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手に取るように明日が見える方法とは

SPECIAL

環境戦略コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

環境戦略アドバイザー。数々の多国間環境条約や、国連が提唱する2030年のための持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)を参照しながら、サーキュラーエコノミーなど企業として取るべき環境戦略や、環境対策を通じた長期収益構造の改善などをアドバイスしている。

明日がどうなるか、それが分かれば苦労はない、と思う企業経営者は多いと思います。そうなる方法があるので、今日はそれをお伝えします。かなり具体的な話です。

そのために、まずは世界観の共有からお話ししなくてはなりません。あるいは日本が先行していたかもしれませんが、21世紀に入って日米欧がすでにそうなっている通り、いわゆるGDPで測られる構造的な経済の伸びは大まかに言って止まりつつあります。人口が頭打ちになり、資源が枯渇し、環境の破壊が危機を迎えているからです。

確かに現在アジアの経済は伸びていますし、それに続くアフリカの人口は増え続けていますが、いずれも勢いは減速されつつあります。短期的な成長やイノベーションがもたらすブームはこれからもあるでしょうけれど、マクロで皆が成長するという場面は歴史の中でしか見当たらなくなるでしょう。

そうなったとき、いったい何が起こるのでしょうか?長い話を結論だけ言えば、関心の向きが資源配分の適正化へと向かう、ということです。無駄は排除され、DXがジャストインタイムで資源配分をコントロール、もしくはモニタリングするようになります。すでにこの動きは始まっていて、さしあたりCO2排出がモニタリングの指標となります。市場メカニズムがフル動員されて、世界のいつでもどこでも誰もがリアルタイムでそれを見られるようになり、「より透明でよりコスパの良い」効用の提供を巡る競争が展開されるようになるでしょう。

先行しているのはヨーロッパです。27ヶ国が参加した仕組み作りは、Level playing fieldすなわち国際的な決まりとして通用するだけの妥当性を備えているとされています。国連を除けば世界のどこにもそんな仕組みはありません。他方で国連にはヨーロッパほどの利益共同体意識はないため、意図を持った普遍性の高い政策提案はヨーロッパからしか出て来得ないのです。

歴史的な話をすると、実は戦後ヨーロッパの原形を作ったのはアメリカでした。バイデン政権になって、そのアメリカが復活するかと思いきや、4月の気候サミットではむしろヨーロッパの後塵を拝していることが見て取れました。学生時代をアメリカで過ごした私にとっては、時代の変化を感じざるを得ないイベントでした。これにはさまざまな読み解きがあると思いますが、政権交代に伴う振れ幅の大きさが作用している要素が大きいと思われます。

今や中国も、気候変動対策などの大きな政策についてはアメリカでなくヨーロッパを見ています。「より透明でコスパの良い効用」がCO2だけでなく、健全な農業生産につながる生物多様性や健全な社会構成につながる人権問題を含むため、中国は必死に対抗策を模索しているのです。

もうお分かりかと思いますが、「明日を知りたければヨーロッパを見よ」が2021年のソリューションなのです。そしてそれを丸ごと見るならSDGsがちょうどよいツールです。ヨーロッパもその中核的政策である欧州グリーンディールの目的を、「SDGsを実現するため」と明快に言い切っているのですから。

「突き詰めてSDGsを考えていると、手に取るように明日が見えるようになるでしょ?」最近私は、会う人ごとにそんな話をしています。明日が見えるようになりたい経営者には、ぜひSDGsを学んでいただきたいと思います。そんな経営者を、当社はいつも全力で応援します。

 

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