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最初に「自社が提供する価値は何なのか」を定義してから、新規事業の狙いを定める

SPECIAL

成長支援部づくりコンサルタント

ヒーズ株式会社

代表取締役 

会社の大元となる「総務」を革新すれば、すべての事業部に影響を与え、顧客志向になり、驚くほど業績が伸びる。経営者が着手すべき、「成長支援部づくり」を指導。

二段階のマーケティング

マーケティングでは、よく「やりたいこと、できること、そして、ニーズのあることの3つの輪が重なる部分を見つけましょう」と言われます。

けれども、「自社が提供する価値とは何なのか」を会社として定義しておかないと、ついついニーズに引っ張られて、儲かりそうなことや、流行っていそうなことに、手を出しがちです。この場合、同じように競合他社もそのようなニーズに対応しようと、その市場に参入してくるため、価格競争に巻き込まれ、思っているほど、儲からないという状況に陥ります。

特に「やりたいこと」と「できること」は自分自身のことであるのに対し、「ニーズのあること」は自分以外の第三者のことであるため、次元が違います。次元が違うものを一緒に考えて正解を見つけるのは、簡単なことではありません。

また、ニッチな市場を目指すというも戦略もありですが、この場合、あまりにも特殊な市場を狙ってしまうと、たとえ中小企業といえども、採算ラインに乗らないケースも出てきます。

「ターゲットを絞りましょう」というアドバイスに沿って、本当にニーズの小さな市場に狙いを定めてしまうと、途中でビジネスが行き詰まってしまう恐れがあります。

そこで、お薦めなのが、自社の「やりたいこと」と「できること」を棚卸しした上で、その両者が重なる分野で、「提供する価値」を最初にハッキリさせることです。そして、その「提供する価値」を欲しいと思う人はどこにいるか、という点から焦点を絞り、参入する市場を決めるという二段階のステップです。

例えば、あるメーカーさんでは、「居心地をしつらえる」のが自社の提供する価値であると定義されました。

居住空間で使う建て具や家具等を作っておられるメーカーさん。もちろん、自社の商品を買ってもらうことが直接の売上になります。

しかしながら、「居心地をしつらえる」のが自社の提供する価値だと定義した場合、単に自社の商品を買ってもらい、使ってもらうことがゴールにはなりません。

その商品を人が使ってもらうことでより安らかで、住みやすい空間を作るには、どうすれば良いのかと考えると、いろいろなアイデアが浮かんできます。このため、最近では、簡単に取り外しできるドアや壁を新商品として売り出し、家族構成が変わったら、より簡単に部屋の作りを変えられる提案もされています。

また、従来の個人の住居向けの商品が主体でしたが、「居心地をしつらえる」とい観点からすると、オフィスでの居心地や介護施設や病院、ホテル等での居心地など、住居以外の方にも横展開していくことが可能です。

このように、単に自社の商品を売るだけでなく、自社の商品を通して、どのような価値を提供するのかが明確になると、新しい市場をいろいろと開拓していく道筋が見えてきます

逆に、会社の提供する価値が明確になっていると、お客さんの方から「こんなことはできないか?」「このような商品があったら便利なんだけれど」といったように、いろいろな相談が持ちかけられるようになります。

すると、そのようなお客さんの声を活かす形で、また新たな商品開発が進むといった、好循環のサイクルが生まれます。

なお、弊社が会社設立15周年のありがとう企画として始めた「新規事業で最初に『売上を500万円』を上げる方法」では、会社の現状をよくお伺いした上で、会社として「やりたいこと×できること×価値のあること」をまずは見つける所から始めています。

ここが見つかれば、後はしっかりとキャッシュフローが回ることを前提としながら、「最初に売上500万円を上げるには誰が、何を、いつまでに、どうするのか」を決めることで、ビジネスが動き出すことを目的としています。

個別相談会(1回60分・無料)を開催しておりますので、この時期、集中して新たな収益の柱を構築したいと真剣にお考えの方と、ぜひお話しさせていただきたいと思います。

 

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