コロナ後、自社商品が “ドーナツ”に勝つ方法 | 日本コンサルティング推進機構

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コロナ後、自社商品が “ドーナツ”に勝つ方法

SPECIAL

商品リニューアルコンサルタント

りぼんコンサルティング

代表 

商品リニューアルに特化した専門コンサルタント。「商品リニューアルこそ、中小企業にとって真の経営戦略である」という信念のもと、商品の「蘇らせ」「再活性化」「新展開」…など、事業戦略にまで高める独自の手法に、多くの経営者から注目を集める第一人者。常にマーケティング目線によって描きだされるリニューアル戦略は、ユニークかつ唯一無二の価値を提供することで定評。1969 年生まれ、日本大学芸術学部文芸学科卒。

「古崎先生!  お客様から、“デザインが可愛い” “絵柄に癒されました”って。コロナで落ち込んでいたけど気分が上がりましたって言われることが何より嬉しいんです」。商品リニューアルに取り組むプロセスにおいて、社長の目が、子供のように素直に、きらきらと輝くときがあります。

枝葉にはとらわれず見れば、新型コロナウィルスという疫病の流行を経て、政治や経済の流れは、再びグローバル経済は動き出し、米中の対立、欧州の火種、人口が増え続けるアジアでの市場拡大などは変わらずに、放物線の動きです。力を加えても、そうそう止まることはない流れがあります。

一方、パラダイムが変わってしまったのが、わたしたち生活者のライフスタイルです。在宅勤務による「巣ごもり」が衣・食・住に定着しました。コロナが明ければ、従来の習慣にもどり、再び「出勤」するスタイルに戻る企業も多いでしょう。ですが、たくさんの人が在宅ワークを体験した、ライフスタイルの「選択肢」が広がったことが新しいのです。

この土壌に、新しい商品サービスが求められます。新しい喜びの提供が待たれています。次のフェーズとしては、会社通勤が再開したときの不満や不快、モヤモヤやイライラの受け皿となる商品やサービスです。コロナの方が良かった・・・、という「コロナロス」という言葉が生まれています。生活者の「モヤモヤ」を示唆しています。

全体的な傾向としては「SDGs」にかなう商品サービスが求められています。今朝の日経新聞では、「再び動き出したグローバル経済」「出生数最少87万人」「米景気回復 DXが・・・」という見出しのほか、「廃プラの再利用」、経団連会長の「気象変動、経済壊しかねない」「脱炭素優先」といった言葉が目につきます。

ファッション業界においては、ミラノ・ファッションウィーク・メンズ2021年秋冬コレクションでは、「長く着る」をテーマにしたアイテムが話題になっています。毎年トレンドをつくりだし、さらに「春夏」「秋冬」の半年いうサイクルで流行提案してきたビジネスにとって、「長持ち」や「ロングライフ」といった言葉は禁句であり、「ポスト・コロナ」として、一歩踏み出したことは注目です。いよいよ時代の空気感に合わせてきたと見ることができます。

時代の流れに合わせて「需要」から商品サービスをつくる、トレンドに合わせて地球環境に配慮した商品サービスをつくる・・・、コロナ後の世界、さまざまな切り口の新しい商品サービスが花盛りとなるでしょう。

もちろん「売る」とセットになったとき、コロナ禍で働く場を失った生活者で溢れたり、富裕層の節約志向が進んだり、商品サービスを買っていただくことがとても難しい、相当に厳しい状況であることも計算しておかなければなりません。

その上で大切なことは、社長の目の輝きです。24才からコピーライターになって、商品プロデュースの現場に27年身を置いてきました。買い手がたくさんいて、モノが売れる時代がありました。やがてモノが溢れ、情報が溢れる時代になりました。情報が溢れすぎてよくわからない中、相変わらずモノは溢れている。しかし街から人が消え、子供が消え、店が消えていく・・・そんな今、生活者は何を買っているのか。何を求めているのか。何を手に入れることで満足するのでしょうか。

生活者、消費者、顧客、カスタマー等々いろいろな呼び方でわたしたちはお客様を想定します。お客様は人間です。人には心があります。その心が何かを思います。その心が何かを感じます。思ったこと、感じたことが、その人の幸福感や満足感、夢や望みにつながっていきます。あなたの目の前に、通話やチャットの向こうに、心をもった人間として、お客様は存在しています。

今商品サービスをつくるわたしたちには「説明責任」が求められています。それは、SDGsとかそういう話ではありません。そもそも、モノで満たされている時代です。そもそも地球は人工物であふれて自然環境を汚しています。地球の寿命を縮めています。そんなことは、生活者は当たり前に知っています。

企業だけが、今まで通りに考えて作って売ろうとしています。企業だけが軽やかに変わることができないのです。巨漢であればあるほど変わることがむずかしくなっています。だからこそ中小企業にはチャンスです。

説明責任とは、自社商品の特徴、仕様などのスペックを伝えることではありません。生活者が聞きたいのは「なぜ、その商品サービスをつくったのですか」ということです。SDGsの「シール」には何の意味もありません。社長が、WHYを自らの言葉で伝えることが求められています。

社長の目がキラキラ輝いている。最強のアテンションです。「この人、どうしてこんなに目が輝いているのだろう」「この社長はどうして楽しそうなのだろう」「手に持っている商品にはどんな物語があるのだろう」「それを知って、私にはどんなおトクがあるのかな」「私に向いているのかな」と、生活者の感情に響かせることが一番たいせつなのです。社長の目の輝きは、ダイアモンドの輝きのように人を魅了するのです。

トレンドに合わせることよりも、地球環境に配慮することよりも、まずしなくてはならないことがあります。なぜこの時代に商品サービスを作っているの? なぜ今、ここで作って販売しているの? 社長の目は輝いていますか?

 

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