設備の長寿命化をオープンイノベーションで成功させるカギ
昨今注目されている考え方に、設備機器を含む固定資本の長寿命化があります。メンテナンスや修理をマメに行うことで設備投資の間隔を延ばして全体の投資収益性を向上させようとするものですが、同時にCO2排出などの環境負荷を減らす効果も大きいと考えられています。
一口に「メンテナンスや修理」と言ってもその裾野は多岐にわたります。これに伴う技術やサービスとしては、モニタリング、検査、報告、更には保証そして損害保険の取り扱いなども関係してくるため、とても一社では賄いきれない広がりがあるのです。
今日のご提案は、それらをつなぐプラットフォームを形成することで、「メンテナンスと修理」を付加的な強みにできるのではないですか?というものです。プラットフォームと言うと難しく聞こえるかもしれませんが、そのスタートとしては連絡会や協議会といった建付けで、関係する企業のネットワーク組織を構築するという方法が一般的だと思います。
ポイントは、参加者全員が裨益しかつその様子が他の参加者からも見えるようになっていること。誰かが儲けているというアンバランスな構造は所詮長持ちするものではありません。
そこで信用が築かれれば、さらにその先にはたとえば資本提携やM&Aと言った選択肢でより深い関係を構築するステップも見えて来るかもしれません。
最初からそれを強く意識するというよりも、まずは考え方のところから共通の基盤を共有し、実務を通じた関係強化を志向されるのが上策です。
世間ではオープンイノベーションなどと言いますが、新しい考え方を実現するには新しいパートナーが必要になってきます。過去の日本には「何でもまずは社内で」、という風潮が強かった時代もありましたが、よりよいサービスを追求するなら本来は、内外問わずベストなパートナーを模索すべきなのです。
そしてそれを考え方の共有から始められれば、仮にうまく行かなかったとしても次を目指せる関係作りはできたことになります。考え方を共有したプラットフォームづくりを一歩一歩すすめること。まずはそこから始めてみては如何でしょうか。
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