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急がば回れ、されど急げ!中小企業こそブランディングで売上増を生む

  ギフト通販 園和弘 SPECIAL
園和弘 SPECIAL

ギフト通販コンサルタント

ソーノカスタマーマーケティング株式会社 代表取締役 園和弘

ギフト通販コンサルタント。通販業界、ギフト業界で通算25年以上の職務経験を経て、ギフト最大手のシャディ(株)を退社。2015年、長年培ったノウハウを全国中小企業の発展にお役立ていただきたいという思いから、絶対顧客視点を掲げた通販専門のコンサルティング&プロデュース会社、ソーノカスタマーマーケティング株式会社を設立。2017年10月にはギフトの通販ビジネスコンサルティングに特化した、売れるギフト通販研究所を立ち上げ多くの企業を指導。

12月も10日を過ぎ、クリスマスも間近のギフトが売れる本格シーズンです。

とにかく自分用、自宅用、ギフト用と、高価なものまで小売で最も売れるのが、この12月。価格の高いものが売れる時期であっても、その商材を持っていなければ、売り上がることもありませんので、EC・通販においてもそうですし、小売ビジネスとしては勿体ないところです。

ですが、単に高価な商材を扱っていれば売れるわけではなく、特にギフトにおいては企業やお店の「品格」が問われます。品格はお客様から見て「ブランド」と、置き換えられます。そのために必要なのが常日頃から積み上げるブランディング。

そんなブランディングを着実に進め、売上を2年で137%UPし、年商11億超となった、当社のクライアント企業があります。

本邦初公開!そのようになった理由は、着実なブランディングにありました。

話しは少しそれますが、先日、当社とのコンサルティング契約を検討中でいらっしゃる、ある経営者の方からこのようなご相談を受けました。

「ウチはこれまでお求めやすい価格帯で販売をしてきました。ですが競合がどんどんと価格を下げていったので、どちらかというと価格が高く見えてしまうようになりました。これ以上は価格を下げるわけにもいかず、いっそのこと今までにない高価格帯の商品を開発して、そこへ軸を移そうと考えています。園社長からウチの商品や業態を見て、勝算はありそうでしょうか?」

市場や自社を取り巻く環境などから、方向性を考え直すのはとてもいいことです。ですが、今後も長く続けていく事業として、高価格の商品を開発し、それを軸にすればよいという単純な話しではありません。当然、高ければ高いほど売れにくくなるのですから。私が最も問題だと感じたことは、今まで扱っていなかった高価格帯の商品をいきなり ”売ろう” としていることです。

資金・予算が潤沢にある大企業なら、多額の投資から一気に変えていくことが可能な場合もあるでしょう。しかし、資金・リソースが限られる中小企業では、まず最終的に目指すところの全体像を描いた上で、今何をすべきなのかに落とし込むことが大事です。

今回ご相談のこの経営者の方には「高額商品の販売や今より高く売りたいステージにいくためには、まず、”ブランディング”に対して、どう取り組んでいくかがもっとも必要なことです」と、私はお答えをしました。

というわけで今回、このブランディングから成功している、具体的な当社クライアントの成功事例を一つご紹介します。ギフトや通販に関わっていない中小企業経営者の方にも、何らかのヒントになるのではと思います。

食品メーカー企業で、当社とはEC含む通販事業のところから始め、自社店舗、卸販売まで含めてのブランディングの成果が実り、当社と取り組んでから2年で会社全体の売上が、年商8億円→137%UP 年商11億円超になった、地方の中小企業がいらっしゃいます。

最初にコンサルティングの依頼を受けた時、販売トップの専務の願いはこうでした。

「自社発刊のカタログDMの刷新から始めて、従業員のモチベーションを高めたいです。」

「東日本大震災の影響から売上も低下しているので、元にも戻したいです。」

「モノづくりと卸、自社店舗しかやってきていない、中小企業の私どもでも出来ますか?」

この言葉には結果として売上・利益を大きく向上させたいということが含まれています。ですが、先に売上・利益ではなく、先にあったのは従業員のモチベーション。なので、これは自社の内側にも向けた、”ブランディング” のコンサルティングが軸になると、私は捉えました。

社長や役員だけでなく、従業員全員がもっとプライドを持って取り組んでほしいということが一番なのだと。それは決して上からの一方的な押さえつけではなく。

制作会社や印刷会社、広告代理店では、ブランディングに絡むデザインや印刷物などの仕事を請け負えばそれでいいのでしょうが、当社はギフトや通販のことはスタートラインや軸になりはしますが、クライアント企業の事業全体を考えた仕組みづくりと、売上利益数字の向上が達成できるようにクライアントを導かなければなりません。

具体的にこのクライアントが当社とともに何を行ってきたかを、順を追って申しますと・・・。

①自社顧客向けDM ギフトカタログ内容を全面刷新

商品紹介より先に社長の顔写真と思い、工場スタッフや販売スタッフの写真や言葉、製品へのこだわり、お客様への感謝の言葉を掲載。販売するツールとしてだけでなく、読み物としても十分に成立する、企業からお客様への情報発信ツールに

②顧客の声を直接聞くために、初めてご意見返信用ハガキを同梱

③多数の嬉しいお声を頂いた中から、次号のカタログでそのお声を紹介

④記念号カタログに実際のVIP顧客数名への取材記事とともに顔写真を掲載

 ↑企業の販促ツールでしかなかったギフトカタログDMを、双方向通信の媒体に

 (結果、価格が高いギフト商品がそれまでの120%を超える受注に繋がった)

⑤EC・楽天市場で、初のジャンル別売上1位を達成

⑥フラッグシップ商品開発と専用デザイン採用(30商品の内、上位3位に)

⑦主力製品のブラッシュアップに伴う値上げを実施(売上減どころか向上した)

⑧企業ロゴの刷新、パッケージデザイン、包装資材デザインの全リニューアル

⑨自社Webサイト(ネットショップ)のデザイン刷新

⑩新店舗(リアル店)店舗デザインの刷新

⑪今まで入れていなかった、有名都内高級スーパー全店で採用される

このように、その企業の課題・問題点、悩みの解決への取組みを、たった一つのカタログというツールから入り、結果として長く愛される企業へと年々成長していっているのです。

このクランアントでは、⑥の高額フラッグシップ商品の発売時に、あまり参加されていなかった社長から実は「こんなに高いものが果たしてどこまで売れるのか!?」と言われました。設定価格を当初予定から20%も引き上げたのは、私の提案だったのでこうお答えしました。

「社長、この商品は売れるために作ったのではなく、会社のプライドと歩んで来られた歴史を形にしたものです。このプレミアム感溢れる商品をフラッグシップと位置付けて、今からブラッシュアップし、値上げも行う主力商品の売上増へと繋げることが、最終目的なのです。」

「そんなもんかねえ・・・」と言っていた社長も、売上全体が上がった今、ご納得されているのではないでしょうか。

先に述べた相談に来られた経営者のように、今ある商品が売れなくなっているからといっていきなり新発売の高額商品を軸に・・・というのは乱暴すぎるのです。

特に長くやってきている企業やお店には、お客様についているイメージがあります。このイメージこそが「ブランド」です。

いきなり急展開すれば、お客様はついてこれなくなり、一気に売上が下がるのは明白です。たとえ奇跡的に新商品が大ヒットしたとしても長続きはしません。

最終的にどうありたいのかというところから逆算し、今何をすべきかというところからブランディングのための策を組み立て、結局は一歩づつ着実に進めていく方法が、もっとも早く目指したいところに行く、近道となります。

急がば回れ、されど急ぎなはれ!なのです。

 

儲かる「ギフト化」の経営視点
園和弘

ギフト通販コンサルタント

ソーノカスタマーマーケティング株式会社代表取締役

園和弘

執筆者のWebサイトはこちら https://urerugift.com

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