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最初から決めておくメリット エコデザイン

SPECIAL

環境戦略コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

環境戦略アドバイザー。数々の多国間環境条約や、国連が提唱する2030年のための持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)を参照しながら、サーキュラーエコノミーなど企業として取るべき環境戦略や、環境対策を通じた長期収益構造の改善などをアドバイスしている。

循環経済を巡る重要なコンセプトの一つに「エコデザイン」という考え方があります。製品のデザイン段階から、廃棄するときのことを考えておこうという取り組みです。解体時に部品を外しやすくしておく、リサイクルしやすい素材を使う、完全廃棄される部分を極力少なくする、等々の工夫があります。

他方で消費財はどうしても消費者の注意を惹くような奇抜さや洗練されたデザインを目指してしまいがちです。結果として解体しにくかったり、廃棄される比率の高い製品になることも珍しくありません。そのような矛盾を解決するにはどうすれば良いのでしょうか?

一つのアイディアは、製品設計段階から廃棄に関する意見を取り入れるというやり方で、設計時の打ち合わせに廃棄物処理を担当する人たちに入ってもらうというような取り組みが挙げられます。最近特に「動静脈連携」などという言われ方をしているようですが、もしもこの取り組みが上手く行くなら、さほどの苦労なくエコデザインは広まってゆくことでしょう。

ところが残念ながら世の中はそこまでカンタンにはできておりませんで、特にメーカー側から「総論消極的賛成、各論絶対反対」みたいな反応が出ることも珍しくありません。考えてみればそれはその通りで、「消費者ニーズに応えることでこそ売上が上がる」という考え方を長いこと拠り所としてきたスタンスは、一朝一夕では変わりません。

そこで一つの提案として、動静脈連携の輪に消費者代表にも入ってもらうという対応を取ることを検討いただきたいのです。いわば動静脈消費者連携、みたいな設計への取り組みで、製品ライフサイクルに関与する人たちのすべてに参加してもらうことによってより使いやすく循環経済に優しい製品にするための知恵が生まれやすくなると考えられるからです。

廃棄物となった製品の先行きについては、修理による再利用、部品活用によるリビルド、解体とリサイクルなどがあります。それぞれどのような運命をたどるのか、そしてトータルで最終廃棄率をどこまで減らせるのか、すべての関係者を交えた中でオープンな議論ができることによって循環経済に資するデザインが生まれてくることにつながるのです。

時代は今、まさに循環経済志向を強めつつあります。もし御社が今取り組まないとするなら、いつ取り組むのですか?

 

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