何のための社員満足か。問いを研ぎ澄ますと、答えが見えてくる | 日本コンサルティング推進機構

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何のための社員満足か。問いを研ぎ澄ますと、答えが見えてくる

SPECIAL

マインドシェアNo.1ブランドコンサルタント

株式会社アトリオン

代表取締役 

国連が提唱する「持続可能な開発目標」SDGsのフレームワークを活用し、顧客にも社員からも永く愛される「マインドシェアNo.1ブランド」確立のための社内体制を構築する。会社の哲学、商品・サービスの優位性を明確にし、社員の意欲を引き出して、顧客のファン化を後押しするスペシャリスト。顧客と社員の双方の満足を循環させるES-CSチェーンを土台に、競合との圧倒的な差別化をはかり、会社のステージを上げたい企業から絶大な支持を集めている。

先週、今年度3回目のセミナーを開催しました。弊社はES-CSチェーンというテーマを掲げ、社員満足と顧客満足の連携のもと業績向上を目指すプログラムを提供しています。従って、セミナーには、ES(社員満足)に興味のある方、CS(顧客満足)に興味のある方の両方が参加されます。ところが、ESに興味のある方はCSにあまり関心がなく、CSに関心のある方はESなどあまり考えたことがないという傾向があるように感じます。 

部署でいえばESが人事部門の管轄、CSが営業やカスタマーサービスの管轄となるケースが多いので、まずこの分業体制が、ESCSの連携を妨げているわけです。もちろん会社の規模によっては、社長が両方を見ているはずなのですが、業績に直結するCS寄りの視点にならざるを得ないというのが現実でしょう。

ESにしてもCSにしても、企業活動であるからには究極的には企業の存続に貢献する側面を重視すべきです。CSに関しては容易に業績や企業イメージとの関連性が理解できるのですが、ESになると何故か目の前にいる社員を満足させることが第一義となってしまい、「それでどうするのか」が明確でないケースが見られます。

よくあるのは、「社員満足度調査をやってみたら、ESが低いことがわかった。だから、社員面談をやってどこに問題があるか探ってみた」というパターン。問題の根本を探ることは悪くはありません。面談で、ハラスメントや常識を超えた残業時間の問題などが浮き彫りになれば、リスク回避の観点からも何らかの手を打つことができます。

ところが例えば「人間関係が悪い」とか「給料が低い」とかいった社員の声が表面化した場合。これらに直接的な回答を出したとしても、あまり効果は期待できません。人間関係の悪い二人の間に上司が介在して仲良くさせようとしても、子供の喧嘩ではないわけですから、上手くいかないのは火を見るより明らかです。「給料が低い」にしても、無限に給料を引き上げられませんので、対応したところで限界があります。

社員満足を上げようと思ったら、その目的を明確化する必要があります。もちろん今は人手不足の時代ですから、優秀な人をつなぎとめるという目的も大切です。しかしながら、優秀な人材をつなぎとめることの目的も、突き詰めれば、企業存続のための利益を生み出すため、そして利益の源泉である顧客との適正な関係を築くためにあるはずです。

弊社がESCSを関連づけて考える理由がここにあります。

社員満足策を会社存続のための利益を生み出す方法論として使う。より正確に言えば、会社存続のための利益を生み出すモチベーションを、「社員満足」という基盤から引き出す。これがES-CSチェーンの考え方です。

会社のゴールを利益とするか社員満足とするかは、経営者の立ち位置によって違います。少なくとも、利益は会社の存続と発展に不可欠な原動力であることは確かであり、自社の社員を幸せにすることに否定的な経営者もいないはずです。

社員満足を何のために追求するのか。その問いを研ぎ澄ますと、答えは明確になってきます。

2020年まであとわずか。新しい年の新しい考え方の一つにES-CSチェーンの考え方をぜひ取り入れてみてください。

 

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