従業員に【稼ぎ方】を教える一番大事なコツ

  10億ビジネスの経営数値成長戦略 野口 タカ子 SPECIAL
野口 タカ子 SPECIAL

10億ビジネスの経営数値成長戦略コンサルティング

株式会社ノグチ経理相談室 代表取締役 野口 タカ子

同族会社の業績を、10億20億事業に成長させる「経営数値」コンサルタント。客数や客単価・生産性などの業績を現す数値と、財務諸表の数値とを統合させることこそ、同族企業の成長の根源であると、「儲かる社長が押さえるべき商売7つの数値の法則」として体系化。頼りになる指導と、評価が高い。


「さあ、今日は大入り袋だよ!このラインで50台並べて3時までに入庫が目標だからね。みんな良くやってくれた、仲間の連係プレーが大事なんだよ。嬉しいな~。

あー嬉しいから、オレ、みんなに大入り袋配ってくるね!」

大きくなる会社には、儲かる数字があります。

実は、何処の会社にも儲かる数字があるのですが、掴まえて儲かる社長さんと、掴まえようとしない社長さんがいるのです。

掴まえて儲かる社長さん達は、「美味しい利益」が、数字とお金に挟まっていると分かっている人たちです。

「美味しい利益」に繋がる数字を、従業員に教えて、簡単に数えるルールを作り、儲かっているのです。

この会社は、トラックで持ち込まれた廃材を工場で処理しています。

売上は、このトラックの台数と廃材単価で計算されます。

より多くのトラックを受け入れれば売上は上がるように思われますが、工場の処理能力には、上限があります。

持ち込まれた廃材の処理には、素材それぞれによって処理方法も料金も違います。

処理の難しい素材や手間がかかる素材は、どんなにお値段が高くても、受け取ると後々処理に費用がかかっていきます。

「美味しい利益」は、自社の得意で一番時間がかからずに受入ができる廃材に隠れているのです。

自社の得意な仕事で工場の処理能力いっぱいの販売数を取る。

これが、この工場の稼ぎ方です。

このコラムをお読みの賢いあなたなら、この工場にどんな流れを考えますか?

 

①予想 … 昨日の数字・前年同月の数字、同業他社のチラシで単価みて来店者数を予測して、人の配置をする。

②関係を良くする … 前回来社からの時間の経ったお客様へ挨拶電話をかける。反応率を確認して有効な対策を考える。

③ニーズ … 一ヶ月ごとの荷の区分ごとのボリューム・搬入台数で、荷物の傾向を知る。チーム全体で、効率より荷下ろしの勉強会をする。

とにかく荷物を運んできたトラックの運転手が、スムーズに帰る流れを作る。彼らは車の中で長時間じっとしていられない。

④対応策 … 荷下ろし作業を15分から10分にする。ラインを3つにする。

⑤不満クレーム感謝 … 寄せられる苦情・感謝を全て書き取り、件数を公表

⑥会計 … 車両ナンバーでお客様の名前を確認し、時間をかけずに清算

⑦再度来社のお願い … 再度お使いいただきたいと割引カードを考案

 

この工場では、これら全部を実施しました。

各担当チームがそれぞれ工夫をこらしたのです。

目標数値は社長の「50台を3時までに」です。

目標を売上金額で提示すると、どうでしょう。

例えば、今日は150万円の売上の場合、工場長は満足ですが、現場の作業員は、ただ忙しい。

翌日の工場は「少しゆっくりしたい、じゃー時間かけてやりましょうよ」と一部にサボタージュ発生です。

売上金額を目標にしたときには、こんな問題も発生しました。

「工場長、この領収書は何?」

「えー、売上先を見つけてくれる業者へのリベートです。」

「あのね、リベートは、取引先に直接払うモノだよ。これは税務上寄付金。」

売上金額が上がったモノの、余計な不明瞭支出で利益は圧縮です。

従業員は大切な人たちです。

お客様がいなければ、商売自体成り立ちません。

従業員がいなくては、商売は機能せず、利益を出しません。

ただし、多くの従業員は社長の話しがよく分からなくても「はい。」と答えます。 社長の話した目的と違う理解で聴いてしまう人たちでもあります。

「従業員は、子供と同じ」です。

大事な人です、しかし、教え方には工夫が必要だと理解して下さい。

たとえば、子供に横断歩道の渡り方を教えるとき

「赤でも、周りを見て車が走っていなければ大丈夫」

「みんなでわたれば怖くない」

「臨機応変、お巡りさんの前では、赤が止まれ」

などと教えたら、子供は混乱してしまいます。

生死がかかわるのに、「テキトー」を言う大人に、尊敬の念は持たないでしょう。

顔は神妙ですが、腹の中は、「大人ってちゃらんぽらん」

子供の特徴は、

  • 好奇心が旺盛で、新しいことに挑戦します。
  • 社会のルールや仕組みには知識がない部分がありますが、柔軟です。
  • 小さい分視点が低く、視野がせまい(専門知識は持っていない)

 

従業員には、子供と同じ特徴があると思って下さい。

社長が尊敬されるには、儲かる基準の数字はぶれてはいけない。

目標には絶対到達を厳命するが、成果を出す方法は柔軟に任せていいのです。

従業員にモノを教える時、ただ担当する機械の動かし方しか教えていなければ、その従業員は、機械の動きが、売上に関わるなんて考えもしません。

時間で働く契約であれば、上司のために頑張って、残業しようとも思わない。

普通の工場の作業員は、会社には勤めていますが、販売システムの一員であるとは思っていません。

でも、会社の活動は売上を上げ利益を出す販売プロセスなのです。

機械を動かして、廃材を細かくするのが、お客様からお金をいただくプロセスの一つの作業ブロックだ、と教えるのです。

ブロックは沢山あるけど、どれ一つで機能しないと、会社は利益が出ない。

あなたがしている一つの作業時間1分早くしてくれると、助かるなー。

チーム全体では、5分早くなって、目標の503時を達成できると教えるのです。

やり方は、チームで考えてほしい。

方法は自分たちの工夫だけれど、予算は、この金額で達成してほしい。

今まで終了時間しか見ていなかった従業員達が、チーム同僚の顔を見出します。

社長は、大きな秘密を教えてくれました。

社長が現場に立たなくなってからの方が、売上アップのスピードが速くなったと言うのです。

理由は?

「たぶん、オレのやり方を教えないからだと思う、現場の数字だけ欲求する。」

「美味しい利益」は、数字とお金に挟まっています

儲かる数字を教え、もっと儲かる方法を考えるチームを作くれば、チーム全員が報酬を得る仕組みを創るのです。

価値は、チームの中に、システムの中、会社の中に蓄積されます。

 


10億ビジネスの経営数値
野口 タカ子

10億ビジネスの経営数値成長戦略コンサルティング

株式会社ノグチ経理相談室代表取締役

野口 タカ子

執筆者のWebサイトはこちら http://www.n-keiei.co.jp/

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