質問の仕方を工夫して、社長と社員とのギャップを埋める

  成長支援部づくり 岩井徹朗 SPECIAL
岩井徹朗 SPECIAL

成長支援部づくりコンサルティング

ヒーズ株式会社 代表取締役 岩井徹朗

会社の大元となる「総務」を革新すれば、すべての事業部に影響を与え、顧客志向になり、驚くほど業績が伸びる。経営者が着手すべき、「成長支援部づくり」を指導。


質問の仕方を工夫して、社長と社員とのギャップを埋める

社長と社員との間のギャップ。これを埋めるのはなかなか簡単にはいきません。最近は、社長からご相談いただくお悩みの中で一番多いように感じています。

先日も、部下が主導するプロジェクトの進捗状況に業を煮やした経営者から、「私の方で進めて構いませんか?」というお問い合わせをいただいたところです。

さて、社長と社員とのギャップを埋める方法の一つとして、アドバイスさせていただくのが、質問の仕方を工夫するということです。

「A社の案件はどうなった?」という質問も、時と場合によっては質問ではなく、詰問になります。「どうなった?」という質問が発せられる時、社長には欲しい情報が届いていないことを意味します。このため、「A社からの連絡がなくて・・・」というように、社員が言い訳を始めると、「なんでこちらからフォローしないんだ!」というように、たいていは叱責につながります。

ホウレンソウ(報告・連絡・相談)が大事と言われますが、社員の方から社長の欲しいタイミングでホウレンソウがあるとは限りません。したがって、週1回なり、月1回なり、定期的にホウレンソウが起きる仕組みを作ることがまず前提となります。

そして、仮に想定していたほど進捗していなくても、「なんでやっていないんだ!」と詰問するのではなく、「今月中に契約を結ぶには次に何をやったらいいと思う?」というように質問することがギャップを埋める鍵になります。

おそらく社長であれば、次に何をやったらいいかは分かっているはずです。その時、「まずはB部長に電話して、状況を確認しろ!」というように、先に指示を出してしまうと、その案件の進捗は早まるかもしれませんが、社員の成長のスピードは遅くなります。そして、このようなことが続くと、社員の中で「社長の指示通りやっていればいい」というような指示待ちの状況が生まれてきます。

以前セミナー構築について学んでいる時、「発問=質問する側が答えを知っていても、あえて質問すること」を使うと、セミナー参加者の理解が深まると教えてもらいました。つまり、発問することで、相手に考えさせて、自ら正解を導き出した方が、講師が一方的に教えるよりも効果が高いという訳です。そして、これは講師-受講生との間だけでなく、社長-社員との間でも有効です。

社長は質問しているつもりでも、ついつい詰問になりがちです。けれども、詰問が続くと社員は委縮して、ますますギャップが広がるばかりです。

結果だけを早急に求めて細かく指示するのではなく、質問でなく発問を心掛けて、自分で答えを見つけさせる。

前述のお問い合わせいただいた経営者の方にも、「すぐに指示を出すのではなく、それとなくヒントを出しつつ、次の打合せまで社員の行動を見守っていてください」と助言させていただきました。

スピード感を重視する社長さんにとっては、ストレスが溜まることかもしれません。けれども、社長と社員との間のギャップを埋めるには一定の時間と忍耐が必要です。

小学生の子供も1年過ぎれば、少しずつたくましくなるように、社員も詰問ではなく、発問を続けていれば、自ら考えて行動する力が身についてきます

 


【総務の革新】成長支援部づくりで業績を伸ばす経営視点
岩井徹朗

成長支援部づくりコンサルティング

ヒーズ株式会社代表取締役

岩井徹朗

執筆者のWebサイトはこちら http://www.basis01.com/

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