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グローバル経営におけるチャンスとリスク ~リスクに憶病になる前に~

SPECIAL

東南アジア進出コンサルタント

KJグローカル経営事務所

代表 

国内企業向けの、東南アジア市場進出の戦略・実務コンサルタント。大学卒業後20年以上の間、メーカー・商社・公的機関にて海外ビジネス(主に東南アジア・中国)に従事。東南アジア市場におけるマーケティング・拡販業務を成し遂げた後、大手自動車関連メーカーにて同社中国初の販売会社(ディストリビュータ)を立ち上げ、人事・財務・企画等の管理部門の統括などを歴任。その後、食品/アルコール・伝統工芸品・医薬品/医療機器など多岐に亘る業種のアジア市場開拓支援を経て、2018年にKJグローカル経営事務所を設立。現在同社代表。

グローバル経営を行う企業が直面するリスクは、国内市場だけを対象とする企業の何倍も大きいものです。その主な理由は、把握・予想しなければいけない要素が多岐に及ぶからです。「バタフライ効果(Butterfly Effect)」という言葉があるように、ブラジルで蝶が1回羽ばたいたことが原因となりテキサスでハリケーンが起こり得るのです。約3年に亘ったコロナ禍が終焉を迎えつつある現状において、この傾向は益々大きくなりつつあります。

では、そのリスクとはどのようなものなのでしょうか? リスクを大きく分けると次の2つに分けられます。まず1つ目は、「純粋リスク」。これは事故や火災などのように、損失のみを発生させるリスクです。次に2つ目のリスクは「投機的リスク」。損失だけではなく利益を生む可能性もあるリスクです。例えば、投資や金利変動などがそれにあたります。当事務所に相談に来られる企業が直面して悩まれているリスクは概ね2つ目の「投機的リスク」です。すなわち、やり方次第で売上・利益が拡大する可能性があるビジネスチャンスとも言えるリスクなのです。

しかしながら、「投機的リスク」のマイナス面ばかりに目を向ける経営者の方が多いのが現状です。問題が起きる可能性を事前に最小化することは極めて重要なことですが、その点に固執するあまり千載一遇のチャンスを逃してしまう企業を多く見てきました。これでは何のためにビジネスを行っているのか?分からず本末転倒です。

貴社にも、そのような事象はありませんか? 「リスク」と聞けば全て「回避すべき」だという経営判断を反射的にしていませんか? 「純粋リスク」と「投機的リスク」のどちらにあたるかをその都度判断し、「投機的リスク」のマイナス面ばかりに目が行っていないかについて考えてみてください。ブラジルの蝶がテキサスに影響をもたらすように、その小さな判断が将来的なビジネスチャンスに繋がるかもしれません。

 

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