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成果を生み出す組織を、意図して創った男が取った行動とは?

SPECIAL

組織の成長加速コンサルタント

株式会社グロースサポート

代表取締役 

組織の成長加速を促し、業績躍進を実現させる辣腕コンサルタント。これまで130社以上の企業において、経営者のコンサルティング、経営幹部、経営リーダーの育成に携わる。組織とリーダーの成長段階を知り尽くし、経営者と同じ目線で語ることのできる希有なコンサルタントとして活躍中。

「木村先生、私、どうしたらいいのかわかりません。」

Mさんがっくりと肩を落として、そう言いました。

3年前、ある社長からご相談を受けMさんとお会いしました。Mさんは、40半ばで支店長に昇格して3ヶ月ほどたった頃でした。
穏やかな物腰とは裏腹に、内面は焦燥と自己否定の嵐。
支店長になったものの、部下は動かず、数字は伸び悩み、「なぜ自分はうまくいかないのか…」と自問を繰り返していたのです。

そんなMさんが今、どうなっているかというと——
複数支店を束ねるエリアマネージャー。しかも、5名の支店長の配下の営業マン4名が、全国営業ランキングトップ15に名を連ねています。
部下の部下までもが成果を出す、垂直・水平両方の展開が成功しているのです。

こんな“成果が生まれる組織”は、偶然ではありません。意図的に創られたものなのです。


【1】「反省が止まらない」マネージャーが気づいたこと

お会いした当初のMさんは、常に物事をマイナスに捉えるようになっていました。
予算を達成しても「たまたまだ」と言い、未達のときには「自分のせいだ」と深く落ち込む。

自分の至らなさに目を向けることは大切ですが、反省だけでは人は前に進めません。
反省を自ら重しにして潰れてしまう人と、反省をバネにできる人がいます。これは性格や経験がそうさせるのではありません。反省して苦しむのか、反省をバネにするのかも、“技術”なのです。

Mさんと一緒に状況を棚卸してみると、実は、うまくいっていることもたくさん見えてきました。
にも関わらず、Mさんは「全てうまくいっていない」という幻想に支配されていたのです。

人間は動物です。でも、“意図”を持って行動できるという点で、他の動物とは違います。
Mさんには、まず“意図して動く”ことから始めていただきました。


【2】「部下が動かない」問題の、本当の正体

Mさん自身は、会社から与えられた目標に対して、自ら進んで取り組む方でした。
しかし、部下たちは違いました。「どうせ無理」「また上が言ってるだけでしょ」と最初から諦めていたのです。

Mさんが、そんな部下達をなだめすかして指示をすると、1日か2日は頑張る。でも、3日目には元通り。この“戻り現象”に、Mさんは本当に頭を抱えていました。

でも、ここが大事な視点です。
目標達成の意欲が高い部下がいたらチームの予算は達成できる。でも、部下の意欲が低ければ予算達成はできない。
これでは、リーダーの意味がありません。

むしろ、目標達成意欲が高い人のほうが少数派だというのが現実です。
大半の人は、そもそも「やる気満々」ではない。でも、そこに働きかけて変えられる技術があります。
目標達成の“仕組み”は、どの企業にもあるのです。問題は、それが“運用”されていないことなのです。


【3】全国トップ営業マンは「技術」で生み出せる

Mさんが取り組んだのは、「部下のやる気に振り回されない技術」の習得です。
その結果、Mさんが育てた営業マンたちは、次々と全国上位にランクイン。
もはや、“たまたま成果が出た”のではありません。

社員はそれぞれ違う動機で働いています。
家族のため、評価のため、成長のため、社会貢献のため、遊ぶ金のため——
その動機は一人一人違い、日によってもコロコロ変わる。

だからこそ、リーダーはこうした“動機のブレ”を安定させるスキルを持つ必要があります。
マネジメントのツールを使えば、社員の内側にある動機の源泉を引き出すことができます。
そのうえで、適切なタイミングで“火をつける”——これも技術です。

Mさんはそれを身につけ、いまや手間も時間もほとんどかけずに、成果を出し続けています。


【4】マネジメントは「素手」でやってはいけない

営業マンは、お客様を動かすプロフェッショナル。
でも、その営業マンが、社員を動かす場面では苦戦することがよくあります。

なぜか?
それは、「素手で」マネジメントしようとするからです。

難しい仕事を前にしたとき、分割したり、手順に分けたりしますよね?
マネジメントも同じです。複雑な人の心を扱うには、構造化された技術が必要です。

トップセールスマンであっても、社員を動かすためには2つの鍵が必要。
それは、「相手との距離を保つ技術」と「動機を安定させるツール」です。
Mさんはこの鍵を手に入れたからこそ、組織を変革する“経営人材”へと進化できたのです。


【5】さて、御社ではどうでしょうか?

・成果が上がらないのは、やる気が足りないから?
・それとも、仕組みや指導方法がまだ素手のままだからでしょうか?

御社のマネジメントは、意図して設計されていますか?
それとも、毎日の業務に追われるなか、場当たり的に行われている状態でしょうか?

「成果を出す組織」は、偶然の産物ではありません。
意図して創る。そのための技術と、それを使いこなすリーダーが必要です。

御社には、その“鍵”がありますか?

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