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イノベーションのポイントとは

SPECIAL

オルタナティブ経営コンサルタント

合同会社オフィス西田

チーフコンサルタント 

カーボンニュートラル、SDGs、サステナビリティ、サーキュラーエコノミー、社会的インパクト評価などへの対応を通じた現状打破と成長のための対案の構築と実践(オルタナティブ経営)を指導する。主な実績は、増客、技術開発、人財獲得、海外展開に関する戦略の構築と実現など。

 コンサルタントとして技術開発案件に携わっていると、成功のポイントがイノベーションにあることを実感させられる場面にしばしば出くわします。なんでもない技術がとある場面でものすごい力を発揮したり、出色の発明が枯れた技術に立脚していたりと、それまでなかった「新結合」が持つ力のすごさを実感する場面なのですが、技術単体でみれば「なんでもない」「枯れた」と表現されるとおり、まるで大したことのないものだったりするところがイノベーションの妙味なのだろうと思います。

 

 そのせいなのか、イノベーションに対する世間の評価が高まれば高まるほど、開発担当が何だかこそばゆいような表情を見せることがあります。ホンネでは素晴らしい技術こそが決め手になって、ドヤ顔で自慢したかったのかもしれません。でも、経営者は全くそうではありません。枯れていようがなんでもなかろうが、新結合を通じて新たな価値を社会に提供することができるなら、経営者は全力でそれをビジネスに仕立てる立場にいるのです。

 

 そこでポイントとなるのは、経営者がイノベーションの価値を高く評価していることを如何に社員に正しく伝えるか、ということになります。そうすることによって、ショボい技術であろうが古い手法であろうが、新結合につなげる発想とその成果こそが評価対象になることを、開発担当者が正しく理解できるようになるからです。

 

 研究開発に携わる社員の多くが、大学や大学院でサイエンスを学んできた人たちだと思います。サイエンスの基本的な価値観は真理の探究なので、ショボかったり枯れていたりする技術についてはそもそも軽視しがちです。企業経営の成功が求めるものがそれとは根本的に違うこと、サイエンスとして高度でなくても十分に評価の対象となることを、何度も粘り強く社員と共有してください。そうすることによってイノベーションの力をより活用できるようになるのです。

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