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マクドナルドの危機に学ぶ — 業績低迷時の打開策

SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー

代表取締役 

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタント。特に技術系のメーカー企業や、特殊な加工、取り扱い品、異色サービスなどを手掛けている企業の販売戦略の再設計、大きく売れるようにする仕組みづくりに定評。

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マクドナルドの業績が低迷し、効果的な打開策が見つからないまま右往左往しているように見えます。

現在、マクドナルドが打ち出している「マクドナルドのバリューセットが1000種類に!でも値段はシンプル!」という謳い文句も正直パッとしません。

そもそも、選択肢を多くすると、購買決定率は下がると言われています。

「選択の科学」という書籍でも、「24種類のジャムを店頭販売するときと、6種類のジャムを店頭販売するとのでは、6種類の方が実に6倍もの売上をあげた」と実証実験と明らかにされましたが…

人間は、迷うと思考も行動も停止するのは、分かりきっているハズです。

だからこそ、購買の判断をしやすくする…という単純なロジックを意識するだけで売上が伸びることは往々してあるのです。

マクドナルドが1000種類(1000通りの選択)から選べる!というのは、慣れしたんだ「選択」の幅を拡げただけなので、思考停止状態にはならないと思います。が、それでも「業績低迷から脱却策」として見る限り、足腰の弱い対策と感じざるを得ません。

あの巨大企業を復活させるためには「改善」ではなく、「抜本的な見直し」が必要なのです。

「抜本的な見直し」を図るには、その事業をそもそも論で問い直すことが有効です。

「ハンバーガーとは何か?」「外食とは何か?」。そもそも論として「食事とは何か?」。根っこから考えてみるのです。

 例えば、食事というのは、「食欲充足」や「栄養補給」などの目的以外に、未知なる体験をしたい…という「冒険欲」が存在します。

ナマコや昆虫のイナゴなどを初めて食べた人を考えると、理解できると思いますが…。食への好奇心というのは、本能的にかなり根深いものがあります。

こういった「根っこ」から発想すると、「世界のマックを体験する」というコンセプトも面白いかもしれません。

私体験ですが、20年以上前に韓国に行った際、マクドナルドでコチジャンたっぷりの焼肉バーガーを食べたことがありした。大変美味しく「日本にも“このメニュー”があったら良いのに…」と思った記憶があります。

もし、私のような体験をした人がいるのであれば、他国においても同じ状況があるかも知れません。

「南アフリカの●●バーガー」や「イタリアの●●バーガー」「スイスの●●バーガー」など、月替わり、週替わりで提案していけば、人々の冒険欲を刺激できるのではないでしょうか?

少なくても私なら冒険心を駆り立てられ、体験してみたくなります。

「つい数ヶ月前に似たような企画をやっていましたよ」と言われそうですが、あの時のハワイのバーガーとうのは、単なる単発企画でしかなく、消費者の欲求をくすぐる…という“根っこ”の概念が虚弱です。

これはあくまでも想定レベルのお話ですが、事業アイディアの発想法としては、理にかなった方法です。

「食というのは“冒険欲”も刺激する」…という明確なる根拠(根っこ)があれば、「この宣伝方法は、冒険欲を刺激出来たのか?」という視点で仮説検証をすることができるからです。

いずれにせよ、事業アイディアというのは、根っこ(明確なる根拠)から考えることが大切です。

特に…マクドナルドのように八方塞がりのような状態になったときには、事業の原点から再定義していくことが必要です。

「改善」ではなく、「抜本的な見直し」を図ることで、マクドナルドは変わった!面白いかも!と印象づけることで、人々の行動も変わっていくからです。 

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