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第3話 社長、管理職と発信する情報を摺り合わせなさい。

  プラチナ社員づくり 園田信二 SPECIAL
園田信二 SPECIAL

プラチナ社員づくりコンサルタント

株式会社園田コンサルティング 代表取締役 園田信二

労使交渉1千回以上の実績から、社長と社員の夢を一体化する仕組みを体系化、「プラチナ社員づくり」コンサルティングを行う注目のコンサルタント。ブラック社員をつくらず、社長の夢に共感して一緒に働いてくれる社員を独自の対話方式で生み出す仕組みづくりは、人手を多く活用する企業から熱い支持が集まる。

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「ソノダさん、経営計画の社員説明会後は、現場の雰囲気が明るくなり、社員が落ち着いて仕事をしているように感じます・・・」ー社員50名ほどで、新規事業に積極的に取り組んでいらっしゃる中小企業の社長の安堵の言葉です。

会社の業容や仕事のやり方が大きく変動している会社ほど、経営計画説明会後の社員の多くが「話を聞いて安心した」との感想を持ち、落ち着いて仕事をするようになるのは何故なのでしょうか。今回はその背景を皆さんと共有します。

さて、前述の社長が私にコンサルティングを依頼する原因となったのは、「社員とのコミュニケーションは取っているのに、現場が根も葉もないウワサで浮き足立って、人材流出が止まらない・・・」という現状からでした。

ところが、私が現場の社員にヒアリングをしてみると、「経営者からの情報発信がとても少ない。どこを向いて仕事すべきか戸惑っている・・・」という、社長の現状認識とは真逆の意見が多数寄せられたのです。

社長はとても社員想いな方で、実際に日頃から社員とこまめに対話していました。それなのに何故、社長と現場との間において、情報発信やコミュニケーションについて、このように大きな認識のギャップが生じたのでしょうか。

その理由の一つに、社長の発信する情報と、現場の管理職が発信する情報が摺り合っておらず、社員が混乱している状況を放置していたことが考えられました。

「社長と管理職の言っている話が食い違っているんですよ。」「業務拡大の方向性について不安があったので、管理職に質問したんですが、”私もわからないのよ”と一蹴されました。」ーこのような現場の生の声が、社長と社員の認識のギャップを如実に表していたのです。

更に悪いことに、こうしたギャップを誰よりも早く察知しておきながら、現場の不安を取り除くどころか、社員の不平不満に迎合し、先頭になって不安を扇動していたブラック管理職もいたのです。ただただ、現場における自分の立場、居心地をよくするためだけに・・・。

こうした実態を踏まえ、私から社長に対して、経営理念や事業の方向性について、改めて社員一同に、社長および管理職から説明する機会を設けるよう提案しました。経営計画説明会ということになれば、社長と管理職の説明内容の事前摺り合わせも自ずと必要になると考えたからです。

その後、説明内容の摺り合わせに3か月を要しました。それほど、社長と管理職の考えに大きなギャップがあったのです。それでも、徹底して論議し、時には経営に関する基礎知識の勉強会も入れながら、経営計画パンフレットと質疑応答集を仕上げていきました。社長と管理職が”共通言語”で社員に説明できる唯一無比のツールを、ようやく手にしたのです。

この論議の過程において、先のブラック管理職があぶり出され、社長の考えを現場に啓発したいと、真剣に考えているプラチナ管理職を発掘することもできました。

ブラック管理職は真剣に経営のことを考えていないため、発言内容が極めて乏しかったり、オール・オア・ナッシング(賛成か反対しかなく、代案やアイデアを出さない)の姿勢に終始したりして、突っ込んだ議論になるにつれて、自ずと離脱して行ったのです。

こうして社長と管理職の共同作業を経て実施された経営計画説明会。社員はその場で何を感じ取ったのでしょうか。明るい会社の未来の姿でしょうか。パワーポイントの資料の美しさでしょうか。

いいえ、それだけではありません。社長や管理職たちの慣れない議事進行にドギマギしながらも、「社長と管理職が共に、自分たちのために汗水して頑張ってくれている姿」をそこに見たのです。「この人たちと共に働きたい」と肌で感じ取ったのです。

経営計画説明会後の社員の安心感は「経営者と管理職の覚悟を見せること」から導き出されたのです。

【労使交渉1千回以上】プラチナ社員を増やして業績を伸ばす視点
園田信二

プラチナ社員づくりコンサルタント

株式会社園田コンサルティング代表取締役

園田信二

執筆者のWebサイトはこちら http://sonocon.jp

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