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中途採用社員の昇給をしない理由

SPECIAL

人事制度コンサルタント

株式会社ENTOENTO

代表取締役 

会社を成長させる人事制度づくりで、700社以上の指導実績を誇る日本屈指のコンサルタント。日本の過去50年間の人事制度のつくり方とは異なり、経営者の評価と賃金の決め方を可視化してつくる画期的な人事制度は経営者から大きな支持を得ている。

中途社員の採用をしている経営者であれば、”ある”ことを内緒でしている可能性があります。

それは、中途で採用した社員の昇給は数年間はしないということです。

どうして中途社員の昇給はしないのか。

その理由は成長給表を作成すれば分かります。

通常、新卒社員の場合は、成長給表は20号俸もあれば十分です。

それ以上は必要ありません。

なぜなら基本的に標準以上のステップアップをしてしまうため、それほど号俸数は必要としないからです。

ところが中途で採用する社員の場合には、どうしてもその中途社員の生活費を前提に賃金を要求されるため、採用する必要性が高ければ高いほど、応募者が提示した金額に近い金額で決定されることになります。

それはすなわち賃金の払い過ぎですが、おおむねこの時の成長給の金額は成長給表の最大号俸まで支給していることになります。

50号俸あれば50号俸。

100号俸あれば100号俸まで。

最大号俸数で賃金を支給することになります。

もちろんこれは払い過ぎですが、中途で採用した社員にはこの説明が十分に出来ません。

採用された社員からすれば、ある程度自分の満足する賃金が支給されたと思えば思うほど、翌年以降の昇給もそれに見合うものが出ると勘違いをします。

採用された本人と会社側の考えに大きくギャップがあるまま、中途採用した社員の賃金を決めているのです。

この中途採用した社員は、なぜ自分が昇給が無いのか説明を受けていれば理解をできる可能性がありますが、ほとんどが中途採用だから昇給が無いと誤解しています。

これによって中途採用された社員は、「中途採用した社員に理不尽な扱いをする会社である」と不平・不満が生じます。

この中途社員は、昇給日の翌日から一生懸命仕事が出来るでしょうか。

「どんなに自分が高い評価をされたとしても、こんなに一生懸命仕事をして成果を出したとしても、昇給もない。これではこの会社で頑張っても仕方がない」

と密かにやる気を落としています。

これからは成長給表を作って、「20号俸以上の賃金は払い過ぎになっています。そのため、特に最大号俸数までギリギリ支給したあなたの場合は、次の等級に昇格しない限りは昇給はないとお考えください。私達は一生懸命あなたを指導して、次の等級に昇格出来るように応援します」

この説明があれば、この中途社員は感謝をしながら一生懸命努力し、成長し、次の等級を目指していき、やがては昇格することになるでしょう。

仕組みが可視化されている会社は、今まで解決できなかった問題を解決できるようになります。

頭の中で行っていることは間違いがなくても、残念なことにいかにも社員にとっては理不尽なことになっているのです。

これが中途社員のやる気を失わせる理由の1つです。

 

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