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社長が常に意識すべきは経費削減ではなくて○○○○―時代に先んじる「読み」と「決断」がなければ経営はおぼつかない―

  地方メディアの高度有効活用 海江田 博士 SPECIAL
海江田 博士 SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション 代表取締役 海江田 博士

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

当コンサルタント開催セミナーがあります。

企業の業績は、会計処理がきちんと成されていれば、決算書に正確な「数字」として表れます。その「数字」をもとに、経営者はその年度の業績を把握し、納税も行なうことになるのです。ところで、その業績が思わしくないときに、それを上向かせるために、経営者はこの「数字」に関していろいろな判断を下さなければなりません。

その際の考え方は、大きく三つに分類することができます。

一つは「売上」を伸ばすこと、もう一つは「原価」を下げること、さらにもう一つは「経費」を削減することです。

また、この三つのいずれか或いはその全部を組み合わせる場合もあります。業績を上げ、さらに安定させ、利益を増大させるには基本この三つの方法しかありません。

少し硬い会計の話になりますが、この中で「原価」部分を「変動費」と呼び、「経費」部分は「販売費及び一般管理費」として「固定費」と呼ぶことがあります。お聞きになったことはあると思いますが、「変動費」は、売上に連動して上下する原価或いは費用のことを指します。「固定費」は、売上に関係なく企業活動を続ける上で、必ず支出しなければならないコストのことです。

さてその、業績が伸び悩んでいるという中で、「売上」を伸ばす手立てがなかなか見つかりそうもないとき経営者は、どう考えるでしょうか。

おそらく、固定費いわゆる「経費」の削減を考えるのではないでしょうか。

無駄な「経費」はないか、何か削れるものはないか、と考えることになりますね。このとき、経営者はどのような優先順位で、その経費削減を考えるのでしょうか。

この優先順位のつけ方によって企業の将来性がまるで違った展開になるため、ここは真剣に考えなければなりません。

先述のように、いわゆる「経費」は「販売費及び一般管理費」として、決算書上の損益計算書(PL)に、数十項目に分けて表示されています。一般的にはこの「販売費及び一般管理費」をさらに細かく分けて表示することはしません。会計的にはそれで構わないことになっているからです。

しかしながら、これを経営的に考えたときは、違う切り口で考える必要があるのではないか、というのが、前置きがかなり長くなってしまいましたが、今日申し上げたいことなのです。

「経費」の中には「旅費交通費」や「事務用消耗品費」のように、事業活動上どうしても使わなければ済まないものがあります。いわゆる「必要経費」と呼ばれるものです。日常業務を進める中で「出張に行くな。」とか「ボールペンを使うな。」とは言えません。「通信費」などもこれになります。「電話やメールを使うな。」などとは言えません。これらは事業活動を続ける上で自然に出ていく費用で、これを止めたのでは事業がストップしてしまいます。

しかしながら、「販売費及び一般管理費」の中には、今それをやめたら事業活動上どうしても支障をきたす、とは言えないものがあります。

その代表が「広告宣伝費」ではないでしょうか。

ほとんどの企業が、今日広告宣伝をやめたからといって、明日から困るわけではありません。そこが「通信費」や「交通費」と違うところです。そのほかにも「研修費」とか「新聞図書費」なども、それをやめたからといって明日から困ることはありません。「接待交際費」などもその代表といえるでしょう。

「広告宣伝費」に限らず、販売促進に関する様々な費用は、事業活動を行なう上で、今その場で必要とされる、といった類(たぐい)のものではないのです。

つまり、これらの項目は「販売費及び一般管理費」として、ほかの今すぐ必要とされるような「経費」と一緒に表示されていますが、内容はまるで異なる、ということなのです。

それではこういった費用については、いったいどう考えればいいのでしょうか。

私はこれらの「経費」を「先行投資型経費」と呼びたいと思います。

またそう呼ぶことで、経営判断上は、「交通費」や「消耗品費」といった他の「即時費消型経費」と明確に分けて考えていただきたいのです。

ここで、冒頭のお話に戻りますが、企業業績が思わしくないときに、経営者が一般的にまず考えるのが「経費削減」ではないでしょうか。「売上」を上げたり「原価」を下げるというのは、相手のあることなので、そう簡単には実施できません。しかし、「経費」を削るという施策は、自らの判断でできることなのでやりやすいわけです。

おそらくその際に、真っ先にやり玉にあがるのが「広告宣伝費」や「接待交際費」といった、「先行投資型経費」なのではないかと思います。

それは先述のように、今日やめたからといって明日からすぐ困るものではないからです。また、税理士や銀行といった、経営者を取り巻く専門的関係者も、そのように進めることが多いのではないかと思います。

長年私は、その会計の専門家としても中小企業の顧問として携わってきましたが、今申し上げたいのは、上記のような考え方を根本から改めてはどうか、ということです。

昭和から平成、この年月の間に、中小企業特に地方のそれがここまで疲弊してきたのは、ここの考え方が誤っていたからにほかなりません。

つまり、時代が激しく変遷してきたにもかかわらず、多くの中小企業は先行投資というものを怠ってきました。

中でも、最も身近な先行投資である販売促進関係への意識の薄さは決定的だったと思います。

その結果、ものが売れない、売れないから経費を削る、中でも「先行投資型経費」を真っ先に削る、ますます売れなくなる、また削る、さらに売れなくなる、という悪魔のサイクルを繰り返してきたのではないでしょうか。

昔から、企業経営において常に「先行投資」が必要であるという事実は、古今東西当たり前のことでした。

経営上、先行投資的な考え方のできない企業は、おそらく時代に流れの中で淘汰されてきたのです。

とはいえ、「先行投資」にはお金がかかることも事実です。

ところが、その中で「広告宣伝費」など販売促進関係の「先行投資」は、「経費」として法律(税法)が認めてくれています。経営者にとって、これは非常にありがたいことだったと言えるのではないでしょうか。

「投資」が「経費」になるのだから中小企業経営者は、このことをもっと大事にすべきではないか、と私は思います。

さて、ここでこのコラムのタイトルである「社長が常に意識すべきは経費削減ではなくて○○○○」の○○○○に入る言葉はもうお分かりですね。そうです。

それは「先行投資」です。

この「先行投資」に対する「読み」「決断」がなければ真っ当な経営者とは言えません。このことを強く意識して経営にあたっていただきたいと、私は思っています。

おそらく、そのことを意識して、或いは無意識のうちに気がついて、様々な先手を打った経営者が成功を手にしているのではないでしょうか。

私がお勧めしている「情報発信」もまさにその「先行投資」に当たります。

大した費用はかかりませんが、大きな意味では「先行投資」ということになるのです。

私がお勧めする「情報発信」は、もともとそれほど費用はかかりません。

しかし、仮にかかったとしても、それは「経費」として会計上落とすことが認められています。

こんな有利な「先行投資」を、黙って見過ごす手はないと思うのですがいかがでしょうか。

 

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海江田 博士

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション代表取締役

海江田 博士

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