発言の裏事情に一歩踏み込むのは経営者から

  成長支援部づくり 岩井徹朗 SPECIAL
岩井徹朗 SPECIAL

成長支援部づくりコンサルティング

ヒーズ株式会社 代表取締役 岩井徹朗

会社の大元となる「総務」を革新すれば、すべての事業部に影響を与え、顧客志向になり、驚くほど業績が伸びる。経営者が着手すべき、「成長支援部づくり」を指導。


I_150620_tanabata-492x656

「バナナ10本食べたい」

もうすぐ七夕ですが、昨年小学校に入学した甥っ子は、去年の短冊にこう書いたそうです。果物好きと聞いていたので、「バナナを食べたい」というのは理解できます。でも「なぜ10本なのか?」はしばらく謎のままでした。

その後分かったのは、彼はどうも算数が苦手だということ。当時は足し算、引き算をやる時に自分の指をフルに使って計算していたそうです。このため、二桁の数字の計算になると、とたんに計算間違いが多くなっていたことが分かりました。

つまり、彼にとっては「10=理解できる最も大きい数」であったのです。だから、「バナナをできるだけたくさん食べたい!」という希望が
「バナナ10本食べたい」という表現になったものと思われます。

さて、経営者も社員の発言に対して、「それ、どういう意味?」とイラッと感じる時が時々あるのではないでしょうか。

その時「もっと分かるように説明しろ!」と頭ごなしに怒鳴りつけるのではなく、社員がなぜその言葉を使ったのかについて、もう一歩踏み込むと、社内のコミュニケーションがもっと深くなります。

何か問題が起きた時、「なぜやらなかったのか?」と質問すると、「えっ、それは、つまり」としどろもどろの返事をする社員がいます。

でも、その社員はたいていの場合、自分ではその原因が分かっています。

・つい面倒くさいからやらなかった。
 ・言われていたけれどすっかり忘れていた。
 ・先方との間でトラブルがあるのでできなかった。 etc.

面倒くさいという場合は業務のやり方の中に非効率なところがあるからかもしれません。つい忘れてしまったのは、情報伝達の手段が口頭に偏っている恐れもあります。また、先方とのトラブルは大きな損害発生の予兆である可能性も。

このように理解しにくい発言の裏には多くの問題が潜んでいます

経営者と社員とでは仕事に対する取組み姿勢も責任の重さも全然違います。そして、社員の場合、何か問題を抱えている時は「なんとか上手く言い繕って怒られないようにしよう」という心理が働くのは当たり前です。

このため、社員に一歩踏み込んだ発言を期待するのではなく、経営者が自ら一歩踏み込んで発言の真意を探るという姿勢が大切です。いったん社員と同じ目線に立って物事を眺めてみると、新しい発見が必ずあります

会社で言えば、経営者は親で社員は子供。親が子供に大きな影響を与えるように経営者の言動は思った以上に社員にいろいろな影響を与えています

会社の潜在的な問題点を早い段階で発見できるか、深く埋もれたままで後の火種を残すのかは経営者の日頃の心がけ次第。一歩踏み込む勇気はまず経営者からです。


【総務の革新】成長支援部づくりで業績を伸ばす経営視点
岩井徹朗

成長支援部づくりコンサルティング

ヒーズ株式会社代表取締役

岩井徹朗

執筆者のWebサイトはこちら http://www.basis01.com/

当社の関連商品を販売しています。
月刊誌(無料)登録フォーム

×