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海外ビジネスに成功する中小企業の共通点 ~共通する5つの条件~

SPECIAL

東南アジア進出コンサルタント

KJグローカル経営事務所

代表 

国内企業向けの、東南アジア市場進出の戦略・実務コンサルタント。大学卒業後20年以上の間、メーカー・商社・公的機関にて海外ビジネス(主に東南アジア・中国)に従事。東南アジア市場におけるマーケティング・拡販業務を成し遂げた後、大手自動車関連メーカーにて同社中国初の販売会社(ディストリビュータ)を立ち上げ、人事・財務・企画等の管理部門の統括などを歴任。その後、食品/アルコール・伝統工芸品・医薬品/医療機器など多岐に亘る業種のアジア市場開拓支援を経て、2018年にKJグローカル経営事務所を設立。現在同社代表。

   海外市場に展開したい中小企業からの相談が増えています。その中でも成功している企業には共通点があることが見えてきました。今回は【海外ビジネスに成功する中小企業に共通する5つの条件】について述べたいと思います。まず1つ目は「海外展開の狙いが明確である」ことです。狙いとは「売上高や利益を増加させる」という漠然としたものではありません。「生産コストを低減するため・販路を構築するため・人材を確保するため」など、もっと具体的なものでなければなりません。また、海外ビジネスは一般的に数か月や1年で成功するものではないので、中長期的な視点で考えていく必要もあるのです。

 次に2つ目は「提供する製品(商品やサービス)に希少性がある」ことです。物理的に遠い他国(日本)から提供される高価格帯の製品を購入する最大動機は「他では手に入らない価値がある」という極めてシンプルな理由なのです。貴社製品の希少性は、どのあたりにありますでしょうか?

  3つ目は「海外企業とのビジネス交渉力があること」です。これは単純に外国語が話せるということを意味しません。コミュニケーションは従業員や通訳者を介すればよいのですが、問題の本質は「経営者や海外事業責任者の決断力」なのです。交渉において即座に決断するためには、交渉前の準備(市場把握・オファー条件や商談シナリオづくり)が重要なことは言うまでもありません。

    さらに4つ目は「製品の安定的供給」です。中小企業からよくある相談内容として「初回オーダーはあったが、リピートオーダーに繋がらない」というものがありますが、この要因として「一定量以上のオーダーに対する提示納期があまりにも長い」という事実があります。しかしながら、どうしても必要納期が長い製品に関しては、先方から事前に発注がもらえるような「しくみ」を構築することが必要です。単に先方企業に伝達するだけではなく、海外企業への伝え方にもコツがあります。

    そして最後の5つ目は「柔軟な社内体制がある」ことです。国内の中小企業には「国内向けの慣れた作業や手順を変更したくない」という多くの従業員が存在しています。これらの従業員は、ある意味「抵抗勢力」であり、最大の壁になることも多いのが実情です。この壁は1人の海外事業担当者が崩せるものではありません。経営者が「会社の方針として」全従業員に明示し、全社一丸となって取り組むという雰囲気を作り出すことが必須なのです。この5つ目の条件に対応できていない中小企業が「極めて多い」というのが当方の実感になります。

   上記のように【海外ビジネスに成功する中小企業に共通する5つの条件】について述べてきました。貴社には「いくつの共通点」があてはまりましたか? 満たしていない条件があれば、その課題をクリアすることから始めてみては如何でしょうか?

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