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「タイムパフォーマンス」時代の生き残り戦略

SPECIAL

商品リニューアルコンサルタント

株式会社りぼんコンサルティング

代表取締役 

商品リニューアルに特化した専門コンサルタント。「商品リニューアルこそ、中小企業にとって真の経営戦略である」という信念のもと、商品の「蘇らせ」「再活性化」「新展開」…など、事業戦略にまで高める独自の手法に、多くの経営者から注目を集める第一人者。常にマーケティング目線によって描きだされるリニューアル戦略は、ユニークかつ唯一無二の価値を提供することで定評。1969 年生まれ、日本大学芸術学部文芸学科卒。

突然ですが、あなたには今、「夢」がありますか? わたくしには、あります。それは、弊社社名「りぼん」の由来である「リボーンビジネス」で日本の中小企業を元気にすることです。

リボーン(Reborn)とは、直訳すると「生まれ変わる」という意味です。わたくしどもでは、既存商品・サービス、既知コンテンツ、足元に眠る自社資源の魅力を再発見し、再創造することによって、新しい市場を丸ごと創るビジネスを「リボーンビジネス」と定義しています。

いま世界で、日本の商品やサービス、日本のコンテンツがあらためて見直されています。フランスでは「漫画」ブームは継続していますが、最近では日本の食材がとても人気です。抹茶やわさび、柚子をはじめ、ラーメンやおにぎりなどの「昭和レトロ食」が注目されています。

既知のビジネスやコンテンツの魅力は、海外の人々の目に留まり、再発見されるケースがとても多いものです。個人の人生と同じように、自国の価値や自社の魅力というものは、自分達ではなかなか気づかないものなのです。

自社の価値を再発見できた中小企業は「強靭」です。失敗をはじめ、自社の弱さや苦手に気がついた中小企業ほど、自社の強みや魅力の再発見に成功し前進できます。そのためには、今の生活者の願望と欲望を知ることが必要不可欠です。

今「積極的な巣ごもり」の時代です。これが新しいスタイルです。実際、ある調査によれば約7割の人がコロナが明けても「今のライフスタイルが良い」と考えています。

かつてのような「満員電車には乗りたくない」、「職場の飲み会も要らない」。「スーツ、ネクタイもイヤ」「窮屈なハイヒールやストッキングを身につけたくない」し「お化粧もイヤ、素肌がいい」。人間関係も「建前のお付き合いなら、しない方がいい」とバッサリです。

今、生活者の気分は「家」という自分のお城で生活の質を高めたい。「私が主役」で、だれかや何かに縛られることなく「自由」に、能動的に生きたい。生活者はいよいよ行動し始めたのです。

少し考えてみてほしいのです。そもそも、人間であれば誰もが「自由」を夢見て生きています。あなたもそうですよね。経営者になったのは、だれかにつかわれる人生はまっぴらだ、と考えているから、という本音もあるはずです。

だれかや何かに束縛されること、搾取されることから自身を「解放」し、自己実現することが人間にとって最高の喜びです。21世紀の「疫病」が、そのことに気づかせ、遂に実現させたのです。

生活者は今「コスパ」から「タイパ」を欲しています。「タイパ」とはタイムパフォーマンスの略語で、「時間の節約」「時間の効率化」を指します。あの懐かしい「時短」という言葉が、あちこちで復活しています。

そして、この「時短」は昔の時短とは異なります。だれかや何かによって拘束され、ギュウギュウになったスケジュールを回すためのネガティブな「時短」ではありません。新しい「時短」は、もっと主体的で能動的です。

「私の城で、私の時間と空間を豊かにしたい。それを叶えるために時短する」という前向き活動なのです。生活の質を、自分の満足度を、気分を上げるための「タイパ」であり、動画を倍速でみていくような「倍速消費」の時代なのです。

ゆえに、生活者はますます優先順位の高くない動画視聴を倍速でみるでしょう。逆に、自分にとって心地よいこと、自分にとって大切なこと、自分にとって必要不可欠なこと、自分にとって心と体の滋養になること、これらに対しては、積極的に時間とお金をかけるでしょう。

この予兆が「推し活」です。今「推し」こそが、生活者一人一人の夢となり、ワクワクさせ、希望となっています。ゆえに、あなたの会社がお客さまにとって「私だけの推し」になれるかどうか。これが「倍速消費」時代に、わたしたち中小企業が進むべき方向性です。

あなたは「夢」を描いていますか? 言語化できる「ビジョン」がありますか? 自社のビジョンを深く理解することができていますか? 自社のDNAを深く理解していますか? 自社の、ど真ん中のコンセプトを言語化できますか? お客さまは、あなたの会社が描く夢、世界観を知りたいのです。

自社のDNAを土台にした魅力や得手、強みを起点に、自社商品サービスの光の当て方を変えましょう。そのためには、自社の失敗、挫折、不得手、弱みを知ることです。

飛躍できないとすれば、その根本原因を特定することが先です。物事には陰陽あるように、自社の強みと弱みは一体です。このことを身体感覚としてハラ落ちした経営者だけが、自社の未来をデザインできるようになるのです。

 

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