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非常識な「縮む主力商品」の伸ばし方

SPECIAL

商品リニューアルコンサルタント

株式会社りぼんコンサルティング

代表取締役 

商品リニューアルに特化した専門コンサルタント。「商品リニューアルこそ、中小企業にとって真の経営戦略である」という信念のもと、商品の「蘇らせ」「再活性化」「新展開」…など、事業戦略にまで高める独自の手法に、多くの経営者から注目を集める第一人者。常にマーケティング目線によって描きだされるリニューアル戦略は、ユニークかつ唯一無二の価値を提供することで定評。1969 年生まれ、日本大学芸術学部文芸学科卒。

 

東京上空の写真があります。写真には、たくさんのビルが建っています。緑はわずかで人の姿は、小さすぎて確認することができません。今回は視点を高く上げ、鳥のように空高くまで飛び、広い視野から、自社の商品戦略について俯瞰してみましょう。

人口問題が旬ですが、地球にはたくさんの人間が住んでいます。今世界の人口はどのくらいか、ご存知でしょうか? 世界人口は79億5,400万人です。この1年で7,900万人増加です。人口の首位は中国で14億4,850万人。2位はインドで14億66万人、アメリカが3億3,480万人と続きます。日本の人口は、1億2,560万人です。市場が注目されているベトナムが9,900万人。ヨーロッパは、イギリス6,850万人、フランス6,560万人です。

あなたのお住まいの地域、ビジネスをなさっている地域はどのくらいの人が住み、地域の世帯構成はどのようになっているでしょうか。例えば弊社所在地の東京は、人口約1400万人です。こうして数字にしてみると、地球上には、たくさんの人が蠢いています。

今、中小企業経営者からのご相談といえば、「『業界が消滅・・・』『時代の先行きが不透明・・・』で、進むべき方向がわからない」といった内容に偏っています。パンデミックの2年、地を這うように懸命に動いてきた経営者であれば、元通りにはならない現状に、焦燥感しかない、という印象です。

東京で菓子店を経営しているT氏も、「コザキ先生、すこしはお客さんが戻ると思ったのですがね、ガッカリですよ。もう前の暮らしには戻らないと確信しましたよ。うちのカミさんもね、伊勢丹に行くようになりましたよ。で、エルメスに行って、〇〇に行って、と目的買いして、すぐにウチに帰ってきます」と、話されます。

T氏のボヤキは続き、「でね、ウチに帰ってきて、今度はオンラインショッピングでしょう。それからウーバーでランチ、PTAのオンライン会議をして、オンラインヨガのレッスンですよ。夜は、遠隔美容とか何とかで・・・全部ネットですもんね」と指を折りながら説明するT社長。本題になって、「コザキ先生、やっと催事で稼ごうと思っていましたが、きびしいです。これから商品群をどうリニューアルしていくか・・・」ということです。

業界が斜陽、消滅、人口減・・・。こうしたワードが飛び交っています。当然、パンデミックの前から、ずっと指摘されてきたことです。が、この2年間、思いがけないことに世界中でデジタル化が加速、少子化も加速。わたしたち中小企業経営者はデジタル化、少子化対策をこれ以上先延ばしにするべきではない、ということを自覚させられました。

とはいえ、「それがどうした」と、わたくしどもはお伝えしたいのです。事業が消滅するとしても、それは今じゃない。冒頭、鳥の視点になってください、とお願いしました。俯瞰すれば、世界には79億人が蠢いています。世界を視れば、あなたの会社のお客様が「ゼロ」になるわけがない。

空高く飛ぶ鳥たちに尋ねれば、きっと、「社長、いたるところに可能性がありますよ」と歌ってくれるでしょう。今、やれることは山ほどあります。地を這う虫、の視点ではいけません。

パンデミックの2年、ウクライナ侵攻をはじめ、大変革の時代を迎えた今、喫緊のテーマは「商品戦略」です。前出のT社長の奥様の行動が物語っていますが、今生活者の「当たり前」は、デジタル・ライフスタイルです。リアルが強かった時代から、ハイブリッドの暮らしが浸透しています。

わたくしどもは、創業4年の比較的新しい会社です。が、そもそもはメーカーやフリーランスで30年あまり、商品プロデュースに携わってきました。その間、リアルしかないアナログコミュニケーションから、デジタルへの移行、デジタルとの融合まで、すべてのマーケティングプロセスを活用してきました。

30年、ひたすらやってきたことは、「生活する人」「利用する人」「買い物する人」の視点から発想することです。生活者心理を肌で感じながら、マインドに触れながら、商品をプロデュースの実務に携わってきました。

戦争、復興、経済成長、人口増、バブル、バブル崩壊、原発事故、冷戦の集結、グローバル化、震災、地球の劣化、そして疫病と戦争。さらに、資源の枯渇、デジタル社会、宇宙開発など、刻々と変化している時代に、わたしたちは、商品サービスを創ろうとしています。

これからの時代は、少子化と高齢化、人口爆発と食糧不足、エネルギー問題、人口減など、活力が失われて衰退している社会の中で、そもそも「繁栄」や「成長」することは難しいという現実がつきつけられています。やみくもな成長戦略は、地球の劣化につながるからです。

自社の繁栄だけを考えるとすれば、害悪でしかない。そういう時代にわたしたちは立っているのです。

あなたの会社は何のために存在するのか。商品は何のために生まれてくるか。商品リニューアルの原点はこのふたつの問いから始まります。いついかなる時代でも変わることのない普遍的な問いです。そして、わたくしどもでは、この問いに答えられない企業や商品は、この世に存在する理由はない、と考えています。

そして、「原点」となる考え方が一気通貫していれば、今ある商品から、新商品は無限大に展開することができます。それは、地に這う社長が、改善と工夫を強みに隣接分野への展開ぐらいしか思いつかないリニューアルとはまったく次元が異なります。まだ誰も触れたことのない、夢や願望が昇華されたワクワクする商品世界、新しい価値の創造が、無限大に広がっていきます。

この本質を追究した商品サービスこそ、人を助け、人を育て、人を守り、人を豊かにし、人を喜ばせ、人と人とをつなげる、人の役に立つ商品なのです。素直に、本質を究めることで、その商品は人の役に立ち、結果として売れていくのです。ファンになってもらえるのです。

そこには、押しつけも、無理強いも、ハイテンションも、華美な言葉、キラキラの「画」も、必要ありません。わたくしどもは、人の役に立ち、人を幸せにする「善い商品」づくりをモットーに、その志に共感し、行動する中小企業経営者を応援しています。

本質はシンプルです。そして考え抜いたコンセプトには迷いがありません。このペテンな時代、本物の商品サービスをつくりたい、善い商品をつくりたい、そう素直に考えが定まった時、商品展開は無限大に広がってゆきます。あなたの会社の、新しいステージが始まります。

 

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