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開発適齢期は何歳くらい?

  商品開発 四谷剛毅 SPECIAL
四谷剛毅 SPECIAL

商品開発コンサルタント

株式会社シンプルテックプラン 代表取締役 四谷剛毅

商品開発コンサルタント。特に開発部門を持たずに売れる商品開発を実現する、独自の「デベロップレス」体制づくりに定評。いま全国の中小メーカー企業の業績躍進の新手法として、多くの企業から指導依頼が集まる注目のコンサルタント。

当コンサルタント開催セミナーがあります。

「開発者の人選なのですが、当社には、年寄りと若いのしかいなくて・・・」
先日、ご相談を受けたある企業の方の悩みです。

お聞きすると、社員の中心年齢は、60歳前後と20代とのことで、これからの開発を任せるのに、60歳ではさすがに・・・かといって20代では何もわかっていないし・・・そういった悩みをお持ちでした。

これは若干極端な例かもしれませんが、当社がご相談を受ける企業には、社員の人口分布が偏っているケースがよくあります。典型的なのは、バブル期に採用したベテラン社員と、バブル崩壊の不況期を乗り切った後に採用した若手社員に、2極化しているケースです。これは、製造業に限らず日本の企業全体が、今まさに直面している問題ではないでしょうか。

そうならないように「採用は計画的にすべき」というのが答えなのでしょうが、そうなってしまっているのですから、今さら「採用を計画的にしなかったからだ」と言われてもどうしようもありません。現有の戦力の中でやりようを考えていくしかありません。

では、ベテラン社員と若手社員では、どちらが開発者として適任なのでしょうか?中でも開発リーダーとしては、どちらが適しているのでしょうか?

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結論から申し上げると、若手社員の方が適任です。

誤解しないでほしいのですが、ベテラン社員がいけない、と言っているのではありません。長年の経験や人を束ね動かす力は、非常に役に立ちます。実際に、当社がご支援中の企業でもベテラン社員が開発リーダーとして引っ張っているケースも多くあります。

ただ、将来、開発リーダーとして育てたい若手社員がいる場合は、思い切って若手に任せた方が上手くいきます。

こう言うと、「そんなことを言っても、彼(女)は何も知らないし、まだまだ、たくさん勉強させないと・・・」といった意見もよく出てきます。

しかし、この考え方こそ、危険です。

「教育して育つのを辛抱強く待つ」

これは、一面では必要なことですが、開発リーダーの育成となると、必ずしもあてはまりません。なぜなら、教育だけで必要な要素を習得できるものではないからです。

教えても教えても、あるいは、様々な研修に参加させても、それだけで開発リーダーがやれるようにはなりません。勉強を始めてしまうと、永久に勉強ばかりをする羽目になり、30代、40代、あるいは50代になっても開発リーダーをやれるようにはなりません。

では、どうすれば育てられるのか?

開発リーダーの育成に欠かせないもの、それは、「リーダーとしての経験」です。

「何をばかなことを言っているんだ、知識もなく、リーダーとして経験を積めるわけがないだろう」そういった意見をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、開発リーダーをやらない限り、決して経験できないこと、勉強するだけでは絶対に得られないことがあります。

それは、「失敗の経験」です。

新規開発とは、未知の世界への取り組みですから、失敗が付き物です。どんなに上手くやっても、一度や二度は失敗するのが当たり前の世界です。したがって、開発リーダーに求められるのは、失敗を前提として失敗したときにどうするのか?失敗を乗り越えていく力が求められます。しかもそれは、これまで誰も経験したことのない未知の失敗です。未知の失敗をし、そこから未知の知見を得て、失敗を乗り越え前に進んでいかなければなりません。

これは、いくら勉強しても身につくものではありません。やってみて、失敗してみて初めて身に付いていくものです。そして、この失敗からスピーディーに立ち直る力は、年齢に反比例します。失敗を乗り越え成功する力は、できるだけ若いうちに身に付けておいた方が良いのです。

開発リーダーを育てるためにまず経営者がやるべきこと、それは、若手社員に開発リーダーとしての役割と場を先に用意し、「やるしかない状況」を与えることです。その上で、開発の方向性を示し、行動をうながさなければなりません。

やるしかない状況を与えられた若手社員は、失敗を重ねながらも、どんどん学び、どんどん行動して、どんどん育っていきます。その成長速度は、教育した場合とは比較になりません。

将来、開発リーダーにしたい若手がいるのであれば、すぐにやらせてみることです。経験豊富なベテラン社員がいるのであれば、彼らをサポートに付けるのも一つの手です。勉強して育つのを待っていては、いつまでたっても必要十分なレベルには育ちません。そうこうしている内に、貴重なベテラン社員も引退してしまいます。

「実践の中でこそ、人は育つ」
「未知の世界での知見を得る唯一無二の方法は、やってみること」

開発リーダーを育てる上では、決して忘れてはいけない視点です。

御社では、未知なる経験をさせていますか?
失敗を恐れてばかりいて、理論武装ばかりしていませんか?

 

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売れる商品開発を実現する社長の視点
四谷剛毅

商品開発コンサルタント

株式会社シンプルテックプラン代表取締役

四谷剛毅

執筆者のWebサイトはこちら http://stecplan.com/

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