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まさかうちが倒産なんて… 「倒産は人ごとだ」と思っていませんか?

2020年3月25日 ブランディング営業体制 吉澤由美子 SPECIAL
SPECIAL

ブランディング営業体制コンサルタント

H&Cブランディングマネジメント株式会社 代表取締役 吉澤由美子

中小企業のための、「ブランディング営業体制」を構築するコンサルタント。営業スタッフのみならず、全社をあげて、企業価値をしっかり守り、価格競争をせずに確実に売れていく体制づくりを指導する。

「まさかうちが本当に倒産の危機にさらされるなんて……」 

今回のコロナショックの影響は思った以上に様々な業種に及んでいます。

当初は、インバウンド需要に支えられた飲食・観光・航空業界などを直撃し、その後、世界的に人やモノの移動が停止、遂には東京オリンピックの開催延期も決まってしまいました。つい先日まで積極的な投資と新店舗オープンで活気にあふれていた知り合いの経営者から「急激な資金繰りの悪化で倒産寸前です…」と弱気な言葉を聞いたところです。 

弊社のようなコンサルティング業界でも、大人数向けの講演会やセミナーの中止・海外出張の延期など少なからず影響はありますが、基本的に大人数を相手にするやり方ではないため直接的な影響が少ない上に、日頃からWeb会議システムを使って国内・海外とのやり取りをしているので、比較的影響が少ない業界と言えるかもしれません。 

このような世界的規模の危機を迎えた時こそ、自社の経営戦略や社内体制、平常では気づかない隠れたリスクについて改めて考え直してみるべきではないでしょうか。 

今回は、「まさかうちが倒産なんて…」と他人ごとだと思ってしまう怖さと、危機的状況だからこそやるべき経営体質の見直し方法についてお話していきます。 

 

■「売上増は七難隠す」

先日読んだある本に書いてあった言葉です。この言葉の通り、売上が上がっている時には、失敗の要因があったとしても全て水面下に隠れてしまう…という意味で使われていました。確かに売上が伸びている時は、経営者のやり方や考え方・方針など全てが正解に思えてくるし、誰も意見をすることなく無条件に受け入れてしまいがちです。このような時に現状を疑い意見をする勇気のある社員はなかなかいないでしょう。 

しかし、やり方や考え方の方向性の違いや時代の流れとのズレは、水面下で確実に大きくなり、破裂する機会をずっと窺っているのです。 

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■成功体験の多い企業ほど要注意

一般的に、「過去に成功体験を持つ企業ほど頭の切り替えが難しい」と言われます。これまでのやり方に絶対の自信を持つ経営者と、新たなことに挑戦するリスクを避けるイエスマンが多い社員で構成される企業といったイメージでしょうか。過去の成功度合いが高い経営者ほど既存のやり方・考え方から抜け出すのは難しくなります。「これまでこうだったから、今後も…」という固定的な思考回路がじゃまをするからです。 

また、この傾向は経営者ばかりでなく、製造や営業などの現場でも見受けられます。生産効率が上がっている時、営業成績が順調に伸びている時はそのやり方をお手本にする分でも、誰もNoとは言わないものです。一方的な仕事の指示や強引な営業方法など、多少気になる部分や疑問に感じる部分があったとしても、効率が上がった、成績が伸びたという「結果」に全てが飲み込まれてしまうのです。同時に、その結果を導き出した人物に絶大な信用が生まれ、上からのNoも出しにくい環境が生まれます。 

このように、結果に満足し、そこに執着し過ぎると、それまでの経緯を見落としてしまい、ブラックボックスを生み出してしまうのです。いかに良い結果が出ているときであっても、客観的に物事を捉えて冷静に判断ができる感覚は常に養っておく必要があります。

 

■成功体験依存型経営がもたらすもの

事業を立ち上げたばかりの時や上手く回っていない時には、一つ一つのやり方や内容にこだわり、P(計画)→D(実行)→C(検証)→A(改善)が回りやすいのですが、ある程度売上が上がる仕組みが出来てくると、それをベースにしてもっと向上させようという方向に意識が向いてしまうものです。

仮に自社分析や顧客分析の機会があったとしても、結果が出ている部分は「問題ない」とみなしてしまいがちです。根本的な営業戦略に加え、長年、安定的な取引がある顧客や、ロングランのヒット商品、熟練の技術者、成果を出している営業手法や営業ツールなども、「問題ない」ボックスに収納されてしまいます。

その結果、自社の強みや社内資産だと安心していた部分が、いつの間にか脅威になっていることに気づかず、Xデーを迎える…と言うことも珍しいことではありません。 

 

■だからこそ「現状を疑い」、「自分の意見を持つ社員育成」を

このように成功体験依存型の企業は、経営体質が固定化しがちです。過去の成功体験は、「方法は成功者(経営者)が考え、社員はそれに従う」という図式を生みます。それが長く続くほど企業のリスクは高まります。経営者がやるべきは、自分自身も生身の人間であり、完璧ではないと自覚すること、そして、常に周囲の意見に耳を傾け、反省すべきは素直に反省すること。 

また、社員がやるべきは、毎日の仕事の中に自分のやりがいを見つけ、社員としてのプライドを持ち、自分なりの考えを持って、「モノ申す社員」になることです。 

経営者は絶対ではありません。判断を間違うこともあれば、方向を見失うこともあるかもしれません。そんな時、貴方の一番の味方になってくれるのは自社をこよなく愛してくれる社員です。社内にいて、顧客と直接接している彼等だからこその意見や考えを持っているはずです。 

事業経営は山あり谷あり。

一時的に助けてくれるのは国の施策や金融機関かもしれませんが、本当に貴方を助けてくれるのは間違いなく社員です。

Xデーが来るその前に、貴方にモノ申してくれる社員育成の体制づくりを考えませんか?

危機的な状況だからこそピンチをチャンスにと考える経営者の皆様、ぜひご相談ください。 

 

最後まで読んでくださり有難うございました。

あなたの一日が素晴らしいものでありますように。

【ブランディング営業】脱・お願い営業を実現する経営視点

ブランディング営業体制コンサルタント

H&Cブランディングマネジメント株式会社 代表取締役

吉澤由美子

執筆者のWebサイトはこちら  http://www.hc-bm.com/

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