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結果を出す「商品会議」のポイント

SPECIAL

商品リニューアルコンサルタント

株式会社りぼんコンサルティング

代表取締役 

商品リニューアルに特化した専門コンサルタント。「商品リニューアルこそ、中小企業にとって真の経営戦略である」という信念のもと、商品の「蘇らせ」「再活性化」「新展開」…など、事業戦略にまで高める独自の手法に、多くの経営者から注目を集める第一人者。常にマーケティング目線によって描きだされるリニューアル戦略は、ユニークかつ唯一無二の価値を提供することで定評。1969 年生まれ、日本大学芸術学部文芸学科卒。

いよいよ秋からの「増税」が街角の空気感を刺激し始めています。早め早めに商品構成の整理と商品リニューアルへの着手が大事だとコラムでもお伝えしてまいりました。あらためまして、こうした商品リニューアルのスタート時に実施する「商品会議」についてのご質問をいただきました。

そもそも「商品会議って何?」「実際に何を準備したらよいの?」というご質問をいただきます。中小企業の場合、商品会議を実施しないで経営者が新商品やリニューアル商品をバンバン決めてゆくことの方が多いのかもしれません。

会社員であれば、入社した時から当たり前のように「会議」があります。自身の頭で考えなくてもある程度パターンが決まっています。しかし中小企業の場合には百社百様。弊社のコンサルティングでは成果に直結するための「商品戦略会議の型」をお教えしています。それは一般的なイメージとはいささか異なる、ユニークな会議かもしれません。

そもそも会議とは何か。広辞苑には「会合して評議すること。何かを決めるため集まって話し合うこと」と明記されています。一方、わたくしどものコンサルティングでは商品会議とは「顧客と出会う場」と定義しています。

一般的には、仕組みのある大手企業のような場合、「商品会議」=トップへの報告と承認の会議です。すでに発売に向けて商品内容が決まっていて、各部署が微調整するための会議です。その他、経営者と幹部だけで進める「ワンマン商品会議」、製造・販売・企画開発チームという部署の垣根を超えたプロジェクト型会議、女性だけのプロジェクトやインフルエンサーたちを集めたグループインタビュー形式の商品会議も増えています。

どんなやり方であっても、ヒットにつながる実践の商品会議は、会議の場が「いまを生きる顧客と出会う・顧客を知る」場になっているかどうか。つまり「顧客研究」の場となっていることです。これは「お客さんを会議に参加させなさい」ということを指しているのではありません。出会ってほしいお客様の「世界観」を作りあげ、そこに自社製品を置いてみましょう、ということです。

今を生きるお客様の世界観をどうやって表現するか。エッセンスだけを取り出してご説明します。例えば、御社が菓子製造業であれば、ターゲット層に人気な(来ている、話題である、ヒットしている)お菓子を集める。今だったら台湾スイーツなどの流行っている食アイテムを用意します。その他に、その層が好きなアプリ、漫画、雑誌などを集めます。

それらの商品をテーブルに並べ、さらに自社商品を並べます。

そこで何を視るか。どこを読むか。ヒントは“馴染む空気感”と“浮く違和感”を発見すること。この感覚をつかんで、手繰り寄せることがヒットの秘訣です。業績の良い企業の商品会議というのは「うちのお客さんはどうなっているんだ?」「いまのお客さんたちは何が欠けていて何を求めているんだ?」という緊張感と危機感に満ちているものです。闇雲に競合他社の商品を並べる「商品会議風」の雰囲気をつくることには何の意味もありません。

もうひとつ、戒めたいことがあります。それは「みんなで考えよう」といった方向性です。この姿勢は要注意です。商品開発とマーケティング研修であれば、成果が問われないので楽しくて良いでしょう。ですが、即実践の現場において「みんなで一緒に」という姿勢では、商品リニューアルにおいて「質」をヌルくします。

では「みんなで一緒に」がなぜダメか。それはわたくしたちの脳の特性に従っているからです。脳は元来なまけものです。ラクをしたいので省力化に向かいます。「講評し合う」や「アイデアを出し合う」「いろいろな人の意見を言い合う、参考にする」「みんなでマーケットリサーチをする」といった「私以外のみんな」がいると思った時点で思考停止。省力化へと脳が進もうとします。

「みんなで一緒に」となってしまった時点で「この商品は自分が何とかする!」とか「ぜったいにヒットさせる!!」という決意と覚悟が消失します。「私が頑張んなくても、だれかがやってくれるかも」となり、商品リニューアルが「他人事」となり、たった1人の空気感が「みんな」に伝染してしまうのです。

商品会議はその後のプロモーションに大きく関わっていきます。ビジネスで起きることはすべて因果関係によるものです。商品会議での姿勢こそが、実はその後の商品リリースやプロモーションを盛り上げヒットの起爆となることが多々あります。そんなものなの?とお感じかもしれませんが、案外シンプルなのです。

小さなことですが一番最初の会議がとても大切です。この「商品会議」の姿勢こそがリニューアルヒットの芽を育てます。脱「みんなで考えよう」へ。今の顧客を研究し、一人一人が深く考えて、自分が何とかする!とにかくやってみよう!と、情熱によって行動し壁を突破してゆく泥臭さがヒットへの一本道です。

一歩踏み出したい時、

わたくしどもが「型」をお教えいたします。

必要なのは勇気です。

消費税増税はチャンスの時、

しっかりと手を打ってゆきましょう。

次のステージへ、飛躍の時です。

 

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