トップ > コラム > そうか!ストーリーか!―打開策としてのストーリーの発見―

そうか!ストーリーか!―打開策としてのストーリーの発見―

  地方メディアの高度有効活用 海江田 博士 SPECIAL
海江田 博士 SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション 代表取締役 海江田 博士

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

当コンサルタント開催セミナーがあります。

先日、間接的な経営相談がありました。間接的というのは、「顧問先の社長さんが困っているんだけどどう思う?」という、知り合いの税理士さんからのお話でした。

相談というより、仲間同士の雑談のようなものです。とはいえ、雑談といっても、経営上の悩みについてのお話ですので、こちらも真剣にならざるを得ません。

困っているというのは、業態としてはパン屋さんで、

「本店に続いて2店舗を出したのだが、そちらがうまくいっているにも関わらず、本店の方の売上が落ちてきた。原因がわからないので困っている。」

とのことでした。

新しく出した2店舗目がなかなかうまくいかない、というお話はよく聞くのですが、本店の方が落ちてきた、というのは少し珍しいケースです。というのは、こういう場合、本店の力量が非常に優れていて業績が良かったので、2店舗目まで手を広げた。しかし、2店舗目は他人に任せて目が行き届かなかったために、本店のようにはうまくいかなかった、というケースの方が多いからです。

本店の業績が落ちてきたのはここ1,2年のことで、特に原因というのは思いつかないということだったのです。間接的なお話ですので、これだけで原因など特定できるわけもなく、表面的なところしかお伺いできなかったのですが、聞いていると、本店の方は業歴も長く、何か新しい手を打つべき時期に来ているのかも知れない、とは思わされました。

そこで、商品開発について聞いてみました。パン屋さんのような業態は、売れ筋で評判の商品を持つ一方で、常に新しいものを開発して、顧客を飽きさせない、ということも大事な要素だからです。しかし、この点は怠りなく努力されているようで、パンに対するこだわりも強く、新しい商品開発にも取り組んでいる、とのことでした。

私は、このお話を聞いていて「こだわり」というワードに反応しました。

パン屋さんとかケーキ屋さんとかは、大抵の場合、何かしらの「こだわり」を持っていらっしゃることが多いのです。例えば「修業時代、これこれこんな厳しい師匠について苦労したけどすごく勉強になった。」とか「意地悪な先輩がいて、この人を見返すために頑張った。」とか「コンクールの作品を任されてすごく頑張った結果賞が取れて、すごくうれしかった。」とか、ほかの業種に比べてもエピソードにはこと欠かないのがこの業界の特徴でもあるのです。

そう思った私は、他にない特長とかこだわりのポイントはないのか、聞いてみたのです。そうすると、そのパン屋さんのオーナーは人一倍こだわりの強い人で、パンに対しては強い思い入れがあるようでした。

その思い入れというのは、若い頃経験したフランス旅行で、そのとき食べたフランス料理が忘れられなくて、フランスパンを作る職人になった、とのことでした。

なんでシェフではなく、パン職人だったのかは置いておいて、とにかく、そのパン屋さんの原点は若い頃食べたフランス料理にあったのです。

私は「面白いお話ですね。ところで、オーナーのそういったこだわりや若い頃のエピソードは、何らかの形で外に向かって訴求されているのですか?」と、聞いてみました。これは少し意外な質問だったらしく、この話を紹介された税理士先生は「いや、それは特にしていません。」とのご返事でした。「ところでそのパン屋さん、HP(ホームページ)はお持ちなのですか?」と、さらに聞いてみると、まだ持っていないが、検討中とのこと。

そこで私は

「私から見ていますとそのオーナーはすごく良いストーリーをお持ちなんですよ。しかもそのストーリーが、実はパンを作る際にも活かされている。こだわりの商品ということになります。ということは、せっかくのこのこだわりをアピールしないのはもったいない。HPの制作を急いで、そういった点をもっとアピールされたらどうですか?」

と、提案したのです。これはかなり意外な答えだったらしく、「ストーリーですか・・・なるほど」と、このお話を持ってこられた税理士先生はしきりに頷いておられたのです。

先述のように、パン屋さんとかケーキ屋さんとかはこだわりを持っていらっしゃる方が多く、それをどんどんアピールされる方もそこそこはいるのですが、いかんせんまだ少数派です。おそらく、こだわりはあるけれど、そんなものがアピールポイントになる、などとは考えてもいないパン職人やパティシエがほとんどなのではないでしょうか。

売上が落ちてきた原因については、さらに真剣に追求する必要があるのでしょうが、それとは関係なく新しい売上アップのための対策は考えるべきです。

その一つが自社の持つストーリーのアピールだと私は思います。

これを上手に伝えれば、かなりの販売促進策になる、とはっきり認識している経営者は、今回のパン屋さんのように少数派です。

つまり、自分がこだわってきた商材に対する思いやその背景を一つのストーリーとして、外に向かって訴求すれば、それがかなりプラスの販売促進策になる、などとは誰も考えていないのです。

このパン屋さんのように、そもそも「こだわり」がある場合は、それほど難しい話ではありません。難しいのは、これとはほかの業態です。普通の流通業や製造業、サービス業などの場合は、まず訴求できる「こだわり」や「思い」を見つける作業から入らなければなりません。業種などによっては、簡単には見つからないかも知れません。

それでも「情報発信」に取り組む際には、何とかしてストーリーを見つけ出すのです。

「情報発信」にはそれが不可欠だからです。

私は、そういったお手伝いもしますので、ストーリーを見つけ出したい経営者の方は一緒に取り組んでみませんか。 

 

当コンサルタント開催セミナーがあります。

企業の盛衰を決める社長のためのメディア戦略
海江田 博士

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション代表取締役

海江田 博士

執筆者のWebサイトはこちら http://mc-kaieda.com/

当社の関連商品を販売しています。
月刊誌(無料)登録フォーム

×