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経営者なら仕組みで会社を回して新人教育もこなすべし!

SPECIAL

銀行活用で新規開拓コンサルタント

株式会社結コンサルティング

代表取締役 

銀行活用で新規開拓の仕組みづくりを行うスペシャリスト。31年間の銀行員経験で、法人4,000社以上を担当、審査部担当者としての企業審査は1,000社超の実績を誇る金融のプロフェショナル。
売上が倍増した雑貨メーカー、バックメーカー、新事業を立ち上げた化粧品メーカー、更には海外進出に成功した事例など、累計で100社以上の会社を成功に導いた実績を持つ。

「4月に入ったばかりの新入社員が『入社したばかりなのですが、もう辞めていいでしょうか?』とのコメントを言われて落ち込んでいるのですが、このようなことを言われないようにするにはどうしたらいいでしょうか?」──とある機械工業の経営者の方からのご相談です。

このような社員教育に関するご相談はとても多いです。特にこの時期は、やっとの思いで採用した新入社員が悩む時期でもあり、俗に言われている3日、3ケ月、3年の周期で同様のご質問をいただきます。

特に、新人研修の制度が整っていない企業さんにこのようなご質問が多いのが実感です。新人研修という制度は、中小企業にとってはコスト負担もあり悩ましいことですが、せっかく採用したひとが離れていくことは避けたいものです。

結構多いのが、外部の研修に行かせているから・・・というものですが、今一度、ご自身が新入社員だったらどうかという視点で新人研修を見直していただきたいと思います。

如何でしょうか?

ご自身が新入社員だったとして、現在、あなたの会社で行われている新人研修を受けてみたいと思われますか?

「俺は経営者だから・・・」

「私には関係ない!」

なんて思われていませんか?

新入社員が一番気にしていることは、「私は必要とされているのだろうか?」ということなのです。

「え、そんなことを気にしているの?」と思われるかも知れませんが、人間の根本的な欲求の一つである承認欲求ですので、是非とも押さえていただきたいと思います。

社会人になって間もないのですから、毎日が不安でたまりません。

風の時代ということもありますし、我々中小企業は、社員に寄り添っていかなければ厳しい時代になると肝に銘じてください。

なので、新人研修はなるべく、自社のカリキュラムで行なっていただけることが望ましいです。その上で、どのような内容であれば、施入社員が「私も必要とされている!」と感じさせることができるのかを考えてください。

「何で経営者の俺が、新入社員に気をつかう必要があるんだ(怒)」

なんて思ってしまった経営者の方は、是非とも社員を採用するコストなどを考えて頂ければと思います。また、今後あなたの会社を発展してもらう大変重要な戦力ですので、くれぐれもご留意ください。

新入社員には、OJTでガンガンやっていただくのがいいのではないでしょうか?

私の担当させていただいた事例では、内装工事業のY社が望ましい形だと思います。
Y社は、事務所・住宅などを中心とした内装工事を専門としている会社です。

営業部隊は特に持たず、地元の建設業者からの請負で順調に売上を伸ばしてきました。でも、これまでのやり方ではこれ以上の売上を増やすことが出来ませんが、人員も今の売上を維持するのであれば増員する必要はありません。

つまり、現状維持を良しとするか、それとも売上増加を図るために新たな取り組みをするかで、社長は悩んでいました。

「売上を増やすなら、教育も含めて人員の手当てもしなければならない」
「ただし、売上が増やせなかったら、人員を増やすと無駄になる」
「鶏と卵のようなもので、どうしたらいいか悩んでいます」
とのご相談をいただきました。

社長の社員教育方針が「人として信頼される存在になる」でしたので、時間厳守など約束事は当然、「整理整頓」も行き渡っていました。

社員からは常に気持ちのいい「ハイ!」という返事がきましたし、動作もキビキビとしており、どの元請け先からも信頼されていたのですが、地元ではこれ以上、仕事を回してもらえる元請けがありません。

そして売り上げ増強のために、ハウスメーカーM社にアプローチしました。
当初、M社は「頼める内装工事業者が増えればラッキー!」くらいに捉えていたようで、当初の反応はそっけない感じでしたが・・・

最初の現場は、ハウスメーカーM社が土地の仕入れから手がけたもので、戸建が20数戸ある中規模開発でした。Y社はベテラン職人を筆頭に、中堅職員、新入社員とバランスのとれた布陣で現場に臨みました。

この現場は戸数も多いので、Y社の社長はOJT(On-the-Job Training、オン・ザ・ジョブ・トレーニング)として最適だと判断し、人材を送り込んだのです。

ここで、「あれ?!」と思った方はいませんでしょうか?
「そうです。その違和感合っています。」

「OJTだったら、中堅職員と新入社員で十分じゃないの?!」
「あと、ベテラン職人と新入社員でもいいと思うけど・・・」
「なんで、レベルの違う3人をひと組にするんだ?!」

確かに、OJTは、できる先輩と新入社員で成り立ちはするのですが、指導者となった先輩に指導力が伴わない場合、新入社員の能力向上どころかその可能性の芽を摘んでしまうことにもなりかねません。

加えて、Y社の社長は「地域集中戦略」を得意としていますので、「短期集中で人材を育てる」ことを目指していたのです。

一般的に、OJTの成果は「実務の中で仕事を覚える」ことにより、「OJTの成果がそのまま仕事の成果になる」など、研修の成果が業績に反映されます。つまり、「新入社員の成長」と「企業の業績向上」という、一石二鳥が期待できます。

Y社の社長はベテラン職人を筆頭に、中堅職員、新入社員とバランスのとれた布陣とすることで、指導者の指導力をカバーするとともに、「短期集中で人材を育てる」ことで、「現場を任せられる即戦力」にすることも期待していたのです。

ちなみに、OJTのルーツは、第一次世界大戦中にアメリカで膨大な数の軍隊を育成するために生まれた「4段階職業指導法」です。「やってみせる(Show)」、「説明する(Tell)」、「やらせてみる(Do)」、「確認・追加指導(Check)」の4段階からなる指導法で、OJTを進める上での基本的な手順として知られています。

こうして、Y社の社長の思惑通りに、OJTは成果をあげ、ハウスメーカーM社からは絶大なる信頼を獲得しました。この20数戸の現場を手始めに、大小5現場も任されるようになりました。

ここで、Y社の社長がバランスのとれた布陣で「短期集中で人材を育てる」戦略が功を奏します。

「新入社員の成長」と「企業の業績向上」だけでなく「現場を任せられる即戦力」という、一石三鳥で一気に「地域集中戦略」を進めることができたのです。

如何でしょうか?
このようなOJTであれば、間違いなく新入社員も「私は必要とされている🖤」と感じてもらえますし、即戦力になり得ます。

経営者であれば、是非ともこのような仕組みで新人教育もなさってください。

あなたは経営者として、どのような仕組みで会社を回して、新人教育もこなされますか?

 

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