2代目社長必見!会社を守るための財務知識とは

昨今の経営環境は、実に様々な要因が、複雑に絡み合っているものです。例えば、原材料費やエネルギーコストの高騰、社会保険の負担増加、労働人口減少による人手不足、最低賃金の上昇など、会社を取り巻く状況は年々厳しくなっています。
このような環境において、多くの社長は
「頑張っているはずなのに、お金の心配が無くならない…」
「苦労して売上を増やしているのに、それ以上にお金が出ていく…」
「このままじゃ、社員も自分も明るい未来が描けない…」
と悩んでいるのではないでしょうか。
イチ個人がどんなに頑張ったとしても、世界情勢などのマクロ経済の流れは、到底変えることはできません。
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き残るのではない。唯一生き残るのは、『変化できる者』である。」と、進化論で有名なダーウィンの言う通り、大切なことは時代の変化に対応し続けることです。
環境の変化に適応し、日々変化し続けることができる経営者だけが、事業を永続させることができるのです。
周囲を見渡していただければわかりますが、同業他社が苦戦する経営環境の中でも、業績を伸ばしている会社がきっとあるはずです。
当社では、厳しい経営環境の中でも黒字経営を継続しながら、金融機関や社員からの信頼を強固なものに磨き上げていく社長を、これまでに数多く見てきました。
そんな社長に共通しているのは、「売上至上主義」の考えを捨て、「財務至上主義」の考え方にシフトしたことです。
経営環境がどんなに厳しくても、経営の原理原則に沿った財務の視点から経営判断ができれば、少しずつでも会社を成長させることは可能です。
一方で、経営環境が厳しくなったことで、黒字経営から一転、赤字経営に陥ってしまう会社もあります。このような会社は、「いつか昔のような良い時代が戻ってくる」と考え、自ら変化することをしません。
結果的に、「売上至上主義」のまま、赤字を垂れ流しながら、月日だけが流れます。本人は「経営」をしているつもりでも、実際は何も「経営していない」状態が続き、最後は資金が尽きて、倒産してしまうのです。
景気が悪い、政治が悪い、世の中が悪いとボヤきたくなる気持ちもわかります。しかし、現実から目を背けて、世の中の流れに身を任せているだけでは、根本的な課題解決はできません。
社長の仕事は、世の中や経営環境のせいにするのではなく、時代や経営環境に合わせた経営判断を財務の視点からすることです。
大切なことなのであえて申し上げますが、事業を永続させるために最も重要なことは、「お金を残すこと」です。売上を増やすよりも、お金を残すほうが100倍大切なのです。
それにもかかわらず、多くの社長が財務を知らないまま、売上を増やすことだけを考えています。
売上至上主義の社長は、
「売上を増やせば、全てが解決するはず!」
「競合との価格競争に、勝たなければならない!」
「人を育てて、組織作りをすれば、会社は潰れない!」
と考えます。
しかし、それ以上に大切なことは、社長自身が売上減少や、赤字の根本的な原因を正しく把握することです。そのためには、財務の知識が不可欠です。
例えば、どの商品やサービスが本当に利益を生んでいるのか、どこで無駄な経費が発生しているのか、資金繰りの改善点はどこにあるのかなどを、数字で具体的に把握する必要があります。
どんなに厳しい経営環境であっても、現実を正しく受け止めて、「自社にとってのプラスの要因」を見つけ出し、未来に向かっての打ち手を考え、実行し続けるしかないのです。
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