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数字を読む ― 1,122万人 ―

白川博司
SPECIAL

通信販売コンサルタント

株式会社四方事務所

代表 

通販戦略なくして事業の成長はない! 20年間にわたり、300社以上の通販立ち上げに携わってきたプロコンサルタントが、経営者のための通販視点とこれからの事業発展の重要戦略について提示。

この数字は、クラウドソーシングサービスを提供しているランサーズが発表した日本国内のフリーランス人口である (2017 年調査)。

過去12 ヵ月に仕事の対価として報酬を得た全国20~69 歳男女(3,095 人)を対象に「フリーランス実態調査」を実施。

3 年前から行っているこの調査で、広義のフリーランスの数が 1,122 万人と昨年度対比で105%という結果になり、速いスピードで増加していることが明らかとなった。

フリーランスの働き方としては、下記の通り4つのタイプに分けられ、とくに副業系すきまワーカーの急増が目立っている。

  1. 副業系すきまワーカー(458 万人) ……常時雇用されているが、副業としてフリーランスの仕事を行う
  2. 複業系パラレルワーカー(276 万人) ……雇用形態に関係なく、2 社以上の企業と契約ベースで働いている
  3. 自由業系フリーワーカー(61 万人) ……特定の勤務先はないが、独立したプロフェッショナル
  4. 自営業系オーナー(326 万人)……個人事業主・法人経営者で、1 人で経営を行っている

日本最大級のクラウドソーシングサービス『ランサーズ』を運営している同社では、今夏より高い専門スキルを持つフリーランサーに良質の仕事を紹介するサービス『Lancers Top』を開始している。

これは、ランサーに実名で登録してもらい、事前審査も実施して保有するスキルを見える化。面談も行うことで、依頼する企業の信頼度を高めるサービスを強化してスキルシェアに本格参入するなど、複数のプラットフォームを新設している。

現在、このようなオンラインで働くフリーランス(クラウドワーカー)は155 万人で、フリーランス全体に占める割合は14%に留まっている。

一方、アメリカでのオンライン化率は 54%と半数強を占めており、今後、日本国内でもオンラインで働くフリーランスが伸びる余地は大きいとみられる。

日本の総人口は約1 億2,700 万人、そして労働力人口は6,560 万人。これらの数字を並べてみると、フリーランス数が 1,122 万人というのはインパクトのある数字だ。

政府が推進する「働き方改革」では、情報通信技術を活用して、時間や場所の制約を受けずに柔軟に働くテレワークの拡大と、兼業・副業を推進している。

少数精鋭・事業効率化を追求する中小の通販会社とって、優秀なクラウドワーカーの獲得と育成は、これから重要な業務の一つとなるだろう。

 

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