・・と社員から見透かされないように、経営に関する様々な事柄について、それらを連鎖させて腹に落とし込み、社員からの質問にしっかり答えられるよう準備しておく必要があります。

そういう意味では、社員面談こそが、経営者や管理職としての本領を発揮できているか否かのリトマス試験紙なのです。

例えば面談で、「あなたの弱みであるコミュニケーション能力を高めるように」と社員に伝える時に、それによってチームワーク力を高め、ボトルネックとなっているA工程の時間を20%短縮すれば、全社売上が15%増加し、それに連動して社員への賞与も1か月分追加できる・・・と説明できれば、経営戦略と社員自身に求められる役割・期待への納得感が高まることでしょう。

そして、この社員の納得感は、社長の想いを共に実現したいプラチナ社員の原動力となっていきます。

このレベルの説明を可能にするために、私からは、社長と管理職で、経営戦略や人事評価制度(社員の育成像)について、しっかりと摺り合わせを行うようアドバイスさせていただいています。

日常業務で忙しい中でも、面談に入る前に場所と時間を確保し、経営戦略や社員の育成について情報を持ち寄り、第三者の意見や見方を聞き、徹底的に論議することは、経営者と管理職の想いをひとつにするためには、絶対に欠かせないプロセスなのです。

ところで、現場のマネジメントを乗っ取ろうとするブラック社員(達)は、経営者や管理職よりも用意周到なケースが多いですよ。腹に落とし込むレベルどころか、経営戦略を徹底的に読み込み、自分たちに都合の良い「会社の弱点」をあぶり出し、情報を操作するのです。

忙しいからなんて理由にせず、会社を攻撃するためなら、徹夜も厭いません。 結局、社員面談というのは、社長や管理職が、真の自分自身と直面してしまう機会なのです。

自分自身の経営姿勢、自分自身のマネジメントに対する覚悟を、社員という鏡を通じて見てしまう・・・だから怖いのです。

どこの会社も、戦略や制度は、策定するより運用する方が難しいのです。怖いからといって社員面談から逃げず、これを絶好の機会として捉えて、組織マネジメントの転換点として、自分自身のマネジメント力向上の鍛練の場として、大いに活用してください。

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