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人を褒めていますか?新規事業のアイデアは「褒め」から生まれる

SPECIAL

ブランディング営業体制コンサルタント

H&Cブランディングマネジメント株式会社

代表取締役 

中小企業のための、「ブランディング営業体制」を構築するコンサルタント。営業スタッフのみならず、全社をあげて、企業価値をしっかり守り、価格競争をせずに確実に売れていく体制づくりを指導する。

「新規事業のアイデアを出せと社員に言っているのに、何も出してこないんですよ」

こういう経営者がいる会社は、新規事業が上手くいきません。本来なら希望に燃えるはずの新規事業立ち上げであるにも関わらず、愚痴がこぼれる時点で上手くいくものもいきません。 

そして何より、社員にアイデアを出させない空気を作っています。「これだけで何が分かる?」と不思議に思われるでしょうが、社員にダメ出しをしているとアイデアは浮かんでこないもの。まずダメ出しや愚痴を止めるところから新規事業の立ち上げを始めましょう。 

今回は新規事業のアイデアを湧かせる方法についてお話していきましょう。 

 

■ダメ出しをするとアイデアが浮かんでこない理由

人間はダメ出しをされると、自分では感じていなくても委縮するようになります。この経験から、自己防衛本能が働くように。つまり「次もダメ出しをされるだろう」と考えて、行動を起こさなくなるのです。 

人間の持つ学習能力の一つですから、これは誰しもこうなってもおかしくありません。ダメ出しをされて反骨精神を発揮してもらいたいというのは、理想でしかありません。そのような人もいるかも知れませんが、そのような人と出会えるまで誰かにダメ出し続けることは、現実的ではありませんよね。 

改善点が示されているダメ出しなら、多少はアリです。しかし、これが続くようなら言われた相手は考えることを止めてしまいます。いくら改善しても意味がないからです。それならば、ダメ出しをしてくる相手の言いなりになっておく方が楽です。 

アイデアを出して欲しい相手であるなら、ダメ出しをしない方が得策です。といっても、仕事ですからダメ出しをしないわけにはいきません。そんな時にしたいのが、相手の働きを認めることです。具体的には「褒める」。これがあるかないかで大違いです。

  

■「褒め」が新規事業のアイデアを出す理由

稀に「社員が図に乗るから褒めない」と言う社長がおられますが、これは自ら財産を手放しているようなもの。社員は会社にとっての宝であるにも関わらず、大切にしていないも同然です。 

アイデアは個人の大切な財産です。それを会社に差し出して欲しいのであれば、まず相手の人格を尊重しなくてはなりません。それが社員からアイデアを出してもらうための重要なポイントです。そのためにできることは、「褒め」です。 

何も絶賛しろとは言いません。働いてくれていることに対して、「いつもよくやってくれているね」など軽く褒めるだけでも構わないのです。これだけで必ず人間関係は変わります。相手の行動を認めていることになるからです。 

裏を返せば、ダメ出しは相手の行動を認めていないという意味です。人間誰しも自分を認めてくれない相手に、自分の財産を差し出すような真似はしません。アイデアという財産を差し出してもらうなら、相手を認めることから始まるのです。 

もっとアイデアを出してもらいたいと思うなら、社員を具体的に褒めていきましょう。 

 

■具体的に褒めると出てくるアイデアとは?

社員を具体的に褒めるとアイデアは出てくるようになります。褒める内容は様々。私物のセンスの良さを褒めても構いませんし、ご家族の支えを褒めても良いでしょう。 

避けたい「褒め」は見た目に関することです。例え、「美人」や「イケメン」であったとしても、自分で努力した結果ではありません。生まれもったものですから、自分ではどうにもならないからです。特に女性に対しては避けたいですね。セクハラになりかねません。 

それに、見た目のことを褒めたとしてもアイデアは生まれないのです。褒められた相手は、褒められたことを素にもっと褒めてもらおうと努力を始めるものですが、これが見た目のことだと、どう努力をすれば良いのか分かりません。 

褒めるなら行動がベストです。整理整頓といった業務に直接関係がないことであっても、社員が快適に過ごせるようしてくれている人には、これを褒める。よく観察していると、業務に直接関係のない仕事は多いもの。これに気付き褒めることで、社員のモチベーションも上がりますよ。 

社内をよく観察することで、あなた自身も新規事業のアイデアが浮かんでくるでしょう。 

 

■アイデアは財産であることをお忘れなく

社員から新規事業のアイデアが出たとしましょう。このアイデアをもとに新規事業を始めるなら、必ず報酬を与えるようにしましょう。というのも、アイデアの所有権に関して社員と会社が揉めることは多々あるからです。それを防ぐためにも、報酬は必要といえるでしょう。アイデアは莫大な利益を生む金の卵です。それを無理やり奪うということがないように考えておくことは必要です。 

新規事業は、「今、流行りのものだから」「これをやったら儲かるから」と言った単純なものではありません。既存の事業で培ったノウハウが活かせたり、自社が大切にしているお客様の役に立ったり、そして社会全体の質の向上につながったりすることが望ましいもの。それにはまず、自社の技術やサービスのレベル・顧客の特性やそことの関係性・協力会社の特徴など、社内で眠っている資産を棚卸しすることから始める必要があります。社員から出てくるアイデアもその一つ。あなたの会社にとって本当に大切な財産なのです。 

新規事業を検討なさっている経営者の皆様。社内資産の棚卸をする時には外部の目線を入れることをおすすめします。財産は身近にありすぎると気づきにくいものだからです。ぜひ私にお声がけください。 

最後まで読んでくださり有難うございました。

あなたの一日が素晴らしいものでありますように。

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