社長、あなたには参謀役が必要ですよ!

「先生、最近、ウチの取締役が辞めちゃいまして困っています」
こう話すのは、当社のセミナーにお越しになった、建設関係のビジネスを行っている会社の社長です。
年商は10億ソコソコですが、これからグンと売り上げを伸ばしていこうとしていて、5年後には売上を30億にしたいという野心を持っています。当社は、このような拡大志向の社長が大好きです。
創業から大変な苦労をされている社長で「30年かけて、ようやくここまで来ました」とお話になります。
セミナーの中での会話ですので詳しいことは分かりません。しかし、小さな種銭を基に起業し、少しずつ売り上げを上げて会社を大きくしてきたことは間違いないでしょう。社員も増やし、参謀役とか片腕とか言える人材も育ててきました。
そして、新しい事業である住宅建築のビジネスを立ち上げました。目標の年商30億を達成するためです。この社長には勝算があったのです。
ところが、新規事業を推進するはずの取締役(参謀)が会社を辞めてしまったというのです。その結果、社長が推進役を兼務することになりました。
「先生、ショールーム営業のノウハウで、営業を効率化できるでしょうか?」
社長は、居なくなった取締役に代わって、自分自身で新規事業の推進をせねばなりません。そのためのヒントを得るために、当社のセミナーに参加されました。
「社長、もちろんできますよ。でも先ず、最初にやるべきことは参謀役を作り直すことですね」
ショールーム営業は、資金も人材も不足がちな中小企業が、いかに効率的に売り上げを上げ利益を稼ぐかというテーマを掲げています。もちろん中小企業だけでなく、今や人材不足に悩む企業は多いわけです。そのような企業のための営業戦略です。
したがって、この社長が効率的な営業で、この危機を乗り越えようというのはよく分かります。しかし、残念ながら営業戦略だけでは解決しません。組織戦略も必要になってきます。営業戦略を下支えする組織戦略です。
当社は、ショールーム営業とチームワークづくりをミックスした「ショールーム営業戦略」をクライアントにご提供しています。要するに、営業戦略と組織戦略です。そういう意味では、この社長にぴったりのコンサルティングだと言えます。
よく営業戦略だけとか、組織戦略だけとかを行っているコンサルタントを見かけます。ひどいコンサルタントの場合、戦術のみを教えるコンサルティングを行っています。
自分の得意分野で勝負しているのですから、それはそれで結構なことですが、クライアントが欲しがっているのは切り分けた単発のコンサルティングではありません。ましてや戦術では役に立ちません。
ここで戦術と戦略について、当社の見解を示しておきます。
戦術とは、例えば野球で言えば、相手チームの打線を考えて先発ピッチャーをどうするのか、相手のピッチャーを考えて自分のチームの打線をどのように組み替えるのか、チャンスにフリーで打たせるのか、それともスクイズで点を取るのか、といった具合です。
一方戦略とは、強いチームを作り長いシーズンを戦い抜くために、監督・コーチの人事をどうするのか、選手の強化方法をどうするのか、ドラフト会議で誰を指名するのか、といった具合です。そして本当に強いチームを作るには、その戦略を支えるフロントのチームワーク(組織戦略)も必要です。
したがって、戦略を切り分けてしまっては強いチームを作ることはできませんし、ましてや単なる戦術だけで長いシーズンを乗り切ることは不可能です。
こうして考えてみると、いかに戦術と戦略をミックスすることが大切かお分かりでしょう。そして、営業戦略を支える組織戦略も重要であることがお分かりだと思います。決して戦術だけに頼ってはいけません。また、営業を支える組織づくりを怠ってはいけません。
前出の社長で言えば、先ずは臨時の参謀役を獲得することが必要です。そして、それが機能しているうちに、新たな参謀役を育てなければなりません。と同時に、新たな事業の営業戦略を確立する必要があります。さらに、それができれば新たな戦術を策定することも必要です。
社長一人で奮闘している会社をよく見かけます。頑張っているなあと思うと同時に、会社の成長はゆっくりだろうなとも思ってしまいます。
コンサルティングを買うということは、時間を買うことにほかなりません。30年かけて年商10億にしたのは立派です。しかし、今後5年で年商30億にするにはノウハウが必要です。もちろん、やり遂げる勇気と覚悟も必要です。それらがミックスされて目標を達成できるのです。
あなたの会社には、信頼できる参謀がいますか?
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。