オンライン人財の操縦法 | 日本コンサルティング推進機構

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オンライン人財の操縦法

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環境戦略コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

環境戦略アドバイザー。数々の多国間環境条約や、国連が提唱する2030年のための持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)を参照しながら、サーキュラーエコノミーなど企業として取るべき環境戦略や、環境対策を通じた長期収益構造の改善などをアドバイスしている。

コロナ禍も首都圏では二度目の緊急事態宣言が発出され、長期戦が本格化してきました。昨年4月に一度目の宣言が発出されたときは街から人の姿が消えたものですが、今回はそこまで劇的な変化は見られないようです。

それでも前回から今回に至る流れの中で、確実に本格化してきたと言えるのがテレワークの一般化でしょう。昨年夏くらいまでは、緊急避難的なイメージでテレワークを捉える考え方が主流でしたが、その後どんどん定着が進み、業種によってはテレワークをベースに考えないと物事が先に進まない、という状況にもなりつつあるようです。私の周りでも、ここ半年ほどの間に東京本社のスペースを大きく縮小したという実例が複数あります。さらに。

2020年入社の新人は、ここまで9か月近くテレワーク中心の勤務のみで過ごしており、すでに2021年4月に入社予定の内定者とも接触が始まっているなど、オンラインによる勤務形態でしか働いたことのない世代が形成され始めています。在宅勤務と言ってもいまだに緊急避難感覚が抜けないプレ・オンライン世代は、はたして彼らとどう付き合えば良いのか?今日はそのポイントをお伝えします。

1. 理由と成果像を伝える
部下に仕事を任せるとき、対面であればさほど苦労せずに伝えられるニュアンス的な部分が、オンラインだとどうしても見えにくくなります。そこを無理に拾おうとはせず、ここは思い切って部下に任せます。その代わり「なぜその仕事をするのか」「その仕事の結果、何がどう変わるのか」、「ゆえにその仕事がどれほど大事なのか」その仕事をする理由と想定される影響に当たる部分を懇切丁寧に説明してください。いわゆるビフォーアフターについて具体的に伝える、ということです。そこまでやったら、そこから先は引き受ける側の裁量を徹底的に尊重するのです。

2. 評価軸の重要性
もう一つ、成果はどのように評価されるのかをしっかりと伝えます。よりよい質の仕事とはどんなものなのか。①品質面で最低満足されるべき仕様、②納期の考え方、③プラスアルファの加え方など、可能な限り明示的に伝えることです。業務指示書など定型フォーマットの採用も一つの対策です。

3. 判断のよりどころを明示する
仕事を引き受ける側にとって、判断基準が示されているのとそうでないのとでは、踏み込み方がまるで違ってきます。計画、目標、ビジョン、ミッション、経営理念など、さまざまな言われ方があると思いますが、仕事を引き受けた側が判断基準にできるような考え方を提供する、ということです。ポイントは、それが最終的なよりどころである、という「刷り込み」をしっかりできるかどうかにかかってくるのですが、実はこの部分がリアルとオンラインでは大きく異なります。リアルであれば、職場の先輩や同僚がどのように判断基準を参照して仕事をするのか、実際に目撃することも多くなります。見て学ぶことが可能になるため、自然とその使い方が身につくのですが、オンラインではその機会が決定的に少なくなるのです。


この部分があいまいだと、仕事を引き受けた側の判断が甘くなる危険性が増します。画一的な前例踏襲主義や思考停止が仕事のあちこちに見られる場合は要注意です。考えて仕事をすることは重要なのですが、考えるためにも判断のよりどころをしっかりと提供することが大事なのです。

 

テレワークの定常化は、働き方そのものを根底から変えてゆくだろうと言われていますが、組織で仕事をするための基本がコミュニケーションであることに変わりはありません。オンライン人財をうまく活用して成長を加速させたいなら、今こそがチャンスなのです。

 

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