第57号:お客様の真のニーズを把握していないことが全ての問題を引き起こす

  ミッションマーケティング 佐治邦彦 SPECIAL
佐治邦彦 SPECIAL

ミッションマーケティングコンサルティング

株式会社サンアスト 代表取締役 佐治邦彦

これまで500社以上の支援から編み出した、顧客満足と収益の最大化を、同時に実現していく独自の手法「ミッションマーケティング」の創始者。飲食店、ホテル、住宅関連、サービス業、学習教育企業…など、お客様思考がなかなか利益につながらずに悩む経営者に、収益をもたらし大きな成長を実現させるコンサルタントとして評価が高い。


相談に来られるお客様の悩みでとても多いのが「お客様のニーズが年々高くなり、応えられなくなっている。どうしたらよいのでしょうか?」という相談です。そして多くの方が、お客様のニーズを「安い」「早い」「品が良い」ととらえておられ、それを満たそうと必死に頑張っておられます。

しかし、実はこのニーズを満たせば満たすほど、お客様から見た価値観は低くなっていきます。なぜなら、お客様から見たときの「価格」や「短納期」に対応すると、お客様にとってそれが当たり前になり、さらに高い要求につながっていくからです。企業側はやがてそのニーズに応えきれなくなり、品質が不安定になったり、単純ミスを起こすようになります。

「安い」に応えていった場合、お客様の要求に従って一度価格を下げてしまうと、「交渉すれば価格は下がるものなんだ」という印象をお客様に植え付け、事あるごとに値引き交渉を持ちかけられるようになります。

「早い」に対応するのは、自社の商品やサービスの価値に自信を持つことができていない企業さんに多くみられます。暇な時ほど提供スピードを早くし、顧客の離脱を避けようと頑張るのですが、その行為が、お客様に、いつでも短納期でできるものだという印象を植え付けてしまいます。

「品が良い」については、ニーズが多様化している現代において、一口に「品が良い」と言っても、お客様によって様々に違います。例えば家電であっても、消費の耐久性を重要視される方もいれば、デザイン性を重要視される方、あるいは使いやすさを重要視される方がいるなど、本当に多種多様です。そんな細かく多様なニーズを、企業側がすべて本当に満たすことができるのでしょうか。

そもそも、お客様のすべてのニーズにお応えししなければならないと思い込んでしまっていることが一番の問題です。そしてその問題の本質は、自社が最も重要視する最重要顧客が決まっていないことにあります。

最重要顧客を明確にして、その顧客が求める最も重要なニーズは何なのかということを追究することが大切です。例えば、最重要顧客のニーズが商品の耐久性だとするならば、まずその耐久性をとことん追求して、お客様の想像を超えるモノを生み出すことです。お客様の真のニーズを満たせば、価格が少々高くても、納期に多少時間がかかっても購入していただけます。

顧客のニーズの一つをしっかりととことん満たしていれば、他のニーズは多少満たしていなくてもお客様は納得してくださいます。それどころか、高いことや、納期に時間がかかることが価値になることもあるのです。実際、納品まで1年待ちの商品であっても、他のニーズをしっかりと満たしていることで、むしろお客様の価値観は上がっていったりするのです。
お客様にとって何より重要なのは、商品やサービスの品質の安定なのです。すべてのニーズを満たそうとして、商品やサービスの品質が安定していないことこそが、お客様にしてみれば最も不安に感じることです。

あなたの会社は、最重要顧客は決まっていますか?そして、商品やサービスの品質基準は決まっていますか?

そのためにも、まずはミッションをしっかりと明確にしていきましょう。


お客様思考と収益力を高める経営視点
佐治邦彦

ミッションマーケティングコンサルティング

株式会社サンアスト代表取締役

佐治邦彦

執筆者のWebサイトはこちら http://www.sunast.co.jp/

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