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メンバーの気持ちが「ひとつになる組織」と「バラバラな組織」の違い

  ホスピタリティビジネス 船坂光弘 SPECIAL
船坂光弘 SPECIAL

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社 代表取締役 船坂光弘

「お金になるホスピタリティビジネス」構築の専門コンサルタント。ホテルやウェディングビジネスのみならず、異業種のホスピタリティを軸とした新ビジネス立ち上げも指導。

人員が不足しているという中小企業が全体の7割を占める昨今。

その中で、どう従業員を生かして生産性を上げるかが重要な経営課題となっています。

その上で「メンバーの気持ちをひとつにする」ことは、同じ目的、目標に向かって、皆が一丸となって仕事に邁進する組織を創ることとなり、メンバー達も、仲間と一緒になって仕事へのやりがいや組織の一体感を感じ、組織や自社に対するロイヤリティも上がり、やる気に満ち溢れます。

一方で「メンバーの気持ちがバラバラの組織」は皆で違う方向を向いて、自分中心の主張ばかりをして、目標に対しても想い入れもなく、ただ与えられた仕事を、与えられた時間でこなしています。

どちらの組織が成果を上げられるかは明白であり、今までは「売上や利益が上がる施策」を愚直に実行して成果が上がった時代から、「従業員の感情や気持ち」もマネジメントしていかなければ自社の長期的な発展は見込めません。

それでは、どのようにすれば「従業員の気持ちをひとつに束ねられる組織を創れるのでしょうか?」

昨今の企業の状況を見ると、圧倒的に不足しているのが従業員同士のコミュニケーションです。

残業代カット、効率化を図る余りに、従業員同士のコミュニケーションまでカットされ、用件はメールやイントラネットで済まされ、アフター5も上司が部下を飲みに誘うだけでハラスメントと言われ兼ねない時代です。

このような状況下でメンバーの気持ちをひとつにすることは困難であり、メンバー同士のコミュニケーションもマネジメントする必要があります。

その上で私がサポートさせていただいている企業には以下の4つのステップを実行していただいております。

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ステップ1 想いの見える化

皆さんの組織ではどれだけメンバーひとりひとりの想いを共有しているでしょうか?

「何故この仕事に就いたのか?」

「この仕事をしていて一番嬉しい時はどんな時か?」

「この組織をどうしていきたいか?」

まずは気持ちをひとつにする上で大切なのは、メンバーの想いを知ることから始まります。

例えば「この仕事をしていて嬉しい時は?」を共有すると、嫌われている上司も、生意気な新入社員も、何を考えているか分からない同僚も全員が表現は違えど「お客様が喜んでくれた時」と答えます。

このことを共有してのメンバーの気づきは、

「実はみんな考えていることは同じなんだ」ということです。

それから、メンバー同士の見方や関わり方、コミュニケーションの質が変わった組織を私は沢山見てきています。

まずは、お互いを知らずして一体感は生まれません。

 

ステップ2 目的・目標の共感化

みんなの想いが分かったところで、目標を設定します。

それも数字の目標ではなく「私たちがどうなっていきたいか?」という「組織のあり方」という目標です。

組織は、上司、同僚、部下、男性、女性、若手、ベテラン等、立場も性別も年齢も違う様々なメンバーで構成されています。従って、考え方も違えば価値観の違う職場のメンバーに対して、少なからず不満を抱えています。

例えば「私は元気に大きな声で挨拶しているのに、うちの上司は挨拶すらできない」という不満があるとします。

でも上司側にとってみると悪気なく「自分は挨拶しているつもり」でいるケースが殆どです。

従って「自分のやっていることや価値観が正しい」と思っているメンバーにとっては、他メンバーの自分と違う価値観、行動や態度がストレスに感じます。

そのような環境や状況が続くと、当然、人間関係やチームワークの歪に繋がり、気持ちがひとつになるどころか「バラバラ」になってしまいます。

従って、その上でも個人の価値観を集めて、チームの大切にする価値観に置き換えることが必要です。

それが目指す「組織のあり方」となり、それをメンバー全員の総意で明文化する必要があるのです。

例えば、ある大手企業の各店舗での組織の目標設定で、

ある店舗は、

「私たちは、キラキラ輝く笑顔と心配りで、みんなを幸せにする店舗になる」

また別の店舗では、

「私たちは何でも言い合える程のコミュニケーションを取り、想いやりを培う店舗になる」

これらの目標は店舗全員で言葉を紡いで創り上げるのですが、この2店舗を見るだけでも、前者は「笑顔と心配り」という組織で大切にする価値観、後者は「何でも言い合えるコミュニケーションや想いやり」といった、その組織の課題感やメンバーに必要とされている「組織のあり方」が全く違うことが分かります。

このように、皆で向き合い、話し合って創られるからこそ「共感」を生み、自分事の目標としての所有感が生まれます。

 

ステップ3 意識・態度・心掛けの平準化

そして、メンバーみんなで創られた目標に対して、具体的な「意識」「態度」「心掛け」を組織の約束事、ルールにして平準化します。

例えば、分かり易い例で前述の挨拶であれば、「目を見て、笑顔でおはようございます!」というメンバーも居れば「下を向いておはようございます」というメンバーも居る。そこに温度差を感じるということであれば、挨拶は「目を見て、笑顔でおはようございます!」にするといった、組織としてルール化し、メンバーの行動の平準化を図ります。

今は分かり易く、挨拶を例に出しましたが、

「意識」で言えば、「ポジティブ思考でマイナス発言をしない」

「態度」で言えば、「不機嫌な態度を取らない」

「心掛け」で言えば、「1日10回はありがとうを言う」

といったことになります。

「個人の正しい価値観」ではなく「組織として正しい価値観」に変換し、みんなでそれをルール化して、定点チェックやフィードバックを重ねながら、組織としてみんなが望むあるべき姿に向けた行動の平準化をすることで、お互いに対する不満やストレスが無くなり、気持ちもメンバーひとりひとりの気持ちもひとつに向かいます。

 

ステップ4 「場」のマネジメント化

これらに関して、通常の業務やマネジメントの中で自然に醸成されることは困難であり、余程「組織のあり方」「チームワーク」を重要視している経営者やリーダーでない限り、普段の目の前の業務や売上に奔走してしまうのは当然と言えます。

しかし前述のように、このような事を考えずにいると、目の前の仕事をただこなすだけとなり、人が減る中で忙しさに拍車がかかり、更に人が辞め補充もできずに、残ったメンバーの負担が増え疲弊していくという悪循環の一途を辿ります。

従って、以前はアフター5の飲み会や、喫煙所、社員旅行等で培われた従業員同士の想いの共有やコミュニケーションを補う「場」をマネジメント側は仕組みとして設定する必要があり、従業員の「気持ちをひとつ」にするには、放っておいても醸成されるものではなく、それに伴うマネジメントが必要です。

しかし、そこを重点的に手をつけることで

「職場内の良好なコミュニケーション」

「従業員のやる気や自社へのロイヤリティの醸成」

「生産性の向上」

「離職率の低下」

「このような会社で働きたい人が増える採用強化」

にも繋がり、結果的に企業としての収益の最大化をもたらします。

あなたの会社は、従業員の気持ちをひとつにできていますか?

 

【経営コラム】ホスピタリティで新ビジネスを生み出す視点
船坂光弘

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社代表取締役

船坂光弘

執筆者のWebサイトはこちら http://www.thehospitalityteam.jp/

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