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新規事業のアイデアを生み出す秘訣

2020年1月30日 キラーサービス(特別対応の標準化) 中川洋一 SPECIAL
SPECIAL

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所 代表取締役 中川洋一

経営革新コンサルタント。イレギュラー対応を標準化することで、ライバル不在で儲かる、「特別ビジネス」をつくりあげる専門家。倒産状態に陥った企業の経営再建から、成長企業の新規事業立ち上げまで、様々なステージにある数多くの企業を支援。イレギュラー対応を仕組みで廻して独自の市場をつくりだす画期的手法に、多くの経営者から絶大な評価を集める注目のコンサルタント。

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「捏造(ねつぞう)だって!うふふ…」―― コンサルティングの最中にまたクライアント先の幹部の方に笑われました。

私は「~というニーズを捏造しましょう」とか、「~というストーリーを捏造できれば…」という表現をコンサルティングの際に多用するのですが、初めのうちはこの「捏造」という表現に慣れていないクライアント先の皆さんから、このように笑われたり、ときには「はあ?」という顔をされたりします。

捏造という言葉は、辞書によると「本当はない事をあるかのように偽って作り上げること。でっちあげ。」という意味になりますから、「ニーズをでっちあげる」「偽のストーリーを作り上げる」と言っているのに等しく、クライアントが怪訝な顔をされるのも当然のことではあります。

しかしながら、実はこの世界はすべて「でっちあげ」でできている―― と言ったらどう思われるでしょうか?

確かにネット上などでは嘘の情報も多いけど、すべてがでっちあげということはないだろう…と思われたでしょうか。

実はそういうことではないんです。

当コラムでも以前お伝えしたことがあると思いますが、現代哲学では「この世界は言葉でできている」と考えます。これは、「言葉づかいが大事」といった話ではなく、この世界にあるものすべてが言葉でできているということです。

例えば、「水」も「犬」も「山」もそうですが、人間がそう言葉で名付ける前は、それらがもともと「水」や「犬」や「山」だったわけではありません。「そんなこと言ったって山は山だろう」と思われるかも知れませんが、人間があれを「山」と決めるまでは、ただの盛り上がった地面だったはずです。もちろん、「盛り上がった」も「地面」も言葉ですから、人間が勝手に作った概念です。

もともと自然界に山というものは存在して、それを後から人間が「山」と名付けた―― というように我々は思いがちですが、実は逆で、人間が「山」という言葉を作ったから、それ以降山というものが現れたのです。つまり、「山」というは人間が勝手に捏造したものということになります。

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ちょっと混乱されたでしょうか?

この辺りのお話は非常に抽象度が高いので、いきなり「山は捏造」と言われてもピンとこないかも知れません。では「愛」とか「勇気」といった抽象概念はいかがでしょうか? これらは、さすがに元々自然界に存在したとは言い難いのではないでしょうか。

「愛」、「勇気」、「希望」、「理想」、「常識」、「価値」、「夢」…こういった、われわれ人間が非常に大事にしていることも、もともとこの世界に存在したわけではなく、人間が勝手につくったものです。

この世界は100%言葉でできていて、その言葉は人間が勝手につくったものであるのですから、この世界はすべて捏造、つまり嘘の世界に我々は生きているということになります。

そして、「この世界は言葉でできている」や「この世界は嘘の世界」という考え方は、ビジネスをやる上でも非常に重要です。この世界が言葉でできているからこそ、この資本主義社会が成り立っていると言っても過言ではありません。

たとえば、「美」という言葉を人間がつくったから、ファッションや美容といった業界が成り立っています。あるいは「高級」という言葉があるからこそ、高級車や高級ホテルに高い値段をつけられます。「悩み」や「ストレス」という言葉があるからこそ、カウンセリングやセラピーという職業が存在できます。

誕生日やクリスマスにプレゼントを買う、母の日にカーネーションを贈る、バレンタインにチョコをあげる、土用の丑の日にうなぎを食べる、ハロウィンに仮装する……  挙げ出したらキリがありませんが、お金が動くところにはすべて言葉による捏造があるということです。

ここに、新しいビジネスの切り口を考えるヒントがあります。人間が住むこの世界は言葉でできているからこそ、我々は言葉で自由に空想することができます。例えば、「言葉遊び」などは、新しい発想を生むために非常に有効です。

イノベーションの父といわれるシュンペーターは、「イノベーションとは新結合である」と定義していますが、「言葉遊び」はまさに言葉と言葉を新結合させる試みです。

例えば、少し前にペンとりんごをひっつけて「アッポーペン」なんていう、ほんとにくだらないものが大ヒットを飛ばしましたが、あれも言葉遊びの極みと言えるでしょう。

普通は結びつかないような言葉と言葉をつなげてみることで、思わぬアイデアが生まれる可能性があります。

自社の事業が金属加工業だとしたら、金属加工とはおよそ結びつきそうにない言葉、たとえば結婚、葬式、ファッション、食品保存、インスタ映え、カバン、子育て、教育…といった言葉を組み合わせてみるとか。

あるいは、柔らかい、思いやりのある、怖い、恐ろしい、縁起がいい、といった形容詞などを組み合わせてみてもいいでしょう。

一見、ふざけているように思えますが、こういった普段は考えない発想を遊び心をもって取り組んでみることで、思わぬアイデアは生まれるものです。

実際、当社でコンサルティングを実施する際も、他社がやっていない「特別ビジネス」の切り口を考えるときには、こういった言葉的な要素なども取り入れ、普段は絶対に考えない発想法を取り入れてアイデア出しをしていきます。こちらからわざと「あり得ない」アイデアを出していくことで、皆さんの思考を制限する枠がはずれ、面白い発想が皆さんから次々に出てくるのです。

「言葉遊び」から事業アイデアが生まれる―― これを逆に言えば、真面目に一生懸命仕事をしているだけでは行きづまるということです。

ここに事業を大化けさせるヒントがあります。経営の現場では、普段の月次会議や経営会議、営業会議といったものを、おそらく“真面目に”運営されていることと思います。もちろんそれが悪いということではありません。

しかし、事業アイデアを考える場合は別です。この場合は真面目にやってはいけません。意図的に「遊びをもった思考」ができる仕掛けをつくっていくことが必要です。経営陣が「枠を超えた発想」にいやでも向き合う仕組みを経営に組み込んでいくのです。

この世界は言葉でできています。すべて嘘の世界です。「絶対にこうでなければならない」というような決まりはありません。枠を外した発想で、新しいニーズや事業ストーリーを捏造していきましょう。

 

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キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所 代表取締役

中川洋一

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