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第38話 社長の仕事は、社員に”自分ゴト”と思わせること。

  プラチナ社員づくり 園田信二 SPECIAL
園田信二 SPECIAL

プラチナ社員づくりコンサルタント

株式会社園田コンサルティング 代表取締役 園田信二

労使交渉1千回以上の実績から、社長と社員の夢を一体化する仕組みを体系化、「プラチナ社員づくり」コンサルティングを行う注目のコンサルタント。ブラック社員をつくらず、社長の夢に共感して一緒に働いてくれる社員を独自の対話方式で生み出す仕組みづくりは、人手を多く活用する企業から熱い支持が集まる。

「ソノダさん、手順どおりに仕事をしない社員が多くて、困っています。どうすればいいでしょうか・・・」~少ない人員で、効率的に現場が回るように、手順の標準化に着手した・・・という社長からの質問です。

聞けば、これまでは、”手順に人がつく”のではなく、”人に手順がつく”状況でした。つまり、本来は1人でできる仕事を、数人で分担したり、逆に、一人の社員に過度な負担を強いたりして、社員間の業務品質・量のバラツキが常態化していたようです。

そこで、社長主導で標準業務手順書(以下、SOP)を策定し、社長から社員に対して、標準化の必要性や目的を説明したのですが、誰に見向きもされず、いまだに社員の独断専行がまかり通っているとのこと。

そもそもSOPのない職場は、社員のワガママが入り込みやすい職場です。ですから最初は社長主導であったとしても、SOPを策定し、社長から説明したこと自体は、第1ステップとしては大事なことですよ・・・とお伝えしました。

一方で、SOPに込めた社長の想いについて、どれほど誠心誠意、説明を尽くしたとしても、”見向きもされない”ということは、社員は、SOPが、”人ゴト(=社長が勝手に作ったモノ)”であり、”自分ゴトではない(=自分自身には関係無いモノ)”と感じている・・・ということを示唆しています。

当たり前のことですが、どんな仕事であっても、社員が”自分ゴト”と感じるためには、”なぜ、私はこの会社で働くのか。”という社員自身の目標・目的と、仕事を通じて得られる成果とが、しっかりと摺り合っていることが前提になります。SOPひとつとっても同様のことが言えるのです。

例えば、老親の介護と仕事の両立を図りたいと考えている社員が、”SOPが運用されれば、残業や業務のしわ寄せが解消されて、定時に帰宅できる日が多くなり、介護に向き合うストレスが減る・・・”と腹に落とせば、SOPが”自分ゴト化”します。

あるいは、将来は独立起業したいという夢を持っている社員が、”SOP策定に参画することによって、より体系的に業務ノウハウを吸収できる・・・”と腹に落とせば、SOPが”自分ゴト化”するのです。

そこで、私から社長に、”第2のステップは、SOPを「自分ゴト化させる場を創ること」です。策定したばかりで恐縮ですが、SOPの見直しを社員にやってもらってください・・・”とアドバイスいたしました。

ここで重要なことは、単に、摺り合わせを行うだけではなく、見直し作業にまで踏み込むという点です。実は、見直し作業を通じて、”自分ゴト化”を深化させ、自律的に課題解決できるプラチナ社員を育成できるのです。

例えば、”将来は独立起業したい”という夢を持つ社員は、日頃から書籍や研修で起業の準備をしているかもしれません。こうした社員は見識が広がるにつれ、現場で運用されているSOPに何かしらの違和感を感じ、「こうしたほうが、効率的だな・・・」と違和感を解消するための解決策を考えるようになります。そして、その違和感や解決策をチームで共有・論議して、実際にSOPを見直していくでしょう。

最終的には、”見直しは良い勉強の機会だったな。これを踏まえて、次はこういうことにも挑戦してみよう”と、SOP見直しで得た知恵を、自分自身の夢の実現プロセスに還元していきます。こうして”自分ゴト化”がどんどん深化し、業務における課題解決も、より自律的に行われていくのです。

摺り合わせ→違和感→解決策→自分自身への還元→摺り合わせ(”自分ゴト化”深化)

忙しい中小企業の社長にとって、”自分ゴト化”の場を徹底活用することにより、業務の効率化に加えて、プラチナ社員育成も実現できるこうしたノウハウこそ、必要ではないでしょうか。

 

【労使交渉1千回以上】プラチナ社員を増やして業績を伸ばす視点
園田信二

プラチナ社員づくりコンサルタント

株式会社園田コンサルティング代表取締役

園田信二

執筆者のWebサイトはこちら http://sonocon.jp

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