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「営業は白いシャツ」が強制力になってしまうキケン

SPECIAL

印象マネジメント「プライムイメージ」コンサルタント

株式会社プライムイメージ

代表取締役 

印象マネジメント「プライムイメージ」のスペシャリスト。
 社長個人はじめ、企業や事業部門を対象に、高度な印象マネジメント戦略を指導する専門コンサルタントとして活躍。主に、商品や物体、空間…を対象に行われるブランド戦略に対して、人物や服装、表情、所作…などに対しての、顧客が感じる印象に焦点を当てた、戦略的な施策指導を行うのが特徴。企業の業績向上に多大な貢献をしている。

経営者をはじめ、責任のある立場で仕事をする方と話をしていると、人それぞれ、こだわりどころがあり、その感じ方も大きく違うと感じる場面が多くあります。ビジネスでの服装などは、そんなこだわりを見える化した最もわかりやすいことです。 

社長のこだわりとして・・・・・・「営業は白いシャツでなくてはいけない」 

ある社長は、営業職は白いワイシャツを着なくてはいけない、という固定観念があるといいます。かたい金融系業種ではありませんが、営業の象徴が白いシャツというという意識があるようです。あるとき、部下の方から「白いシャツじゃなくてもいいんだけどなぁ」と、ポロっと本音の言葉が出てきました。常識的なことやルールにはしっかり配慮する前提であれば、必ず「白」でなくてもいいと思うという本音のトークでした。 

また、別の会社では、ビジネスカジュアルというと、スーツを着てネクタイをしないスタイルが一般的となっているそう。とくにクールビズの時期は、スーツでない上下を違えたジャケットとパンツを着たいのだけど、「上司より目立ってはいけない」とも思うし、「カジュアルすぎる」と思われるのもいやで、着たくてもなかなか・・・・・・という若手社員の声がありました。 

これは違う2社での話ですが、実際に社長へのコンサルティング時、「白シャツでなくてはいけない」「ジャケットとパンツはいけない」ということについて、私から確認をしてみました。その理由としては、その背景にあることを知ることに加えて、ルールと時流についての説明が必要だと思ったためです。 

実際に、確認してみると、お二方から意外な答えが返ってきました。 

白いシャツの絶対着用については、社長曰く、「自分はそうしているけど、人には求めないよ」とのこと。また、ジャケットとパンツの組み合わせについては、「どんどん着てもいいでしょう」という答えでした。 

とくに目に見えることについては、社長のこだわりが、社内の強制力となってしまうこともあります。今回の例でいうならば、「白でなくてはいけない、とは言ってないけれど、自分はこだわりとしている」という部分です。また、社長の思いが正しく伝わっていればよいのですが、違う解釈で伝わってしまっているのは問題。これはビジネスカジュアルとは、スーツでネクタイをしないスタイル、という解釈にあたります。そして、それが服装ルールとしてどうなのかを飛び越えて、上司よりも目立ってはならない・・・・・・という思いが先に浮かぶことです。 

とはいえ、社長や上司が好む傾向は、敏感に社員に伝わるものでもあります。敢えて言わなくても、それを察知してくれる社員が有能である、と言える部分があることも確かです。気を付けなければいけないのは、この「言わなくても、察してくれ」という独特の根深い意識でもあります。 

異文化コミュニケーションを専門にしている先生が指摘していましたが、日本人は「察してくれよ」という意識がとても強い傾向があります。「わかるでしょ」と丁寧に説明することを省きがちであり、それによって相手に正しく伝わらないことがトラブルを生む大きな原因となっています。 

気になっているのであれば、敢えて言葉で言ってみることが、トラブル回避には重要なこと。

ここでも「察してほしい」は、自分のエゴだと改めて認識しなければいけません。企業規模による状況の違いも大きいですが、一般的に社長の顔が見える、話す機会もある規模であれば、察してくれではなく、実際に何かしらの確認できる場や体制があることが理想です。 

自分のこだわりが、いえ、自分の好き嫌いが、社内の強制力になっていないか?

「いやいや、そんなこと言ってないから・・・・・・」ということありませんか?

 

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