優れた商品が売れないのは、全社的営業活動の怠慢です。

  波及営業 藤冨 雅則 SPECIAL
藤冨 雅則 SPECIAL

波及営業コンサルティング

有限会社 日本アイ・オー・シー 代表取締役 藤冨 雅則

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタントの実務コラム。


「それこそ社運を掛けた新商品だったのですが…まったく売れません。某有名コンサルタント会社にもかなりの費用を払ったのですが。」

先日、ある会合で偶然知り合った経営者から私の職業を伝えたところ、社交辞令なのか……唐突にお話掛けれました。

伺えば、1年以上もかけてSWOT分析・4C分析などコンサルタント会社がお得意の道具を持ち出して、創案した新商品だとのこと。

たしかに良くコンセプトが練り込まれた新商品という印象です。

しかし、社長から手渡されたパンフレットを見て一瞬で「これじゃ売れないな…」と、直感が走りました。

と言うのも、社長が熱く語ったその商品の魅力が、パンフレットに全く織り込まれていなかったのです。

感じたことを率直に申し上げました。

しかし、「それは分かっているのですが、説明すれば大丈夫ですよね?」とおっしゃるので、その認識はピシャリとやめて頂くようご助言しました。

ぶっちゃけ言います。

説明すれば分かるというのは、明らかに怠慢です。

お客様は、なぜ貴重な時間を割いてまで、売り手の説明を聞く必要があるのでしょうか?

売り手の話(説明)を聞く価値があるのか。それとも無いのか。

一瞬で判断をしてもらい、お互いの貴重な時間をロスしないように心配りをするのが、礼儀ではないでしょうか?

その重要な心配りを「面倒だ」と言って、熟考する時間を設けずに、ただ写真を貼っただけ、ただ機能を説明しただけのパンフレットは、言葉悪いですが、ゴミでしかありません。

それに、顧客の購買プロセス心理を脊髄まで浸透させれば、以下に「顧客接点となる“その一瞬”」が重要であるかわかります。

以下の図をご覧ください。 

 

これは、統計学的に藤冨自身も実際のビジネスの中で検証したことですが、同じ営業アプローチなら下に降りる確率は同一になります。

「この商品面白いかも? と“気づく”人」が100人いた。

その中で、パンフレットやWEBサイトのキャッチコピーや商品のデザインなどをよく見るうちに「この商品良いかも?と興味を抱く人」が60人いた。

その中から、パンフレットやWEBサイトをさらに読み込んだり、営業マンに話を聞いたりして、「この商品スゴいかも!と“欲求を抱く人」が30人。

さらに、コストや性能・機能を吟味して、「この商品、買う価値があるかも!と“評価”をする人」が10人。

そして、「今買おう! と意思決定をする人」が5人。

といった具合に、セールスプロセスと購買意思決定プロセスの過程で、どんどん絞られていくのが現実です。

従って、いかに気づきの絶対数を増やすか。

如何に「興味」を抱く人の絶対数を増やすか。

如何に「欲求」を抱く人の絶対数を増やすか。

如何に好ましい「評価」を下す人を増やすか。

如何に今スグ判断すべきと「意思決定」をしてくれる人を増やすか。

営業活動は、この思考回路をなくして、「売上増」を期待することなどは出来ないものなのです。

この現実を厳粛に受け止めると、「説明すればわかるのでは?」という売り手の発想が如何に怠慢か? 理屈としてすぐに理解できるはずです。

冒頭の社長さんも恥ずかしそうにおっしゃっていました。

「確かにそうですね…。相変わらず分かりやすい…」と。

コラムに載せる事はご承諾頂きましたが、その社長さんは、最後に問題の中核をえぐり出してくれました。

「コンサルタントを雇って、自社を客観的に見つめて良い商品さえ作れれば売れると思っていました。でもそれだけでは成功しないのですね。受注から遡って分母を増やしていく営業施策を一から考え直してみます!」と。

御社は、受注から逆算して、どうやって分母を増やして行くか… そういった思考回路で商品企画や営業戦略・戦術アイディアを絞り出していますでしょうか?

 


【営業革新コラム】社運を賭けた商品を、どう売っていくか
藤冨 雅則

波及営業コンサルティング

有限会社 日本アイ・オー・シー代表取締役

藤冨 雅則

執筆者のWebサイトはこちら http://www.j-ioc.com

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