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社長が知っておくべき、「価値を売る」ではうまくいかない理由

  キラーサービス(特別対応の標準化) 中川洋一 SPECIAL
中川洋一 SPECIAL

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所 代表取締役 中川洋一

経営革新コンサルタント。特別対応を標準化することで、ライバル不在で儲かる、「特注ビジネス」づくりの専門家。倒産状態に陥った企業の経営再建から、成長企業の新規事業立ち上げまで、様々なステージにある数多くの企業を支援。イレギュラー対応を仕組みで廻して独自の市場をつくりだす画期的手法に、多くの経営者から絶大な評価を集める注目のコンサルタント。

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「モノではなく価値を売れ!」 ― コンサルタントやマーケッターからよく発信される言葉です。

顧客に提供しているものは商品やサービスそのものではなく、それを通して得られる利便性だったり、新しい体験だったりするわけで、その「価値」をどこまでも高めることがビジネスの本質であるというわけです。

一見、言っていることはもっともそうではありますが、この「価値があるものを売る」という考え方に捉われていることがビジネスがうまくいかない要因の一つだったりします。

例えば新商品の開発にしろ既存商品の改良にしろ、担当者は当然のことながら「価値を上げよう」とか「新しい価値を提供しよう」と思ってやっているわけです。にもかかわらず、世の中に際限なく出続ける新商品の大半は従来品と大して違わず、売上や収益の向上にはほとんど貢献しないというのが実情です。

セールスやマーケティングにおいても同じことで、商品自体の説明をするのではなく、商品から得られる未来(=価値)をアピールせよとはよく言われますが、その「価値トーク」ですらどこかで言い聞いたようなものばかり。結局商品を語ろうが価値を語ろうが、よくあるセールストークになってしまう。

つまり、今まで以上の価値を提供していると思っているのは自分だけで、相手にとってはそうは見えず、あるのは「良いものを提供している」という売り手の自己満足だけということです。

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なぜこうなってしまうのか?

それは、「どんなものに価値があるか」という発想の出発点である「価値」の定義がどこまでいっても従来の枠を出ておらず、自分の常識や思い込みに縛られているからです。

言ってみれば、「新しい価値」と言いながら、それを探している「池」自体が古池という状態。

つまり、どんなものが価値あるものかという判定基準(ものさし)自体がこれまでと変わらないため、何を生み出そうと過去に価値があるとされてきたものと似てしまうということです。

では、このような古いものさしを捨て去り、本当の意味で「新しい価値」を生み出すにはどうすればいいのか?

それは、「価値のあるものを提供しよう」としないこと。つまり、提供すべきは「無価値なもの」ということです。

こんなことを言うと「無価値なものを提供するなんて、けしからん!」「不謹慎だ!」「詐欺じゃないか!」と言われるかもしれません。

しかしながら、今「価値がある」と言われて売れている商品やサービスというものは、本当に最初から価値があると言えるのでしょうか。

「これは間違いなく価値があるだろう」と多くの人が思うもの、例えば「スマホ」や「コンビニ」ですら、それらがなかった時代に我々は不便を強いられていたかというと、決してそんなことはないはずです。

アマゾンに代表されるネット通販も然りです。ネット通販がない時代は買い物にとても不便を感じていて、それはそれは大変だったか?まったくそんなことはありません。

つまり、今とても価値があると思えるものですら、それがない時にはまったく価値を感じていなかった、つまり無価値だったのです。価値があると思うに至ったのは、売り手によって「これが価値があるよ」と価値教育をされた結果でしかなく、つまりは「捏造された価値」を信じているということです。

さらに言うと、そういった今は価値があると思っているものも、本当に価値があるかは疑わしいものです。

スマホによって読書の時間が奪われたり、すぐにググってしまうことによって思考力が削がれているかもしれない。

コンビニによって、食生活が乱れたり、天然のものを取る機会が減ってしまっているかもしれない。

ネット通販によって、本屋に行かなくなったばかりに思いがけない本との出会いが失われているかもしれない。あるいは、子供とおもちゃ屋に行くチャンスを失っているかもしれない。

世間ではすごく価値があると思われているものも、このように実は大きな不利益性があって、とても「価値あるもの」だとは言えないかもしれないわけです。

しかし、こういったものを「価値」と感じるということは、それが価値あるものであるという捏造されたストーリーが強力であるということです。

我々は本来、最低限の衣食住があれば生きていけます。それに必要と思っているものは「後づけの必要性」であり、他者が捏造したストーリーなのです。

そんな出来合いのストーリーの延長線上で「新しい価値」を生み出そうとしても、すでにあるものと似てしまうだけです。そういった過去の類似性に絡めとられないためには、「無価値なものを売る」という考えを腹落ちさせるしかありません。

現時点では無価値なのですから、当然需要もありません。需要は探すのではなく捏造するのです。この「捏造する」という言葉に違和感や嫌悪感を抱いているうちは、「新しい価値」など生み出せません。

「古いものさし」でいくら新しいものを生み出そうとしても、本当の意味で価値のあるものは生まれません。自分がどっぷり浸かっているこれまでの常識を捨て去り、いまだかつてない価値を提供していきましょう。

 

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儲かるキラーサービスを つくる社長の視点
中川洋一

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所代表取締役

中川洋一

執筆者のWebサイトはこちら http://ksli.co.jp/

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