キックオフの重要性
プロジェクトを始めるときに、キックオフを実施しているでしょうか。または組織として実施させているでしょうか。そして、それは形骸化してしまっていないでしょうか。
プロジェクトマネージャ(PM)にとってみれば、プロジェクトの計画に着手する段階ですでにプロジェクトが始まっていることになりますが、ほとんどのメンバにとってみればキックオフの場がプロジェクトの始まりです。事前になんらかの情報を聞いていても、具体的にどんなことを実現するのだろう、自分は何を担当するのだろう、どんな人が参加するのだろう、といった新しいことへの期待と不安が入り混じった状態で入ることになります。
PMとしてはキックオフの場は、そういったメンバの知りたいことにきちんと答え、この時点ではそれぞれあちこちに向いているメンバのベクトルを、プロジェクトのゴールに向かって一致させる大事なイベントであることを理解する必要があります。
PMは、プロジェクトを見通してこれで行けるという計画を立てているはずです。あるいは見通せない部分があれば、それに対してどの様にアプローチしているかという目論見を持っているはずです。それをメンバに確実に理解してもらわなければなりません。まずは何よりプロジェクトの目的や目標の共有です。ここに少しでも誤解が入り込むと、以降の作業のベクトルが揃いません。それはそうです。各自が進む方向が違ってしまうのですから。
そして体制と役割です。体制の中に、初めて顔を合わせる人、外部の組織やパートナー企業が含まれる場合は、その代表者、窓口となる人物をプロジェクト内に紹介する必要があります。この段階で関係者に顔と名前を一致して覚えてもらっておけば、プロジェクトに入ってからのコミュニケーションの最初の障害を取り除くことができます。
プロジェクトの成功指標となるSQDCの達成条件、それに向けたプロセスやルールについても当然明確に説明する必要がありますが、キックオフの場でそれ以上に大事なのは、PMとしての方針を明らかにすることです。ゴール、体制、指標、プロセスを機械的に説明するのはもちろん大事なのですが、それを実現するためにPMはこうしたい、こういう考えで進めたいということを熱量を持って語る場にしてほしいのです。それは、プロジェクトは無機質なものではなく、人が有機的に協力しあって進めるものだからです。やはり、”人”についていくという側面があるのです。
それから、キックオフ後の懇親会といった場も大切です。必ずしも飲み会といった場である必要はありません。私は、着座式よりも立式で、メンバがお互いに移動しやすい形で交流を促進するのが望ましいと考えています。ここで事前に、できればざっくばらんに会話をしておくのは、プロジェクトの過程で調整に臨むときに、多少でもお互いの間に協力し合う空気が生まれるものです。
如何でしょうか。あなたの組織では、プロジェクトのキックオフを大切にしているでしょうか。PMにその意識付けはできていますか。
関連提言:計画を”設計”できていますか?
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