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超ネット時代に生き残る具体策

  商品リニューアル 古崎千穂 SPECIAL
古崎千穂 SPECIAL

商品リニューアルコンサルタント

りぼんコンサルティング 代表 古崎千穂

商品リニューアルに特化した専門コンサルタント。「商品リニューアルこそ、中小企業にとって真の経営戦略である」という信念のもと、商品の「蘇らせ」「再活性化」「新展開」…など、事業戦略にまで高める独自の手法に、多くの経営者から注目を集める第一人者。常にマーケティング目線によって描きだされるリニューアル戦略は、ユニークかつ唯一無二の価値を提供することで定評。1969 年生まれ、日本大学芸術学部文芸学科卒。

米国アマゾン、米大手スーパーのホールフーズ買収、今後5年で米国では4分の1のモールが消滅、米国ヤフー23年の歴史に幕、日本では電子商取引市場15兆円超(前年比5%)等々、直近のニュースを見ていても、今後ますますネットでの買物とリアル店舗との融合が急務だということがリアルに伝わってきます。

中小企業経営者の集まりではこうした背景にあって、商品サービスの在り方についてたくさんの質問をいただきます。例えば、

商品寿命が短くなって対応できていない…

ネットに力を入れたいがパワー不足…

ネット対応でアライアンスを組んだがうまく運用できない…

マーケットの縮小は実感だがどう対応していけばいいのか…

ご相談の印象では、どのようなタイミングで米国のような状況になってゆくのか、先行きが見えない状況の前で、不安感をベースに迷走されている、という印象です。

こうした不安をより一層強めるのが、テレビやネットなどのメディア情報です。テレビや日経新聞等大手メディアの流れてくるニュースライン、40代50代以上の利用率が高いSNS・フェイスブック投稿、次から次へと情報が入ってきます。商品サービスリニューアルについて考える前に、まずこれらのメディアとの付き合い方、二次情報との付き合い方が問われています。

なぜこんなことを敢えて書いているかというと、コンサルティングでご縁いただく企業において、こうした情報との付き合い方が「両極端」であることがとても多いからです。当然、経営者であれば最低限の情報は手に入れています。その後が二分されます。意図的にシャットアウトした思考停止状態です。もうひとつが、二次情報に極度に反応して、セールスの強化やマーケティング導入、新商品開発、協業(アライアンス)による新規事業導入等々、人材育成の着手、等々さまざまな施策に走る、というパターンです。

こうした時こそ、大局観で自社ビジネスの俯瞰が必要不可欠です。言葉にしてしまえば、どなたも「当たり前のことだ」と共感していただけますね。しかし、事業経営の現場ではこの自社ビジネスの俯瞰こそが最も難しいのではないでしょうか。

では、なぜ俯瞰できないか。思考停止や闇雲な施策に走ってしまうのか。それは「臨場感中毒」に陥っているからです。ある意味、意識を操作されているといって過言ではありません。

臨場感とは「現場に臨んでいるような感じ」(広辞苑第6版)を意味します。ある出来事が起こった時に、テレビやラジオ、そしてネット、文字媒体から、まるでその場にいるような体験をする、ということです。例えば、昭和30年代のお茶の間に初めてテレビが出現した時、野球中継を見ながらたくさんの人が沸いている、そんなイメージです。現代では、携帯端末でニュースが知らされますし、新幹線、電車、街角でも電光掲示板でさまざまなニュースが配信されています。大手メディアばかりでなく、SNSのタイムラインも然り、言ってみれば常にそうした「情報」がつくっている空間で私たちは臨場感を体験している、ということです。

しかし、冷静に考えてみましょう。ニュースというものはNEWSではありません。言語化された時点で「過去の出来事」です。終わったことです。トレンド情報でも「今こんなブームがあります」と発表され、私たちに届いた時点ですでに過去です。

スポーツに関しても実際は「臨場」ではなく、実際より遅れて観戦していることが多いはずです。もっと言えば、私たちが目の前で見ている風景さえも、実際よりは数秒遅れて脳が認識していると言います。つまり「今目の前で生じている出来事さえも過去である」ということです。

さらに「言葉にする」「表現する」ということは、書き手や作り手がいて、必ずその人の思考が入ってくるものです。メディアという媒体を通した情報を、私たちは「真実」「事実」であると考えています。か、これは「思い込み」であって、媒体は過剰に盛り上げることも真実でないことを伝えることもできる、という側面もあります。「Media(メディア)」の語源は「メディウム」であり訳すと「霊媒」なのです。

24時間オンラインの時代にあって、ますます今後、マーケットに対する二次情報がさまざまに出てくると思われます。しかし、もうお分かりのようにこれらは過去の情報ですから、一旦クールダウンしてください。メディアという「媒体」はビジネスにおいてツールです。道具として活用するものであって、ビジネスにおいての主人公は「お客様」である、という本質に立ち返ることが求められています。

どんな時代にあっても、いま目の前にいる「お客様について徹底的に研究する」ことが要請されています。そのお客様が「いいね」と感じてお金と交換してくれるものが、御社の「商品」であり「サービス」です。この本質は変わることがありません。ネットでの取引であろうが、リアル店舗であろうが、消費者にとっては「入り口」が違うだけです。商品サービスを真ん中にして御社があるという仕組みは普遍であり、シンプルな商売の基本形です。

もしも、二次情報が気になって不安や焦りを感じているとしたら、むしろお客様にフォーカスしていないことの方が危険だ、そうご自身を律してください。お客様を見つめていけば、自然と「変容する必要性」に気づくはずです。マーケティングの世界では当然様々な調査手法があります。最近では経営計画書を書くプロセスにおいてもマーケティングの講義があり、先生方から3C分析をするよう指導されています。結果、3C分析から課題解決の方針を決めたり、お話を伺う中で「しっかりと3C分析もしましたし…」とおっしゃる経営者の方が本当に多いです。しかし、これはとても危険な姿勢です。なぜか。もうお分かりだと思いますが、それらはすべて「過去」からの分析だからです。

大切なのは「一次情報」です。

現場で感じたお客様の言葉や態度、表情、買い物の様子、お客様の動線、アンケート、クレームの訴状、その対応、やりとり。現場スタッフの生の声、態度や店舗環境。足で集めた情報、実際に二次情報の発信元へのヒアリング、そうやってご自身で集めた情報こそが武器となります。そこから感じること、違和感、ショック、問題点、希望こそが商品サービスを研ぎ澄ませるものです。

弊社の商品リニューアルコンサルティングプログラムにおいて、市場調査はツールの一つと定義しています。市場調査や分析、例えばビッグデータによる解析など、外来マーケティングが得意とする発想も、「過去情報」と「他人の考え」の結果とし、ツールの一部として傾向だけを取り入れていきます。テレビや新聞、業界団体のトレンド情報においても同じです。当然、知っていなければ話になりません。知った上で、楽しくそれらを活用する具体策をお教えしています。テクノロジーや情報をツールとして位置付け「商品サービスのリニューアル」を御社に仕組みとして移植し、経営者だけでなく現場の方達がご自身の「直感」を磨きながら永続的に儲かる事業体質になることを目指します。道具を使いながら独自の売り方を作り上げていく、ということです。飢餓感を持ち、既成概念を打破して情熱を注いでいく。

結びの言葉としてあまりにも有名ではありますが、2005年、Apple社 CEOのスティーブ・ジョブズの言葉を贈ります。

ドグマの罠に捕まらないように。ドグマは他人の考えの結果である。自分の直感をフォローしなさい。自分のなりたいことをみなさんの直感は分かっている。

Stay hungry.Stay foolish

情報に乱されてはなりません。ご自身の直感を磨くことです。現場に出て行くことです。そして、何よりも子供の頃のように、だれの考えに規制されるわけでもなく溢れ出る情熱、ビジネスへのパッションを大真面目にカタチにしていきましょう!

 

【社長直轄】商品リニューアルの着眼点
古崎千穂

商品リニューアルコンサルタント

りぼんコンサルティング代表

古崎千穂

執筆者のWebサイトはこちら https://rbnc.jp/

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