第48号:味方につける環境要因を見誤る企業は10年後存続できない!

会社の10年生存率は、どのくらいだと思われますか?
答えは、6.3%です。
100社が設立されても、10年後に生き残っているのは、たった6社程度にすぎません。
かのダーウィンは『種の起源』の中で述べています。
「生物は、環境に最も適応した特徴を持つものが自然選択により生き残り、その特徴が次世代に伝わっていく」
会社の10年生存率6.3%――これは偶然の結果ではなく、「環境に適応できない経営者は淘汰される」という、極めて厳然たる事実を表していると言えましょう。
私のもとには、全国の地域金融機関から、貸出先のコンサルティングについて、相談がよせられます。
最近、「食料品の2年間消費税ゼロ」の報道を受け、食品関連事業のオーナー社長からご相談をいただく機会が増えてきました。
昨日も、金融機関からの紹介で、二人のオーナー社長から、「食料品の消費税2年間ゼロにおける自社の事業機会と脅威」について相談を受けました。
お一方は“自社オリジナルの健康食品をネット販売されているオーナー社長”、もう一方は“自社オリジナルの菓子を小売業に卸しているオーナー社長”です。
食料品の2年間消費税ゼロは、一体、自社にどのような機会と脅威を及ぼすのか?
ダーウィンが経営コンサルタントであれば、
食料品の2年間消費税ゼロといった環境変化に最も適応した特徴を持つ企業が、
自然選択により生き残り、その特徴が次世代に伝わっていくと言うはずです。
この食料品の2年間消費税ゼロといった環境要因、消費税撤廃であれば、
日本経済は再び経済大国として君臨する可能性を残せたかもしれません。
しかし、「食料品だけ2年間消費税ゼロ」という政策は、
10年以内に、日本がGDP世界10位以下へと転落する時限爆弾になりかねません。
一見、食料品への消費税ゼロは生活支援に見えます。
しかし、最新の家計調査では、食料品は家計支出の約28%。
残りの70%以上を占める住居、光熱、通信、教育、医療等には税軽減が及びません。
しかも、私は調達交渉の現場で何度も経験しましたが、
モノの価格には「上方硬直性」という性質があります。
税率が下がっても、おそらく価格は下がらないでしょう。
そのため、実際の消費者恩恵は極めて限定的になるはずです。
現に、実質所得減少と食料価格高騰が続くなかで、
国民の消費は伸び悩み、生活実感としての恩恵はほぼ皆無となるでしょう。
さらに、2年間限定という時限的措置は、
2年後の税率復帰時に、極めて強い反動を引き起こすはずです。
実際、2014年の5%→8%増税直後には、
GDPが年率で6.8%減少したというデータがあるように、
増税は消費に大きなマイナスを与えます。
特に、一旦勝ちえた食料品消費税ゼロという権利を失い、
10%に引き上げられるときには、消費心理への悪影響が大きく、
「罰金」としての機能が増幅させるため、より一層、景気を冷え込ませます。
こうした環境の中、前述のオーナー社長二人に対して、私は次のような助言を行いました。
まず、二人のオーナー社長は、食品業界に携わる企業の社長として
「税負担が軽くなれば給与を上げられ、人不足が解消に向かう」
という期待を抱いておりました。
しかし、消費税ゼロは最終消費段階に限られます。
原料、資材、光熱、物流といった多くのコストには引き続き課税されます。
こちらの2社ともに、
ウクライナ戦争後の原価上昇分の価格転嫁は未だ4割未満にすぎませんでした。
さらには、「価格の上方硬直性」という現実を鑑みますと、
2年後の税率復帰時に値上げが困難な状況に陥る可能性が高いのです。
“自社オリジナルの健康食品をネット販売されているオーナー社長”はどうでしょう!
他社に先駆けて、価格を上げれば、自社品は販売不振に陥るでしょう!
“直販の自社菓子を小売店に卸すオーナー社長”はどうでしょう!
小売店から「据え置き価格での継続販売」を求められ、
増税分の転嫁ができず、自社負担での吸収を迫られる事態が予測されるでしょう!
どちらのケースも、2年間限定付きの食料品消費税ゼロは、
給与原資として使える余力など生み出しません。
人手不足の解消には結びつかないどころか、
2年後に、経営破綻リスクが高まる事業構造を生み出すのです。
では、このような環境において、食品業界のオーナー社長はどうすればよいのでしょうか?
答えは、「自社の経営に追い風となる環境要因を見定めること」です。
そして、私が一貫してお伝えしてきましたとおり、
その追い風となりうる環境要因が「エンジェル税制」です。
過去6回のコラムでも述べましたように、
オーナー社長がエンジェル税制認定企業の設立に参画することは、
“六つの大大恩恵”をもたらす「環境適応型の成長戦略」そのものです。
“大大恩恵”の第一は、「エンジェル投資家としての利益を極大化」できること。
第二は、「革新のためのインキュベーション機能」を保持できること。
第三は、「挑戦資金の調達における柔軟性」を高められること。
第四は、「挑戦を促す柔軟な事業設計」が可能となること。
第五は、「制度的なお墨付き」によって投資家との信頼関係を築き、非資金的協力を得られること。
第六は、「創造的事業活動の成果」がファミリービジネス全体を押し上げる推進力となること。
このように、エンジェル税制をエンジェル投資とエンジェル起業の両面から活かし、
エンジェル税制という環境要因に適応することで、
オーナー経営は自然選択により生き残り、
その特徴が次世代に伝わっていくための手がかりが得られるのです。
エンジェル税制認定企業が行う創造的事業活動の成果が、
社員やお客様、金融機関といった利害関係者から見た価値を劇的に向上させた結果、
資金だけでなく、多くの支援を引きつけ、
10年後の成長を担保する起爆剤となりうるのです。
なお、エンジェル税制の大恩恵をさらに詳しく知りたい方、認定企業である株式会社maximumへ投資を検討されている方、エンジェル税制認定企業を立ち上げ、自らのビジネス拡大に活用されたいとお考えの方は、ぜひ下記よりお問い合わせください。
▶ https://www.mku-consulting.com/maximuminc/
代表電話(03-5843-7228)にお電話をいただけましたら、私のほうから折り返しご連絡もいたします。
すべてのオーナー社長が、エンジェル税制という環境要因に適応することで、
オーナー経営は自然選択により生き残り、
その特徴が次世代に伝わっていくための手がかりが得られますよう。
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