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社員が「すぐ辞める職場」のリーダーと「定着し続ける職場」のリーダーのマネジメントの違い

  ホスピタリティビジネス 船坂光弘 SPECIAL
船坂光弘 SPECIAL

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社 代表取締役 船坂光弘

「お金になるホスピタリティビジネス」構築の専門コンサルタント。ホテルやウェディングビジネスのみならず、異業種のホスピタリティを軸とした新ビジネス立ち上げも指導。

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「求人を出しても募集がない」といった人財難が叫ばれている昨今、如何に今居るメンバーを生かして定着率を高めることが経営にとっての大きな課題です。

私への最近の相談の多くは、このような離職率に関する課題が多く、経営者としても「どうしたら社員の定着率が上がり安定した経営ができるか」ということが経営における最優先課題となっています。

離職率の高い要因としては、企業全体の風土や待遇といった課題によるところも多い一方で職場内の環境によるところも大きいのも事実です。

メンバーの入れ替わりが激しい職場は、いつも新人を抱えている為、安定したサービスの品質を提供できないだけでなく、いつも先輩スタッフは教育に時間が奪われ、生産性も上がらず疲弊して、更なる退職者を産み続けます。

一方定着率の高い職場は、メンバーの入れ替わりが少ない為、いつも安定した品質の高いサービスを提供でき、教える手間も無い為、メンバーもお客様に集中でき生産性も上がります。

実は、この「差」が業績だけの良否に留まらず、企業全体の命運を分けるといっても過言ではありません。

それでは社員が「すぐ辞める職場」と「定着し続ける職場」では何が違うのでしょうか?

それは、ズバリその職場のリーダーのマネジメントの違いが大きく関係しています。

私が、今まで100社以上の企業の組織や職場を見てきた中で、メンバーが定着し続ける職場のリーダーにおけるマネジメントには以下の5つの特徴があります。

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➀ 目先の売上と同じくらい長期的な目標を大切にする「ビジョン型」

目先の売上ばかりに終始しているリーダーの元で仕事をしているスタッフは「数字ばかりをリーダーから求められて」疲弊して辞めていく傾向があります。定着率の高いリーダーは、我々の1年後の目指す姿、将来目指す姿や夢、想いを語り、ビジョンを掲げ、長期的な方向性を示し、メンバーの仕事の意味や意義ややりがいを高めるマネジメントを実践しています。

一方で離職の多い職場のリーダーは、常に会社から求めらている数字ばかりを気にして、部下にもその部分しか求めずに、ミーティングにおいても終始数字や業務的なことばかりが議題で、メンバーやお客様を見るのではなく、上司や会社を見て仕事をしているので、メンバーにやりがいや仕事の意義を見い出せない傾向があります。

➁組織内の調和を大切にする「関係重視型」

定着率の高い組織のリーダーは、組織内の環境を整えることを重視し、メンバーひとりひとりの性格や違いを認め、組織内の調和を大切にします。

メンバーとのコミュニケーションも偏りがなく、職場全体が話しやすい雰囲気となるように自分から振舞い、風通しの良い職場を作ることにマネジメントの優先順位を置いています。

この事により、メンバーは職場での人間関係や職場環境によるストレスが少なく、仕事が大変でも職場のムードが良い為、「みんなで頑張る」という意識が醸成されていて辞めずに長く定着します。

一方、離職の高い職場のリーダーは職場の調和やムードよりも、結果や成果にしか興味を示さずに、社内の関係性が悪かったとしても、それに対する課題解決をしようとしません。

むしろ、自分の機嫌不機嫌で仕事をしたりして逆にチームの「和」を乱しているリーダーも少なくありません。

➂みんなの意見を尊重する「民主型」

昔は何事もリーダーが決めて、部下に指示をするといった強いリーダーシップが求められていましたが、現代は激変するマーケットや社会環境の中でリーダーひとりが意思決定することは逆にリスクであり、メンバーの叡智を結集しながら組織運営する必要性が高まっています。

従って、リーダーひとりで物事を決めるのではなく、メンバー全員の意見を聞き、みんなを巻き込んで意思決定することを優先します。

この事によりメンバーの参加感を高め、「他人事」ではなく「自分事」として主体性や自発性が増し、積極的に組織運営に関わることで辞めないだけでなく生産性向上にも大きく貢献します。

一方で、離職の高い職場のリーダーは、部下からの意見やアイデアに聞く耳を持たずに、自分だけの主義や主張を部下に押し付けます。

これにより、いつしか部下は「上司に意見しても無駄!」という気持ちになり、自分を意志や志を持っている優秀な社員ほど、何かしら理由をつけて辞めていきます。

➃成果を求めるだけではなく教育の視点を持つ「育成型」

何も教育もせずに、結果や成果を求めるリーダーが非常に多いように思います。

以前も、ある企業で営業職で結果が出ないメンバーに対して、低い評価をしていたリーダーがおり、教育もせずに結果ばかりを求めていました。

そこに私がコンサルタントで入り、そのメンバーを教育したところチームNO1の成績を残すほどに成長しました。

このように「メンバーを育てる」という視点を持たずに結果ばかりを求めていては、自分で自分を変えて結果を生み出せる希少なメンバーは良いのですが、そうでないメンバーはすぐに辞めてしまいます。

定着率の高い組織のリーダーは、部下の育成や成長を促進するという視点を持ち、マネジメントにおいても部下育成を重視します。

一方で、離職の高い職場のリーダーは前述のように、結果の出せるメンバーにしか興味が無く、結果の出せないメンバーに対しては評価を下げ、根性論だけでマネジメントしている傾向が強いです。

従って、このようなリーダーは結果の出せるメンバーに巡り合うまでメンバーを入れ替え続けます。

➄メンバーに愛情を注ぎ、メンバーと相思相愛な「信頼関係型」

メンバーが安心しては働けて、新しいことにチャレンジして、例え失敗しても上司がフォローしてくれるといった、リーダーはメンバーとの信頼関係があってこそ、はじめてメンバーは自分の力を十分に発揮できる環境が得られます。

従って、普段からリーダーは自らメンバーとコミュニケーションを取り、良いことも、悪いことも相談できる関係性を築くことが重要です。

そして、メンバーも上司からの「愛」を感じてこそ、その組織に居る自分の存在意義を感じることができますし、「このリーダーの下で頑張ろう!」といったモチベーションにも繋がります。

一方、離職の高い職場のリーダーは、普段、ろくにコミュニケ―ションすらメンバーと取らないくせに、ミスを起こしたメンバーを責め、自分では責任を取らないといった無責任なリーダーです。

このような職場で働くメンバーは、自分が愛されている、自分がこの組織に居る必要性を感じずに、速攻辞めていきます。

このように、リーダーのマネジメントにより、組織へのロイヤリティを高めて定着し続ける職場と、心無いマネジメントで、退職者を増産する職場とでは、企業にとっても、社員にとっても天国と地獄ほどの差を生みます。

上述の「離職の多い職場リーダー」のマネジメントに関して、「自分は違う!」「うちにこんなリーダーは居ない!」と思われるかもしれませんが、私の経験上では厄介なことに「自覚症状がない」リーダーが多いというひどい真実があります。

日本の離職率の平均は15%前後と言われております。自社、自職場を照らし合わせて検証する必要がありますね。

あなたの企業、職場の離職率は何%ですか?

 

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【経営コラム】ホスピタリティで新ビジネスを生み出す視点
船坂光弘

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社代表取締役

船坂光弘

執筆者のWebサイトはこちら http://www.thehospitalityteam.jp/

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