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トラブルが起きた時こそ丁寧に情報を伝える

  成長支援部づくり 岩井徹朗 SPECIAL
岩井徹朗 SPECIAL

成長支援部づくりコンサルタント

ヒーズ株式会社 代表取締役 岩井徹朗

会社の大元となる「総務」を革新すれば、すべての事業部に影響を与え、顧客志向になり、驚くほど業績が伸びる。経営者が着手すべき、「成長支援部づくり」を指導。

トラブルが起きた時こそ丁寧に情報を伝える

「システムに不具合が起きました」

月に3~4回は海外出張する友人Aさん。羽田空港から離陸する際に、座席についているモニターが上手く映らないというトラブルが発生したために離陸するまでにやや時間がかかったそうです。

最初に日本語でアナウンスがあり、その後英語でCAが説明。ただ、日本語のアナウンスでは「モニターが・・・」というように問題の内容を詳しく説明したのに対し、英語ではその部分が省略され、単に「システムに不具合が起きたので、離陸が遅れる」というアナウンスだったとのこと。

このため、Aさんの周りにいた外国人の中には「飛行機に何があったのか?」「どんな問題が起きているのか?」「本当に大丈夫なのか?」と心配する人がいて、少しざわついたそうです。

何百回と飛行機に乗っているAさんによると、日本の航空会社の場合、何か急な問題が起きた時に日本語では比較的丁寧な説明があるけれど、英語では一部を端折って説明することが時々ある模様です。このため、日本語が分からない外国人は状況がよく呑み込めずに不安な状態に陥ります。

実際大雨のために飛行機が着陸をやり直すことがあった時に、英語の説明ではなぜ着陸をやり直すのかの部分が省略されてアナウンスされました。すると、「まもなく着陸する」と思っていたのに、また飛行機が急上昇したため、Aさんの隣の席にいた外国人は十字を切ってお祈りしていたとのことでした。

さて、英語が得意なCAでも急なトラブルが起きた時に、とっさに的確かつ十分な説明ができるとは限りません。そして、不十分な説明がなされた相手は必要以上に不安な状態になってしまいます。

これを社長と社員との関係に置き換えるとどうでしょうか。

日頃は分かりやすく丁寧な説明を心がけている社長がトラブルが起きた時に詳細な説明を省いたら、やはり社員は不安に思います。そして、たとえ小さなトラブルでも説明を省略したことで、かえって不安を増大させることがあります。

座席モニターの不具合だけであれば飛行機の運航には大きな支障はありません。大雨のために着陸をやり直すということは飛行機が着陸する際には起こり得ることの一つです。

けれども、問題の所在(座席モニターの不具合)や問題の原因(大雨による視界不良)という部分が分からず、抽象的な説明(システムの不具合)や起きている現象(着陸のやり直し)だけが強調されると、余計な不安を引き起こします

急なトラブルが起きた時は誰でも気持ちは動揺します。でも、トップが動揺すると、それは会社全体にも増幅して伝わっていきます。

トラブルが起きた時こそ、一つ大きな深呼吸をしてより丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。

 

【総務の革新】成長支援部づくりで業績を伸ばす経営視点
岩井徹朗

成長支援部づくりコンサルタント

ヒーズ株式会社代表取締役

岩井徹朗

執筆者のWebサイトはこちら https://www.heeze.co.jp/

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