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売れないのは、分業体制が原因か?

  波及営業 藤冨 雅則 SPECIAL
藤冨 雅則 SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー 代表取締役 藤冨 雅則

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタントの実務コラム。


「分業というのは、生産性を上げるためには効果的だけど、変化の激しい時代は、向かないかも知れませんね。

先日、新聞社の方との会話で、優れた商品を開発するための根本的な問題点について議論を交わしました。

CADで設計者が商品の基本構想を考え、製造現場では、その仕様に基づき組み立てる。

CADが使う前は、設計者が、基本構想を頭に浮かべながら試作を作って、創意工夫の元、安くてベストな材料を選定しながらものづくりをしていたので、優れた商品が多かったとのこと。

しかし、今は「これは設計の仕事」「それは製造の仕事」と役割だけでなく、責任まで押し付けあいをするケースが散見されるようになり、メーカーとして一つの商品に対する責任がぼやけてしまったようです。

これは、設計と製造だけではなく、営業の分野でも同じ現象が起きています。

当コンサルタントの関連商品を販売しています。

これまで営業の役割は、見込客の発掘から商談、クロージングまで一気通貫して行われてきました。

しかし、インターネットの社会的定着により多くの業界で、営業部門の「見込客発掘」の役割を困難にさせてしまい、ホームページなどの販売促進、マーケティング機能によって、見込み客を集めるようになりました。

売上を上げる!というプロセスに「営業」と「マーケティング」という分業が敷かれ始めてきたのです。

売れないのは、見込み客が量も少なく、質も悪いから…。と営業部門は愚痴り出し、マーケティング部門は、商談をたくさん投げているのに、営業がだらしないから売れないのだ…。

と責任を押し付け合うケースが、よく出くわすようになりました。

これを解決するためには、「営業とマーケティングの垣根を取り払うリーダーの育成」が必要です。

このリーダーには、最低限3つの能力を持つ者を選任することが大事。

1つ目が、消費者の購買心理の掌握力。

2つ目が、集客モデルの学習能力。

3つ目が、メンバー間の知識移転能力になります。

1つ目の消費者の購買心理の掌握力は、購入決定時の意思決定から逆算して、商談、見込客集客の理想的な心理プロセスを作り出す「仮説構築力」を含んだ能力になります。

商談時にどのような心理状態を作り出せば、契約までの転換率が高まるのか? 

その他に、必要な要素(カタログ? 提案書?)は、何か?

潜在客が自社商品に「興味関心を抱き、購買に至るまでの心理的な遷移(せんい)の仮説をたて、現実と比較をし、仮説をブラッシュアップし続ける能力をも含みます。

2つ目の集客モデルの学習能力は、有効商談を生み出すための「集客方法」の新規開発、ブラッシュアップを行う能力です。

これには、どれだけ「引き出し」を持っているか? が最も大事。

そのためにも、常に他業界で成功している事例や、歴史からの学びなど、日々「学習」する習慣が身についている人材がベストです。

電車の中で、スマホゲームやSNSに冒頭するタイプではなく、ビジネス書やビジネス雑誌を貪っているタイプの方が、ベストです。

ビジネスそのものが好きでないと、引き出しが増えないからです。

ただ、頭でっかちの単なる情報魔はいただけません。

他業界の成功事例を概念で捉えることができ、自社のビジネスモデルや集客モデルに応用できる能力を持ち合わせていることも必要不可欠です。

最後の3つ目、メンバー間の知識移転能力も必須です。

働きやすい空間を作り出すために「仲間」を作りたいという欲求が働くのは、当然ですが、その仲間意識を作り出すのに「言語」はとても有効なツールになります。

私は、サラリーマン時代にIT業界で営業をしていましたが、システム部門の人たちは「専門用語」が通じる相手との会話を好む傾向が顕著に見て取れました。

意識的に、専門用語を使うことで、仲間に入れ、専門用語がわからない人間は、排除される傾向さえありました。

これは社内でも同じです。

製造には製造の専門用語。

マーケティングにはマーケティングの専門用語。

営業には営業の専門用語があります。

この専門用語は、意識せざるとも「仲間意識」を醸成していきます。

この仲間意識が過度に働き始めると「組織の壁」が出来上がってしまいます。

いわゆるセクショナリズムというものです。

そこまで壁がないにせよ、腹の底では「彼らは分かっていない!」という心理的な隔たりがあることが多く見受けられます。

良いものを作るときに、設計者と製造現場が隔たりをなくすことが何よりも大事ですが、これは営業も一緒。

集客担当と商談担当が分業された組織では、売上を上げるために、両者がガッチリと同期を取ることが大事です。

御社では、各部門の同期がバッチリと取れていますでしょうか?

 


【営業革新コラム】社運を賭けた商品を、どう売っていくか
藤冨 雅則

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー代表取締役

藤冨 雅則

執筆者のWebサイトはこちら http://www.j-ioc.com

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