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社長はどっち派ですか?―慎重派、積極派、どちらがよりハッピーなのか?!?―

SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション

代表取締役 

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

私は、仕事がらいろいろなタイプの経営者と接することになります。そんな中、今回は全く正反対のタイプの社長さんたちお二人について触れてみたいと思います。

お一人はなにごとにも慎重なタイプ、もう一人はすぐに突っ走るタイプ、という特徴をお持ちです。

それぞれ業種がかなり異なりますので、一概には比較できないのですが、現在苦労しながら事業に取り組んでおられるという点では共通しています。

さて、このお二人、どう違うのでしょうか。便宜上、前者の慎重な社長さんをA社長。突っ走るタイプの社長さんをB社長とします。

慎重なタイプのA社長さんは、当初立ち上げた事業は目の付け所がよく、世の中をリードするような内容のコンテンツを提供していくというものでした。ところが、地域的にというか、時代が早すぎてというか、初めに考えたほど顧客の支持を得られず苦戦しました。その後、国の制度的な支援などを得ながら持ち直してきてはいますが、自主的に顧客を開拓して自立していくという点では、まだこれからといえます。

ただ、幸いなことに、当初早すぎたかな、と思われた様々なコンテンツに世の中がようやく追いついてきたために、何とか事業を軌道に乗せる目途がついてきました。しかし、残念なのは、これまでメインの事業コンセプトがあまりにも世の中に受け入れられなかったために、それを少しアレンジして、具体的に世の中に提供していくという実践部分がまだままなりません。机上の計画などは、よく考え綿密に立てられるのですが、行動を起こすということがついてこないのです。

新しいタイプの仕事なだけに、とにかくまずトライをしてみなければ、どういった展開になるのかが明確に読めないところがあります。

今のところ実践部分が弱いので、事業の推進をご一緒している私なども少しモヤモヤしているところなのです。

もう一方の突っ走るタイプのB社長さんが従事しておられるのは、A社長の業種とは真逆の極めて伝統的な事業になります。どちらかといえば、保守的なこの業界でB社長は、次々と新しい手を打って行かれています。

ただ、時代背景的にはちょっと厳しい業界なので、もう少し慎重に動かれた方がいいのですが、いかんせん突っ走るタイプのため、私など参謀役への相談など後づけで物事を決めたり、大きな買い物をしてしまったりすることが多いのです。過去には進出した新しい業態が、慣れない世界だったために、事業がうまく回らず資金的にかなり厳しい状況に追い込まれたこともありました。

経営計画といったものを毛嫌いするといったことはないのですが、一緒に考えている最中にも、つい突っ走ってしまって、あとで金融機関との交渉などにもこちらが苦労させられるようなことがしばしば起こるのです。

思い立ったら動かずにはいられないタイプの人なのです。

さて、この二つのタイプの経営者さんたち。現状はどうかというと、お二人ともそれぞれの事業に可能性はあるものの、いかんせん、コロナ禍の中で、経済の動きが鈍いため経営に苦労しておられます。いずれも楽な状況とはいえません。今後、事業がどう展開していくのかは、お二人の肩にかかっているといってもいいでしょう。

そんな中、客観的に私が見ていて「ここがちょっと違うなあ・・」と思うところがあります。

それは、同じ厳しい状況にありながら、A社長よりもB社長の方が、仕事をやっていてハッピーそうだなあ、ということです。

前述のように業種はかなり違いますが、時代的に厳しい状況にあることに変わりはありません。苦しいといえばどちらも苦しいはずです。にもかかわらず、より生き生きと動いておられるのはB社長のように見えます。この違いはどこからくるのでしょうか。

私は、お二人を見ていて感じたのですが、それはまさに「実践力」ではないか、と思うのです。

とにかく動いていれば、ときに失敗はあったとしても、常に何かはつかめます

つかんだものをベースにして次のステップに繋げることができます。

しかし、動かないでいると、次のノウハウに繋げるきっかけがつかめません。

勢い、モヤモヤとした日々を過ごすことになります。これはハッピーな状態とはいえません。

今回、私はA社長、B社長、どちらがいいとか優れているとかいうつもりはありません。A社長にはもっと積極的に動いてもらいたいし、B社長にはもう少しリスクを考えて慎重に行動してもらいたいと思っています。それぞれ良いところや悪いところがあるのです。

ただ、傍から見ていてよりハッピーそうなのは、動きを止めないB社長の方なのです。

経営者は多かれ少なかれリスクを取らなければなりません。事業がうまくいかないときは、誰よりも苦しい立場に追い込まれます。

どうせ、そんなポジションから逃れられないのであれば、日常、よりハッピーに仕事をした方がいいのではないでしょうか。

いずれ、顧客と会い交渉し、なにかしらの形で妥結するというビジネスにおける一連のプロセスから逃れることはできません。

だとしたら、早め早めに行動を起こし、頭からどんどんこなしていく方が手っ取り早いのではないでしょうか。

そんな中で、仕事に対するハッピーな気分も得られていくことでしょう。私などは、立場上、経営者に慎重な行動を望むものではあります。

しかし、普段のフットワークを軽くして、行動は早め早めにされている人の方が、仕事に対するより充実した気持ちも抱くことができていると思います。

さらに付け加えるとすれば、お二人とも残念ながら「情報発信(アウトプット)」については、まだ足りていない状態です。

A社長の場合は、もともと新しいタイプの事業であり、提供するサービスも現代的な内容のものですので、「情報発信(アウトプット)」は必須です。それに「情報発信(アウトプット)」は、A社長の苦手な営業活動を補完してくれる役割も担っています。ご自分の構想にある業務内容を積極的に「情報発信(アウトプット)」していく必要がありそうです。

また、B社長の場合、せっかく積極的に動かれるのであれば、その前に「情報発信(アウトプット)」を怠りなく打ち込んでおくだけで、その効果はより大きなものになります。保守的で伝統的な業界の中で、B社長の考えておられることは斬新であり、現代社会にも大いにアピールすることは間違いありません。「情報発信(アウトプット)」しないことは、極めてもったいないといわざるを得ないのです。

今回はそれぞれ個性の異なる社長について、幸福度はどうだろう?という観点で述べてみました。

幸福度とは直接関係ないかも知れませんが、「情報発信(アウトプット)」は、間違いなく仕事の「充実度」とは繋がります。

それは、「情報発信(アウトプット)」が、外部との関係性の構築に寄与するからにほかなりません。

ビジネスはすべからく外部との関係性に基づくものになります。幸福度にしろ充実度にしろ、それを我がものにするために「情報発信(アウトプット)」を大いに心掛けてみてください。

 

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