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経営者なら経営計画書を毎期更新すべし!

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銀行活用で新規開拓コンサルタント

株式会社結コンサルティング

代表取締役 

銀行活用で新規開拓の仕組みづくりを行うスペシャリスト。31年間の銀行員経験で、法人4,000社以上を担当、審査部担当者としての企業審査は1,000社超の実績を誇る金融のプロフェショナル。
売上が倍増した雑貨メーカー、バックメーカー、新事業を立ち上げた化粧品メーカー、更には海外進出に成功した事例など、累計で100社以上の会社を成功に導いた実績を持つ。

「昨年作成した経営計画書に記載している目標値と、実際の数字が大きくかけ離れてきており、目標値を減らそうと思うのですが・・・留意点などありませんでしょうか?」──昨年はじめて経営計画書を作成された製造業経営者の方からのご相談です。

はじめての経営計画書の作成は、経営者を本当に悩ますことになります。これまで、自分の頭の中に断片的にしかなかった事柄を、散々苦しんで、どのようにすべきかを考え、それを経営計画書としてまとめるのですから、2ケ月や3ケ月かかることはよくあります。

全身全霊をかけて作成した経営計画書なので、目標値と実際の数字に大幅な差が出てくると、「●●だから仕方ないよね。こんなに大きく乖離してくるとみっともない。実態に合わせて目標を減額しよう。」などとついつい修正したくなるものです・・・

「手塩に掛けて育てた経営計画書の数字が大幅に乖離してくると、目標値を減額して帳尻を合わせたくなる気持ちは分かりますが、年度中に目標値は変更しないようにしてください。」とお伝えしました。

「え・・・でも・・・(汗)」と、その経営者の方は言葉に詰まっていました。

このため、私からは
「何のための目標値だったのですか?目標の達成は非常に難しいことは、経営者であるあなただけでなく、従業員の方々も重々承知されていたことです。
どんなに困難であろうと、目標値をやり切るために最善の努力をすべきです。
あなたが経営者として、トコトン努力してリーダーシップを発揮するとともに、従業員の方々にも更なる協力を依頼しましょう。」

確かに、目標値からは大きく差が出ているのですが、経営計画書作成前の前年度までの状況と比べれば、とても良好な状況なのです。経営理念を策定後、経営理念を具現化するために5年後、10年後に理想とする売上、利益などの目標を定めた上で、1年ごとの目標値に落とし込んだのですから、初年度から達成していることの方が珍しいのです。

まだ、腹落ちしていない様子でしたので、
「他の誰かが勝手に作った目標値ではありません。
経営者であるあなたが作った数字ですので、今期中はトコトンこだわってください。
あなたがこだわらなければ、従業員は誰もついてきませんよ!」とお伝えしました。

日本人の特性なのでしょうか?
どうしても、進捗率というものに振り回されてしまう経営者の方が多く、これだけ強くお伝えしてもなかなかご理解いただけません(汗)

辛いとは思いますが、ここは経営者としての「覚悟」と「胆力」を発揮してください。

あなたが作った目標値は、経営理念を策定後、経営理念を具現化するために5年後、10年後に理想とする売上、利益などの目標を定めた上で、1年ごとの目標値に落とし込んだものです。

そして、全従業員だけでなく、銀行などステークホルダーにも、経営計画書の目標値は開示しています。

目標値が、経営者であるあなたの企業理念、企業理念の具現化に基づいて設定されていることは、関係当事者であれば皆が知っていることです。そして、その達成がとても挑戦的な目標になっていることも・・・

銀行では、経営者の作成した経営計画書について、経営理念やその具現化については参考にしますが、目標達成について大幅未達だからといってマイナスの評価にはなりません。

前年同期比でどうなっているのか?
前年同期比で増収増益になっているのであれば、目標達成について大幅未達だからといって特に問題になることはないのです。

大幅未達であっても目標値を減額したりせず、目標との差分をどのようにして埋めるのか、きちんと対策を打ち、全社一丸となって達成に向けての努力をしていることが銀行に伝われば、プラス評価になることの方が多いと思います。

逆に、大幅未達だからといって経営計画書の目標値を頻繁に変更するようだと、そもそもの経営計画書の存在意義がなくなってしまいます・・・

「目標について大幅未達なので、数字を減額しました。」と簡単に目標を変更し、そのような変更が期中で何回も続くようだと、経営者であるあなたのことを銀行は信用しなくなります。

目標は達成するために設定するものですし、経営計画書での数字を達成しなければ、あなたの会社はいつまで経っても繁栄しません。折角、大変な思いをして経営計画書を作成したのに、また同じことの繰り返しで、前に進めないのです。

他の経営者の話として聞くと、「何を当たり前のこと言っているのだ(怒)」というように、ご理解いただけるのですが、実際にご自分のこととなると・・・

目標値の話をすると、「目標通りにはいかないのだから、数字を決めること自体意味がない。」という方がいますが、経営者が考えているものと顧客ニーズがどの程度合致しているのかを確認するためにも、目標値の設定は不可欠なのです。

目標値と実際の数字の差がどのようなものなのかを理解して、経営者が考えているものを顧客ニーズにいかに合致させるか、きちんとチューニングしていくことが一番重要なのです。

常に顧客ニーズとチューニングしつつ、その目標値を達成するために、あなたが経営者として作成した経営計画書をきちんと全従業員に説明して、協力を依頼しなければならないのです。

経営計画書は一度作ったら終わりではありません。最低、毎期毎に更新しましょう。
目標値は変えずに、どうしたら目標を達成できるかを考えて更新するのです。

そして、経営者としてリーダーシップを発揮し、全社一丸となって経営計画の目標値を達成するのです。

あなたは経営者として、経営計画書に覚悟と胆力を持ち、達成に全力を尽くしていますか?

経営計画書は、経営者であるあなたの分身です。目標は必達しなければならないものなのです。

目標と大きな乖離がある時ほど、全従業員は経営者であるあなたの言動を見ています。
経営者だからこそ強力なリーダーシップを発揮して、経営計画の目標を必達しましょう!

 

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