透明資産経営|なぜ、社長が『みんなのおかげ』と言わない会社は、結束が緩むのか?
こんにちは!企業の空気をおカネに変える専門家、透明資産コンサルタントの勝田耕司です。透明資産とは、業績に影響する「空気感」を意図的に設計し運用する仕組みのこと。透明資産を取り入れた透明資産経営は、お客様との絆が深まり、従業同士の信頼関係が築きあげられ、商品・サービスの独自性が強化されます。そして、持続的成長につながる経営の仕組です。
ー会社が、うまくいったとき、あなたは、誰の手柄に、していますか
思い浮かべてみてください。会社が、良い成果を、上げた、そのときのことを。
大きな契約が、取れた。業績が、伸びた。難しい局面を、乗り越えた。──そのとき、あなたは、心の中で、あるいは、口に出して、どう、思っているでしょうか。「自分の、経営判断が、正しかった」「自分が、頑張ったからだ」と、感じていないでしょうか。あるいは、成果を、当たり前のように、受け止め、社員への、感謝を、言葉にしないまま、次の課題へと、進んでいないでしょうか。
社長として、会社を、導いてきた、その自負は、当然のものです。けれど、成果が、上がったとき、それを、「みんなのおかげ」と、社員に、感謝を、還元しない社長のもとでは、社員の、結束が、静かに、緩んでいくのです。この、手柄の独占が結束を緩める構図こそ、今日、お話ししたいことです。
ー「成果は、誰のものか」という空気が、結束を、決める
なぜ、「みんなのおかげ」と言わないと、結束が、緩むのか。
ここに、この連載だからこそお伝えしたい、手柄と空気の関係があります。成果が、上がったとき、それを、社長が、独り占めするのか、社員に、還元するのか。その空気が、社員の、結束を、大きく、左右する、ということです。
考えてみてください。社員は、会社の成果のために、日々、汗を、流しています。その成果が、上がったとき、社長が、「自分の、手柄だ」という空気を、まとっていたら、どうでしょうか。社員は、こう感じます。「自分たちが、頑張ったのに、社長は、それを、自分の手柄にしている」「自分たちの、貢献は、認められていない」と。自分の頑張りが、報われず、社長に、横取りされた、という感覚。それが、社員の、会社への、貢献意欲を、そぎ、「この人のために、頑張ろう」という、結束を、緩めていくのです。──逆に、社長が、成果を、「みんなのおかげだ」と、社員に、還元すれば、社員は、「自分の貢献が、認められた」と感じ、「またこの人のために、頑張ろう」と、結束を、深めるのです。
普通の経営者なら、「成果は、経営判断の結果だ。社長の手柄で、当然だ」と考えるかもしれません。しかし、透明資産の視点では、組織の結束は、成果を、誰のものにするか、という空気で、決まります。手柄を、独占する空気は、社員を、白けさせ、結束を、緩める。「みんなのおかげ」と言わない会社で結束が緩むのは、その空気が、社員の貢献を、認めず、「頑張っても、報われない」という感覚を、生むからなのです。
ー手柄を独占する空気が、生む、3つの緩み
成果を、社長が、独占する空気は、組織に、どんな緩みを生むのか。三つお伝えします。
ひとつ目の緩みは、「貢献意欲の、低下」です。頑張っても、その成果が、社長の手柄にされる。社員は、「頑張っても、報われない」と感じ、貢献意欲を、失います。会社のために、力を尽くそうという気持ちが、緩んでいくのです。
ふたつ目の緩みは、「社長への、不信」です。成果を、独り占めする社長を、社員は、冷めた目で、見ます。「あの人は、自分の手柄ばかり」と。手柄を、分かち合わない社長への、不信が、結束の、土台を、崩すのです。
みっつ目の緩みは、「一体感の、喪失」です。「みんなで、成し遂げた」という感覚が、なければ、一体感は、生まれません。成果が、社長一人のものにされると、社員は、「自分たちは、蚊帳の外だ」と感じる。共に、成し遂げた、という一体感が、失われていくのです。
ー結束を生むのは、成果を、みんなに還元する空気
組織の結束が、深まるか、緩むかを分けるのは、成果の大きさではなく、その成果を、「みんなのおかげ」と、社員に、還元する空気があるかどうかです。
成果が、上がったとき、それを、社員の貢献として、還元できているか。手柄を、独占せず、「みんなのおかげ」と、言えているか。結束が緩むのは、手柄を独占する空気が、社員の貢献を、認めていないサインです。成果をみんなに還元する空気を育ててはじめて、組織の結束は、深まります。
ー成果は、まず「みんなのおかげ」と、還元する
では、経営者は、何を変えればいいのか。難しいことではありません。成果が、上がったとき、まず、「みんなのおかげ」と、社員に、感謝を、還元することです。
まず、会社が、良い成果を、上げたとき、それを、自分の手柄にする前に、「みんなが、頑張ってくれたおかげだ」と、社員に、感謝を、伝える。次に、具体的に、誰の、どんな貢献が、その成果に、つながったかを、認める。一人ひとりの、貢献に、光を当てる。そして、成果を、みんなで、分かち合い、喜ぶ。──こうして成果を還元し始めたあなたは、手柄の独占で緩んでいた結束を、「みんなで成し遂げた」という一体感で、締め直し始めているのです。ちなみに、失敗のときは、逆です。失敗は、社長が、引き受ける。成果は、みんなに、還元し、失敗は、自分が、背負う。その姿勢が、結束を、決定的に、強くします。
ーその成果を、あなたは、独り占めしていませんか
最後に、お伝えしたいことがあります。組織の結束は、成果の大きさではなく、その成果を、「みんなのおかげ」と、社員に還元する空気が、あるかどうかで、決まるということです。
思い返してみてください。会社が、良い成果を、上げたとき、あなたは、それを、自分の手柄にして、いないでしょうか。社員への、感謝を、言葉にしないまま、次へと、進んでこなかったでしょうか。そして、その手柄の独占が、社員の結束を、緩めてこなかったでしょうか。もし、思い当たるなら、それは、成果の、分かち合い方を、見つめ直すべき合図です。
このコラムを読み終えたあなたは、次に、会社が成果を上げたその瞬間、ふと、こう思うはずです。これは、みんなのおかげだ、と。そして、社員に、「ありがとう、みんなのおかげだ」と、感謝を還元する自分の姿が、もう浮かんでいるのではないでしょうか。成果を独占せず、みんなに還元する。それが、組織の結束を深める、最も確実で、最も静かな一手なのです。
ー勝田耕司
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