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勝つネーミングの作り方

  商品リニューアル 古崎千穂 SPECIAL
古崎千穂 SPECIAL

商品リニューアルコンサルタント

りぼんコンサルティング 代表 古崎千穂

商品リニューアルに特化した専門コンサルタント。「商品リニューアルこそ、中小企業にとって真の経営戦略である」という信念のもと、商品の「蘇らせ」「再活性化」「新展開」…など、事業戦略にまで高める独自の手法に、多くの経営者から注目を集める第一人者。常にマーケティング目線によって描きだされるリニューアル戦略は、ユニークかつ唯一無二の価値を提供することで定評。1969 年生まれ、日本大学芸術学部文芸学科卒。

お寿司でもお惣菜でも1時間以内に宅配してくれるAmazonの新しいサービスPrime Now。様々な企業とアライアンスを組み、取り扱い数は7万点以上になるそうです。このような商品サービスは進化していくのが常識ですので、食べて美味しい、鮮度も良い、ほんとうに欲しいものが揃っているという、顧客が満足できるクオリティのモノが、またサービスが1時間以内で届くようになってくるはずです。

昨今の国際情勢はかつてないほどに緊張感が走っています。いつ何が起こるかわからない、読めない。毎日が激変しています。今まで平和な世界に親しみ慣れすぎていた私たちにとっても、これから経験値を超えた出来事が生じるのではないか、と予測できます。まさに今、時代の大きなうねり、非常に激しい変わり目に立っているということだけは実感しなくてなりません。このような状況にあり「商品リニューアルコンサルティング」を提供しているものとして、どんなことでお役に立てるのかを、日々実務の中で考えています。

例えば有事、サポートしている企業のビジネスがストップしてしまう。そこからの復活。真の商品サービスのリニューアルが求められるはずです。この時に、その企業にどれだけのポテンシャルがあるか。力をつけてきたかに大きな差が出てきてしまうのではないか、と危機感をもっています。

一番今できることは何か。それは「アドバイス」することでもなく「応援する」ことでもなく、死に物狂いで、とにかく「できるようになってもらう」「仕組みを自分たちで回せるようになってもらう」ということです。たとえば、コンサルタントが不在でも、自分たちで企画立案ができるようになる、企画書に落とし込める、プレゼンテーションできる、それを実践で回してゆく。アイデアを出せる、形にできる、数字に落とし込む、検証し継続していく・・・

そんな創造性の高い作業を、自社でできるようになっているか、ということを今一度考えてほしいのです。商品戦略において、社長が指揮官となることは非常に重要です。しかし、社長不在であっても、現場の一人ひとりに、考え方が浸透しているかどうか。ここを、しっかりと冷徹に見極めてください。

コンサルタントの先生が手を動かしているから大丈夫。〇〇士の先生がアドバイスしてくれるから安心、〇〇所の経営者仲間がサポートしてくれるから心強い、、、そういう経営者の方がたくさんいらっしゃいます。しかし、有事、その方たちが、御社のビジネスを真にサポートしてくれますでしょうか。自身を投げ打ってでも、駆けつけることができるでしょうか。その方たちが「代行」してくれていることを今までと同じようにオファーし続けることができるのかどうか、、、。つまるところ、自社について一番真剣に考え続け、永続のために実践していくのは、そうした先生方ではないはずです。

さらに、ビジネスツールとして支持されている「フレームワーク」。このツールも平和な時代には大変便利なツールです。しかし、それに慣れすぎていると危険です。なぜならいったんフレームに落とし込むことで、人は安心し「思考停止」に陥るからです。さらに、そこかにはみ出ることも難しくなります。時代の大きな変わり目だからこそ、ご自身の、また、自社の状況を点検する時です。いかがでしょうか。

万が一でも千にひとつでも、ビジネスがストップせざるを得ない状況の時、商品戦略について温めておけることはたくさんあります。時流の変化を読みながら「商品リニューアル」の着眼を持つことは、先手として非常に有効です。絶望せずに、頭のなかで、静かに次の手を打っておく。頭の中で考えておく。例えば、「ネーミング」です。一般的にネーミングは商品につけるもの、という思い込みがありますが、そうではありません。本来ネーミングはもっともっと身近なものです。ビジネスのすべてはネーミングから始まると言っても言い過ぎではありません。

テレビの情報番組で10代の人気モデルが、自分の顔についてインタビューに答えてました。その方は、かつて自分の顔が好きじゃなかった。頬がぽっちゃりしているのが嫌でコンプレックスだったということです。ところが、今はすごくそこが気に入っていて自分の魅力だと思っている、と語っていました。

その理由は、ファンが彼女の頬を「ぷっくりほっぺ」と名付けカワイイとツイートしてくれたそう。「ぷっくりほっぺっていいな、と思った」と胸のうちを明かしていました。これも、ネーミングの力です。同じ表現でも「しもぶくれ」だったらどうでしょうか。彼女の魅力を発揮していないネガティブな印象ですよね。健康的なほっぺたを「ぷっくりほっぺ」とファンが命名したことで、彼女の魅力を開発し、商品価値を高めたと言えます。

このように、日常のなかでも日々「名付ける」機会がたくさんあるはずです。ネーミングするだけで、またはネーミングを変えるだけで、ガラッと世界が動き出していきます。企画書のタイトルをネーミングする、プロジェクト名を決める、、、コミュニティーで開催するセミナー名をつける、、、商品サービスの周辺にある実務ひとつひとつに「ネーミング」の意識をもって命名していくだけで、中身以上に魅力を感じさせたる演出効果があります。

商品リニューアルにおいてヒットへの起爆力となるのがネーミングですが、足掛け15年のメーカー勤務時代、私の仕事の多くは「ネーミング」だったのではないか。ネーミングひとつで「企画書」が採用され、商品がカタチとなりヒット。そしてまたリニューアルしていく。その繰り替えし。ネーミングで売上倍増ということがザラでした。

一般的には難しく考えられている命名、ネーミングです。コピーライターに外注していては予算がいくらあっても足りない、というのが経営者の本音だと思います。ここが落とし穴で、だれでも使える日本語だから安易に実施されているのもまたネーミングの宿命です。行き当たりばったりで命名することの危険は言うまでもありません。社長の一声で決まってしまったり、開発者の仮名のまま採用してしまったり、、、これは絶対にやってはならないことです。

やはり、ネーミングにも他の業務とおなじように、準備と工程があります。弊社では、ネーミング実務をコンサルティングの中に取り入れています。ざっくり8つのステップがあり、その工程をお導きすることで同時に企画発想も鍛えられるのが、ネーミングの面白さです。

会社の商品やサービスを見回した時にゴチャゴチャした印象がする。例えばWebサイトに並んだ商品やサービスの名称に注目してください。整然としていますでしょうか。文字数や書体、言葉のトーン、ロゴデザイン、、、またそれぞれの商品名にかかるショルダーコピーや商品に落とし込んだ時のパッケージデザインなど、全体の統一感はいかがでしょうか。

さらに業績の良い会社は、細部に渡りきめ細やかに設定され、表現だけではなく、売り方に至るまで統一感があります。どんなに良いネーミングも「仕組み」がなければ、ただの単語です。商品リニューアルにおいて、ネーミングは普及やヒットへの起爆になりますが、言うまでもなく、仕組みづくりを含めなければロングセラーにつながってゆかないのです。

時代が激化する今、さまざまな問題に直面します。行き詰まったときに、新しいアイデアを出すということはなかなかハードルの高いことです。そんな時は「そうだ、ネーミング、変えよう。」を合言葉に、どんなことでも良いので社内のあらゆる業務のネーミングを(頭の中で)見直してみる。ゲーム感覚で実践してみる、ということも面白いのではないでしょうか。

商品戦略は経営そのもの。いついかなる事態でも、絶対に手放してはならないことです。他人任せ、「先生」任せになっていないでしょうか。ネーミングに取り組むことで化学反応を起こし、閃きにつながり、チームが動き出すきっかけになることもあります。しっかりとしたプログラムに従って基本的工程を社内で体得することができれば、ネーミングは、会社にとってビジネスを飛翔にみちびく「金の卵」となります。時代の転換点です。商品リニューアルの着眼は、必ずいざという時に役に立ち、ビジネスに必ず希望と勇気を運ぶものだと確信しています。

 

【社長直轄】商品リニューアルの着眼点
古崎千穂

商品リニューアルコンサルタント

りぼんコンサルティング代表

古崎千穂

執筆者のWebサイトはこちら https://rbnc.jp/

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